ごんぎつね【3】
順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | てんぷり | 5474 | B++ | 5.6 | 96.8% | 304.5 | 1723 | 56 | 33 | 2024/10/05 |
2 | kei | 4475 | C+ | 4.6 | 95.6% | 373.8 | 1753 | 80 | 33 | 2024/11/02 |
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問題文
(ひょうじゅうが、あかいいどのところで、むぎをといでいました。)
兵十が、赤い井戸のところで、麦をといでいました。
(ひょうじゅうはいままで、おっかあとふたりきりで、まずしいくらしをしていたもので、)
兵十は今まで、おっ母と二人きりで、貧しいくらしをしていたもので、
(おっかあがしんでしまっては、もうひとりぼっちでした。)
おっ母が死んでしまっては、もう一人ぼっちでした。
(「おれとおなじひとりぼっちのひょうじゅうか」)
「おれと同じ一人ぼっちの兵十か」
(こちらのものおきのうしろからみていたごんは、そうおもいました。)
こちらの物置の後ろから見ていたごんは、そう思いました。
(ごんはものおきのそばをはなれて、むこうへいきかけますと、どこかで、)
ごんは物置のそばをはなれて、向うへいきかけますと、どこかで、
(いわしをうるこえがします。)
いわしを売る声がします。
(「いわしのやすうりだあい。いきのいいいわしだあい」)
「いわしのやすうりだアい。いきのいいいわしだアい」
(ごんは、その、いせいのいいこえのするほうへはしっていきました。)
ごんは、その、いせいのいい声のする方へ走っていきました。
(と、やすけのおかみさんが、うらとぐちから、「いわしをおくれ。」といいました。)
と、弥助のおかみさんが、裏戸口から、「いわしをおくれ。」と言いました。
(いわしうりは、いわしのかごをつんだくるまを、みちばたにおいて、)
いわし売りは、いわしのかごをつんだ車を、道ばたにおいて、
(ぴかぴかひかるいわしをりょうてにつかんで、やすけのいえのなかへもってはいりました。)
ぴかぴか光るいわしを両手につかんで、弥助の家の中へもってはいりました。
(ごんはそのすきまに、かごのなかから、ご、ろっぴきのいわしをつかみだして、)
ごんはそのすきまに、かごの中から、五、六ぴきのいわしをつかみ出して、
(もときたほうへかけだしました。そして、ひょうじゅうのいえのうらぐちから、)
もと来た方へかけだしました。そして、兵十の家の裏口から、
(いえのなかへいわしをなげこんで、あなへむかってかけもどりました。)
家の中へいわしを投げこんで、穴へ向かってかけもどりました。
(とちゅうのさかのうえでふりかえってみますと、ひょうじゅうがまだ、いどのところで)
途中の坂の上でふりかえって見ますと、兵十がまだ、井戸のところで
(むぎをといでいるのがちいさくみえました。ごんは、うなぎのつぐないに、)
麦をといでいるのが小さく見えました。ごんは、うなぎのつぐないに、
(まずひとつ、いいことをしたとおもいました。)
まず一つ、いいことをしたと思いました。
(つぎのひには、ごんはやまでくりをどっさりひろって、それをかかえて、)
つぎの日には、ごんは山で栗をどっさりひろって、それをかかえて、
(ひょうじゅうのいえへいきました。うらぐちからのぞいてみますと、ひょうじゅうは、)
兵十の家へいきました。裏口からのぞいて見ますと、兵十は、
(ひるめしをたべかけて、ちゃわんをもったまま、)
午飯(ひるめし)をたべかけて、茶碗をもったまま、
(ぼんやりとかんがえこんでいました。へんなことにはひょうじゅうのほっぺたに、)
ぼんやりと考えこんでいました。へんなことには兵十の頬っぺたに、
(かすりきずがついています。どうしたんだろうと、ごんがおもっていますと、)
かすり傷がついています。どうしたんだろうと、ごんが思っていますと、
(ひょうじゅうがひとりごとをいいました。「いったいだれが、いわしなんかをおれのいえへ)
兵十がひとりごとをいいました。「一たいだれが、いわしなんかをおれの家へ
(ほうりこんでいったんだろう。おかげでおれは、ぬすびととおもわれて、)
ほうりこんでいったんだろう。おかげでおれは、盗人と思われて、
(いわしやのやつに、ひどいめにあわされた」と、ぶつぶついっています。)
いわし屋のやつに、ひどい目にあわされた」と、ぶつぶつ言っています。
(ごんは、これはしまったとおもいました。かわいそうにひょうじゅうは、)
ごんは、これはしまったと思いました。かわいそうに兵十は、
(いわしやにぶんなぐられて、あんなきずまでつけられたのか。)
いわし屋にぶんなぐられて、あんな傷までつけられたのか。
(ごんはそうおもいながら、そっとものおきのほうへまわってそのいりぐちに、)
ごんはそうおもいながら、そっと物置の方へまわってその入口に、
(くりをおいてかえりました。)
栗をおいてかえりました。
(つぎのひも、そのつぎのひもごんは、くりをひろっては、ひょうじゅうのいえへ)
つぎの日も、そのつぎの日もごんは、栗をひろっては、兵十の家へ
(もってきてやりました。そのつぎのひには、くりばかりでなく、まつたけも)
もって来てやりました。そのつぎの日には、栗ばかりでなく、まつたけも
(に、さんぼんもっていきました。)
二、三ぼんもっていきました。