はじまりのシーン

(たびにでようふるいふるいきおくへ)

旅に出よう古い古い記憶へ

(ねむるようにすべるようにゆっくりと)

眠るように滑るようにゆっくりと

(あるばむでもみたことのないゆきげしき)

アルバムでも見たことのない雪景色

(あさのひかりかあさんがわらってる)

朝のひかり母さんが笑ってる

(きいてみようまだちいさなじぶんへ)

聞いてみようまだ小さな自分へ

(なによりもうれしかったときのこと)

何よりもうれしかった時のこと

(なつのよるにはなしかけたおばけは)

夏の夜に話しかけたおばけは

(どんないろでどんなにおいどんなかたち)

どんな色でどんなにおいどんなかたち

(はじめてそらをみあげたときに)

はじめて空を見上げた時に

(まぶしいそらをみあげたときに)

まぶしい空を見上げた時に

(なにをみたんだろう)

何を見たんだろう

(なにをかんじたんだ)

何を感じたんだ

(なにをかんじたんだい？)

何を感じたんだい？

(はなしかけようひざこぞうのじぶんへ)

話しかけよう膝小僧の自分へ

(かさもささずはしりまわるどてのうえ)

傘もささず走りまわる土手の上

(はしのしたでりょうかたからゆげがたつ)

橋の下で両肩から湯気が立つ

(かわのにおいへらぶなのかげゆれている)

川のにおいヘラブナの影揺れている

(はじめてひとをすきになったとき)

はじめて人を好きになった時

(はじめてむねがいたくなったとき)

はじめて胸が痛くなった時

(まぶしさのなかで)

まぶしさの中で

(うれしさのなかで)

うれしさの中で

(さびしさをしったよ)

寂しさを知ったよ

(わらいかけるかぜのなかのきみへ)

笑いかける風の中の君へ

(ふみきりのまえちいさなそらみあげた)

踏切の前小さな空見上げた

(くさのにおいねこがねむるちゅうしゃじょう)

草のにおい猫が眠る駐車場

(いつものかどこうえんまであとすこし)

いつもの角公園まであと少し

(はじめてきみをすきになったとき)

はじめて君を好きになった時

(ゆっくりせかいがしずかにせかいが)

ゆっくり世界が静かに世界が

(たしかにかわった)

確かに変わった

(きみとあるいてる)

君と歩いてる

(どこまでいこうか)

どこまで行こうか

(どこまでもいけるか)

どこまでも行けるか

(どこまでもいこうか)

どこまでも行こうか

(たしかにあるいてる)

確かに歩いてる

(きみとあるいてる)

君と歩いてる