溺死／ミオヤマザキ

(あいするたびにしにたくなる)

愛する度に死にたくなる

(もうにどとあいしたくない)

もう二度と愛したくない

(ねえであったころのふたりはどこ)

ねぇ、出逢った頃の二人は何処？

(となりにいてもひとりなきがして)

隣にいても独りな気がして

(くるしかった)

苦しかった

(あいしてよあいしてよ)

愛してよ　愛してよ

(おねがいひとりにしないで)

お願い独りにしないで

(どうしてしあわせになれない)

どうして幸せになれない？

(あいしてもあいしてもとどかないなら)

愛しても愛しても届かないなら

(どうしてここにいるの)

どうして此処にいるの？

(うまくいかない)

"うまくいかない"

(それはじぶんのせいだと)

それは自分のせいだと

(かこがいきをさせてくれない)

過去が息をさせてくれない

(しあわせにつつまれたときさえ)

幸せに包まれた瞬間(とき)さえ

(こわれることばかりおそれて)

壊れる事ばかり恐れて

(ただあいしあいされたいだけなのに)

"ただ愛し愛されたいだけなのに…"

(どうしてこんなにむずかしいんだよ)

どうしてこんなに難しいんだよ

(いかないでいかないで)

行かないで　行かないで

(わたしをひとりにしないで)

私を独りにしないで

(どうしてしあわせになれない)

どうして幸せになれない？

(かなしいよかなしいよ)

悲しいよ　悲しいよ

(とどかないのに)

届かないのに

(それでもわらってみせた)

それでも笑ってみせた

(あなたのきすでふさがれたまま)

あなたのキスで塞がれたまま

(いきをすることをあきらめて)

息をすることを諦めて

(わたしはしんでもよかった)

私は死んでもよかった

(どこかでなにかがまちがってたのか)

どこかで何かが間違ってたのか

(きたいしなきゃきずつかない)

"期待しなきゃ傷付かない"

(なんてうそ)

なんて、嘘。

(しにたいよしにたいよ)

死にたいよ　死にたいよ

(どんなみらいをえがいても)

どんな未来を描いても

(あなたとしあわせになれない)

あなたと幸せになれない

(みじめだねぶざまだね)

惨めだね　無様だね

(これでさいごだね)

これで最期だね

(それでもわらってみせた)

それでも笑ってみせた