真夏と少年の天ノ川戦争
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歌詞(問題文)
(まなつのさかをかけるじてんしゃのはいけいのおやしろのすぐそばで)
真夏の坂を駆ける自転車の 背景のお社のすぐそばで
(らんらんどせるほうりなげそこでうずくまるしょうじょをぼくはみつけてしまったんだ)
らんランドセル放り投げそこで蹲る 少女を僕は見つけてしまったんだ
(しちがついつかこういっせいのなつぶかつがえりのゆうぐれに)
七月五日高一生の夏 部活帰りの夕暮れに
(のまれてきえてしまいそうなほど)
のまれて消えてしまいそうなほど
(ちいさなしょうじょにはなしかけてみたんだ)
小さな少女に話しかけてみたんだ
(どうしたのって)
「どうしたの?」って
(もくひけんのこうしはぜんこくみんにやくそくされてるけど)
黙秘権の行使は全国民に約束されてるけど
(やっぱこうもあざやかにねむしられるとしょうじきくるもんがあるので)
やっぱこうも鮮やかにね 無視られると正直くるもんがあるので
(なんてごちゃごちゃとつぶやいたってあいかわらずだまりこんでたしょうじょが)
なんてごちゃごちゃと呟いたって 相変わらず黙り込んでた少女が
(なんのひょうしにかたちあがってさけぶ)
何の拍子にか立ち上がって叫ぶ
(うっせーろりこん)
「うっせーロリコン」
(くーちゃんをかえせってくされどうがどこにいるのかこたえろって)
「くーちゃんを返せって腐れ童が! どこにいるのか答えろ!」って
(とびだしたもうげんばりぞうごん)
飛び出した妄言 罵詈雑言
(うわなんかまたなきだしちゃった)
うわ、なんかまた泣き出しちゃった…
(いやぼくはせいしゅんばかですはい)
「いや、僕は青春バカです。はい」
(いやなにいってんだぼくはぼくはどうようでもしてんですか)
いや何言ってんだボクは!僕は! 動揺でもしてんですか?
(ほんとさあもうなんなんだってんだ)
ホントさあ、もう…何なんだってんだ!
(ひはもうしずんじゃってせかいはすこしあおくなって)
日はもう沈んじゃって 世界は少し青くなって
(なきつかれたしょうじょはれいせいをとりもどして)
泣きつかれた少女は冷静を取り戻して
(くーちゃんはねこですこのへんにすんでんです)
「くーちゃんは猫です。この辺に住んでんです」
(でもきょうはなぜかいないんですどこへいったのでしょうか)
「でも、今日は何故か居ないんです。どこへ行ったのでしょうか?」
(よしじゃああしたさがしにいこうかってぼくはしょうじょにていぎしたんだ)
「よし、じゃあ明日探しに行こうか!」って僕は少女に提議したんだ。
(そしたらいっしゅんおどろいててれくさそうにわらった)
そしたら一瞬驚いて、照れくさそうに笑った。
(さんきゅーろりこん)
(サンキューロリコン)
(ぼくのなつよはぜろたんめいのいっとうせいよ)
僕の夏よ爆ぜろ 旦明の一等星よ
(おいかぜをかんぜよらいせよおうとうせよ)
追い風を感ぜよ 来世よ応答せよ
(しゅうばんせんそうだいせいこうだいせいもんたいけいそうそう)
終盤戦争大成功 大誓文大計早々
(ぼくらはただこのばしょにいたかったんだ)
僕らはただこの場所に居たかったんだ
(よくじつはけっきょくどんまいでなんのしゅうかくもえられなくて)
翌日は結局ドンマイで 何の収穫も得られなくて
(もうどうすりゃいいかわかんないやこころでさけんでもむなしくて)
もうどうすりゃ良いかわかんないや! 心で叫んでも空しくて
(ぼくはげんじつをふりはらってあしたにはきっとみつかるさって)
僕は現実を振り払って「明日にはきっと見つかるさ!」って
(そんなぼくにこたえるようにわらうしょうじょのえがおがかなしくて)
そんな僕に応えるように笑う少女の笑顔が悲しくて…。
(たいようがずじょうをとおりすぎたぶかつがえりのひるさがり)
太陽が頭上を通り過ぎた 部活帰りの昼下がり
(ぼくはきのうとおなじばしょへじてんしゃこいでむかっていた)
僕は昨日と同じ場所へ 自転車漕いで向かっていた。
(がんぜんにそのやしろがあるもりがみえるさかをくだるとじょうでぼくは)
眼前にその社がある森が 見える坂を下る途上で僕は
(にさんにんいやさんよにんのちゅうがくせいとそのてにあるふくろがなぜかきがかりで)
二、三人?いや、三、四人の中学生と その手にある袋が何故か気がかりで。
(とりあえずぼくはしょうじょのまつそこへとうちゃくはしたがはたしてそこには)
取り敢えず僕は少女の待つそこへ 到着はしたが果たしてそこには
(いつかのようすでふさぎこむしょうじょのあしもとあたりにねこくらいのけものの)
いつかの様子で塞ぎこむ少女の足元あたりに 猫くらいの獣の
(くびのないぐちゃぐちゃのなきがらがおちていて)
首の無いぐちゃぐちゃの亡骸が落ちていて。
(くるってんな)
「狂ってんな…」
(たいはしたかんじょうせいげんばくせいおんわれをわすれて)
大破した感情制限 爆声音 我を忘れて
(はしりだしたきょうけんのせなかをみたんだかけあがったさきにむれるちゅうぼうへいを)
走り出した狂犬の背中を見たんだ 駆け上がった先に群れる中坊兵を
(なぐりたおしてさけぶんだわからねぇよっ)
殴り倒して叫ぶんだ「わからねぇよっ!」
(はいてはいてはいてはいてないてつかみとったもんは)
吐いて 吐いて 吐いて 吐いて 泣いて 掴み取ったもんは
(こんなくだらないげんじつでしかないんだろうか)
こんなくだらない現実でしかないんだろうか!?
(たえまないおうげきとつうようのしゅうまつに)
絶え間ない殴撃と痛痒の終末に
(つきおとされてこのさかをころがってくおちてゆく)
突き落とされてこの坂を転がってく 落ちてゆく
(めをあければそこはほしのともえぼくのてをつかみはなさない)
目を開ければそこは星の巴 僕の手を掴み離さない
(いまはふたりめをあわせないでただそらをながめていた)
今は二人 目を合わせないで ただ空を眺めていた。