吾輩は猫である10

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順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 りく 5506 A 5.7 96.1% 300.0 1720 68 22 2024/04/05
2 sada 3076 E++ 3.2 95.7% 300.0 966 43 12 2024/04/23

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問題文

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(そのよくじつわがはいはれいのごとくえんがわにでてこころもちよくひるねをしていたら、しゅじんがれい)

その翌日吾輩は例のごとく椽側に出て心持善く昼寝をしていたら、主人が例

(になくしょさいからでてきてわがはいのうしろでなにかしきりにやっている。ふとめがさめ)

になく書斎から出て来て吾輩の後ろで何かしきりにやっている。ふと眼が覚め

(てなにをしているかといちぶばかりほそめにめをあけてみると、かれはよねんもなくあん)

て何をしているかと一分ばかり細目に眼をあけて見ると、彼は余念もなくアン

(どれあでるさるとをきめこんでいる。わがはいはこのありさまをみておぼえずしっしょうす)

ドレア・デル・サルトを極め込んでいる。吾輩はこの有様を見て覚えず失笑す

(るのをきんじえなかった。かれはかれのともにやゆせられたるけっかとしてまずてはじめに)

るのを禁じ得なかった。彼は彼の友に揶揄せられたる結果としてまず手初めに

(わがはいをしゃせいしつつあるのである。わがはいはすでにじゅうぶんねた。あくびがしたくてたま)

吾輩を写生しつつあるのである。吾輩はすでに十分寝た。欠伸がしたくてたま

(らない。しかしせっかくしゅじんがねっしんにふでをとっているのをうごいてはきのどくだと)

らない。しかしせっかく主人が熱心に筆を執っているのを動いては気の毒だと

(おもって、じっとしんぼうしておった。かれはいまわがはいのりんかくをかきあげてかおのあたりを)

思って、じっと辛棒しておった。彼は今吾輩の輪郭をかき上げて顔のあたりを

(いろどっている。わがはいはじはくする。わがはいはねことしてけっしてじょうじょうのできではない。)

色彩っている。吾輩は自白する。吾輩は猫として決して上乗の出来ではない。

(せといいけなみといいかおのぞうさといいあえてほかのねこにまさるとはけっしておもっておら)

背といい毛並といい顔の造作といいあえて他の猫に勝るとは決して思っておら

(ん。しかしいくらぶきりょうのわがはいでも、いまわがはいのしゅじんにえがきだされつつあるよう)

ん。しかしいくら不器量の吾輩でも、今吾輩の主人に描き出されつつあるよう

(なみょうなすがたとは、どうしてもおもわれない。だいいちいろがちがう。わがはいはぺるしゃさんのねこのご)

な妙な姿とは、どうしても思われない。第一色が違う。吾輩は波斯産の猫のご

(とくきをふくめるたんはいしょくにうるしのごときふいりのひふをゆうしている。これだけはだれ)

とく黄を含める淡灰色に漆のごとき斑入りの皮膚を有している。これだけは誰

(がみてもうたがうべからざるじじつとおもう。しかるにいましゅじんのさいしょくをみると、きでも)

がみても疑うべからざる事実と思う。しかるに今主人の彩色を見ると、黄でも

(なければくろでもない、はいいろでもなければとびいろでもない。さればとてこれらをま)

なければ黒でもない、灰色でもなければ褐色でもない。さればとてこれらを交

(ぜたいろでもない。ただいっしゅのいろであるというよりほかにひょうしかたのないいろである。)

ぜた色でもない。ただ一種の色であるというよりほかに評し方のない色である。

(そのうえふしぎなことはめがない。もっともこれはねているところをしゃせいしたのだ)

その上不思議な事は眼がない。もっともこれは寝ているところを写生したのだ

(からむりもないがめらしいところさえみえないからめくらだかねているねこだかはんぜんし)

から無理もないが眼らしい所さえ見えないから盲猫だか寝ている猫だか判然し

(ないのである。わがはいはしんちゅうひそかにいくらあんどれあでるさるとでもこれ)

ないのである。吾輩は心中ひそかにいくらアンドレア・デル・サルトでもこれ

(ではしようがないとおもった。しかしそのねっしんにはかんぷくせざるをえない。なるべ)

ではしようがないと思った。しかしその熱心には感服せざるを得ない。なるべ

など

(くならうごかずにおってやりたいとおもったが、さっきからしょうべんがもようしている。)

くなら動かずにおってやりたいと思ったが、さっきから小便が催うしている。

(みうちのきんにくはむずむずする。もはやいっぷんもゆうよができぬしぎとなったから、やむ)

身内の筋肉はむずむずする。最早一分も猶予が出来ぬ仕儀となったから、やむ

(をえずしっけいしてりょうあしをまえへぞんぶんのして、くびをひくくおしだしてあーあとだいなるあくび)

をえず失敬して両足を前へ存分のして、首を低く押し出してあーあと大なる欠

(をした。さてこうなってみると、もうおとなしくしていてもしかたがない。ど)

伸をした。さてこうなって見ると、もうおとなしくしていても仕方がない。ど

(うせしゅじんのよていはうちこわわしたのだから、ついでにうらへいってようをたそうと)

うせ主人の予定は打ち壊わしたのだから、ついでに裏へ行って用を足そうと

(おもってのそのそはいだした。するとしゅじんはしつぼうといかりをかきまぜたようなこえを)

思ってのそのそ這い出した。すると主人は失望と怒りを掻き交ぜたような声を

(して、ざしきのなかから「このばかやろう」とどなった。このしゅじんはひとをののしるときは)

して、座敷の中から「この馬鹿野郎」と怒鳴った。この主人は人を罵るときは

(かならずばかやろうというのがくせである。)

必ず馬鹿野郎というのが癖である。

(ほかにわるくちのいいようをしらないのだからしかたがないが、いままでしんぼうしたひとの)

ほかに悪口の言いようを知らないのだから仕方がないが、今まで辛棒した人の

(きもしらないで、むやみにばかやろうよばわりは)

気も知らないで、無暗に馬鹿野郎呼わりは

(しっけいだとおもう。それもへいぜいわがはいがかれのせなかへのるときにすこしはよいかおでもするな)

失敬だと思う。それも平生吾輩が彼の背中へ乗る時に少しは好い顔でもするな

(らこのまんばもあまんじてうけるが、こっちのべんりになることはなにひとつこころよくしてくれ)

らこの慢罵も甘んじて受けるが、こっちの便利になる事は何一つ快くしてくれ

(たこともないのに、しょうべんにたったのをばかやろうとはひどい。がんらいにんげんというものは)

た事もないのに、小便に立ったのを馬鹿野郎とは酷い。元来人間というものは

(じこのりきりょうにまんじてみんなぞうちょうしている。すこしにんげんよりもつよいものがでてきて)

自己の力量に慢じてみんな増長している。少し人間よりも強いものが出て来て

(いじめてやらなくてはこのさきどこまでぞうちょうするかわからない。)

虐めてやらなくてはこの先どこまで増長するか分らない。

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