吾輩は猫である25

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プレイ回数86難易度(4.5) 300秒 長文 長文モードのみ
読書初心者向け
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順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 りく 5633 A 5.8 96.5% 300.0 1753 63 30 2024/04/16
2 スヌスムムリク 5236 B+ 5.3 98.6% 300.0 1592 21 27 2024/05/01
3 もっちゃん先生 4490 C+ 4.8 92.4% 300.0 1466 119 25 2024/04/14
4 sada 2966 E+ 3.1 94.5% 300.0 944 54 16 2024/05/01
5 みけねこ 2500 E 2.5 97.1% 300.0 773 23 13 2024/04/15

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問題文

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(かんげつと、ねづ、うえの、いけのはた、かんだへんをさんぽ。いけのはたのまちあい)

寒月と、根津、上野、池の端、神田辺を散歩。池の端の待合

(のまえでげいしゃがすそもようのはるぎをきてはねをついていた。いしょうは)

の前で芸者が裾模様の春着を着て羽根をついていた。衣装は

(うつくしいがかおはすこぶるまずい。なんとなくうちのねこににていた。)

美しいが顔はすこぶるまずい。何となくうちの猫に似ていた。

(なにもかおのまずいれいにとくにわがはいをださなくっても、よさそう)

何も顔のまずい例に特に吾輩を出さなくっても、よさそう

(なものだ。わがはいだってきたどこへいってかおさえすってもらやあ、)

なものだ。吾輩だって喜多床へ行って顔さえ剃って貰やあ、

(そんなににんげんとちがったところはありゃしない。にんげんはこう)

そんなに人間と異ったところはありゃしない。人間はこう

(うぬぼれているからこまる。)

自惚れているから困る。

(もうたんのかどをまがるとまたひとりげいしゃがきた。これはせいのすらりと)

宝丹の角を曲がるとまた一人芸者が来た。これは背のすらりと

(したなでがたのかっこうよくできあがったおんなで、きているうすむらさきのきものも)

した撫肩の恰好よく出来上がった女で、着ている薄紫の衣服も

(すなおにきこなされてじょうひんにみえた。しろいはをだしてわらいなが)

素直に着こなされて上品に見えた。白い歯を出して笑いなが

(ら「げんちゃんゆうべはーーついいそがしかったもんだから」と)

ら「源ちゃん昨夕はーーつい忙がしかったもんだから」と

(いった。ただしそのこえはたびがらすのごとくしゃがれておったので、)

云った。ただしその声は旅鴉のごとく皺枯れておったので、

(せっかくのふうさいもおおいにげらくしたようにかんぜられたから、いわ)

せっかくの風采も大に下落したように感ぜられたから、いわ

(ゆるげんちゃんなるもののいかなるひとなるかをふりむいてみる)

ゆる源ちゃんなるもののいかなる人なるかを振り向いて見る

(もめんどうになって、ふところでのままおなりみちへでた。かんげつはなんとなく)

も面倒になって、懐手のまま御成道へ出た。寒月は何となく

(そわそわしているごとくみえた。)

そわそわしているごとく見えた。

(にんげんのしんりほどむずかしいものはない。このしゅじんのいまのこころは)

人間の心理ほど難しいものはない。この主人の今の心は

(おこっているのだか、うかれているのだか、またはてつじんのいしょ)

怒っているのだか、浮かれているのだか、または哲人の遺書

(にいちどうのいあんをもとめつつあるのか、ちっともわからない。よの)

に一道の慰安を求めつつあるのか、ちっとも分らない。世の

(なかをれいしょうしているのか、よのなかへまじりたいのだか、くだらぬ)

中を冷笑しているのか、世の中へ交りたいのだか、くだらぬ

など

(ことにかんしゃくをおこしているのか、ぶつがいにちょうぜんとしているのだか)

事に肝癪を起しているのか、物外に超然としているのだか

(さっぱりけんとうがつかぬ。ねこなどはそこへいくとたんじゅんなものだ。)

さっぱり見当が付かぬ。猫などはそこへ行くと単純なものだ。

(くいたければくい、ねたければねる、おこるときはいっしょうけんめいに)

食いたければ食い、寝たければ寝る、怒るときは一生懸命に

(おこり、なくときはぜったいぜつめいになく。だいいちにっきなどというむよう)

怒り、泣くときは絶体絶命に泣く。第一日記などという無用

(のものはけっしてつけない。つけるひつようがないからである。しゅ)

のものは決してつけない。つける必要がないからである。主

(じんのようにうらおもてのあるにんげんはにっきでもかいてせけんにだされな)

人のように裏表のある人間は日記でも書いて世間に出されな

(いじこのめんぼくをあんしつないにはっきするひつようがあるかもしれないが、)

い自己の面目を暗室内に発揮する必要があるかも知れないが、

(われらねこぞくにいたるとぎょうじゅうざが、こうしそうにょうことごとくしんせいのにっき)

我等猫族に至ると行住坐臥、行屎走尿ことごとく真正の日記

(であるから、べつだんそんなめんどうなてかずをして、おのれのしんめんもくを)

であるから、別段そんな面倒な手数をして、己れの真面目を

(ほぞんするにはおよばぬとおもう。にっきをつけるひまがあるならえん)

保存するには及ばぬと思う。日記をつけるひまがあるなら椽

(がわにねているまでのことさ。)

側に寝ているまでの事さ。

(かんだのぼうていでばんさんをくう。ひさしぶりでまさむねをにさんはいのんだら、)

神田の某亭で晩餐を食う。久し振りで正宗を二三杯飲んだら、

(けさはいのぐあいがたいへんいい。いじゃくにはばんしゃくがいちばんだとおもう。)

今朝は胃の具合が大変いい。胃弱には晩酌が一番だと思う。

(たかじやすたーぜはむろんいかん。だれがなんといってもだめだ。)

タカジヤスターゼは無論いかん。誰が何と云っても駄目だ。

(どうしたってきかないものはきかないのだ。)

どうしたって利かないものは利かないのだ。

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