北上のススメ

(とどろくらいめいがどっしんどっしん)

轟く雷鳴がドッシンドッシン

(どこぞちかくできこえりゃ)

どこぞ近くで聞こえりゃ

(ほらそとであめぽつり)

ほら外で雨ポツリ

(まちがいろをおとす)

街が色を落とす

(またたくあいまにざーざーぶりで)

瞬く合間にザーザー降りで

(かさのことをおもいだす)

傘のことを思い出す

(どっかおいてきた)

どっか置いてきた

(うごけないまま)

動けないまま

(とまどっていたい)

戸惑っていたい

(まちがえていたい)

間違えていたい

(きたへむかえばきたへむかえばきたへむかえば)

北へ向かえば　北へ向かえば　北へ向かえば

(きたへむかえばえばえばいいよ)

北へ向かえば　えば　えば　いいよ

(とまんないでいて)

止まんないでいて

(あめはつづいた)

雨は続いた

(きたへむかえばきたへむかえばきたへむかえば)

北へ向かえば　北へ向かえば　北へ向かえば

(きたへむかえばえばえばいつか)

北へ向かえば　えば　えば　いつか

(まどからみていた)

窓から見ていた

(みずへしずむまちのそのささささきへ)

水へ沈む街のそのさ　さ　さ　先へ

(みせばでばったーがからぶりさんしん)

見せ場でバッターが空振り三振

(ありゃまかたをおとせば)

ありゃま肩を落とせば

(きたいばっかかけたくせに)

期待ばっかかけたくせに

(てのひらかえしてらあ)

手のひらかえしてらあ

(ひろうもすてるもたのしいたのしい)

拾うも捨てるも楽しい楽しい

(すこしつかれてきたけど)

少し疲れてきたけど

(ごらくだってうらめくりゃあ)

娯楽だって裏めくりゃあ

(ひとがいきてるんだぜ)

人が生きてるんだぜ

(きたへむかえばきたへむかえばきたへむかえば)

北へ向かえば　北へ向かえば　北へ向かえば

(きたへむかえばえばえばいいよ)

北へ向かえば　えば　えば　いいよ

(もよりのえきから)

最寄りの駅から

(みずへしずむせんろのそのささささきへ)

水へ沈む線路のそのさ　さ　さ　先へ

(かなしいこともむかつくことも)

悲しいこともムカつくことも

(すてるてまえでたまるだまる)

捨てる手前で溜まる黙る

(しごとおわりのばすのなかでも)

仕事終わりのバスの中でも

(なきやしないけど)

泣きやしないけど

(きたへむかえば)

北へ向かえば

(きたへむかえば)

北へ向かえば

(きたへむかえばきたへむかえばきたへむかえば)

北へ向かえば　北へ向かえば　北へ向かえば

(きたへむかえばえばえばいいよ)

北へ向かえば　えば　えば　いいよ

(つまんないぜ)

つまんないぜ

(でもぼくはつづいた)

でも僕は続いた

(きたへむかえばきたへむかえばきたへむかえば)

北へ向かえば　北へ向かえば　北へ向かえば

(きたへむかえばえばえばいつか)

北へ向かえば　えば　えば　いつか

(ここからみていた)

ここから見ていた

(みずへしずむまちのそのささささささささきへ)

水へ沈む街のそのさ　さ　さ　さ　さ　さ　さ　先へ