人生なんにもわかんねえ！

(ただようほこりがきらきらひかった)

漂う埃がきらきら光った

(ごぜんのさんじさ)

午前の三時さ

(どぶのいろしたでんこうばんずっとながめたまんま)

ドブの色した電光板ずっと眺めたまんま

(おそろいだね)

お揃いだね

(なにかしなきゃなんてきもちだけ)

「何かしなきゃ」なんて気持ちだけ

(あるんだけど)

あるんだけど

(そこかしこにあったはずのじかんはどこへといった)

そこかしこにあった筈の時間は何処へと行った

(まどからさすひのせいでほらうごかなきゃ)

窓から射す陽のせいでほら動かなきゃ

(どこかへいきたいなこんどこそ)

何処かへ行きたいな、今度こそ

(だってみなよ)

だって見なよ

(つきがまたおれをよぶんだ)

月がまた俺を呼ぶんだ！

(わかんないようなこと)

わかんないようなこと

(すこしはわかりそうだったこと)

少しはわかりそうだったこと

(まとめてぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃになって)

まとめてぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃになって

(めがまわっちまうんです)

目が廻っちまうんです

(ひとりなきそうなこと)

ひとり泣きそうなこと

(くやしくてこえがでそうなこと)

悔しくて声が出そうなこと

(ぜんぶがわかんないわかんないわかんなくなって)

全部がわかんないわかんないわかんなくなって

(てにとっていくんです)

手に取っていくんです

(ただむきあう)

ただ向き合う

(なかみはなんだったろうなってふとくびをひねった)

中身は何だったろうなってふと首をひねった

(ちいさなはこを)

小さな箱を

(いまだにずっとてばなせないままなんだ)

いまだにずっと手放せないままなんだ

(そんなもんだろ)

そんなもんだろ

(だれもいないなんてこうつごうさ)

誰もいないなんて好都合さ

(ぐにゃぐにゃのあいらぶゆー)

ぐにゃぐにゃのアイラブユー

(どこかへとどいたらいいけどさ)

何処かへ届いたらいいけどさ

(よくみりゃあぼろぼろのつつみがみじめになって)

よく見りゃあボロボロの包みが惨めになって

(わらっちまうんです)

笑っちまうんです

(むずかしいむずかしいな)

難しい、難しいな

(まともになるのだって)

まともになるのだって

(はずかしいはずかしいな)

恥ずかしい、恥ずかしいな

(りそうをみるだなんて)

理想を見るだなんて

(せいかいだってものみつけられたりするのかな)

正解だってもの見つけられたりするのかな

(まあとにかくあるかなきゃなあ)

…まあとにかく歩かなきゃなあ

(わかんないようなこと)

わかんないようなこと

(すこしはわかりそうだったこと)

少しはわかりそうだったこと

(まとめてぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃになって)

まとめてぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃになって

(またひよっちまうんです)

また日和っちまうんです

(だいじにしたいことも)

大事にしたいことも

(こえにだせずにのみこんだこと)

声に出せずに飲み込んだこと

(ぜんぶがわかんないわかんないわかんなくたって)

ぜんぶがわかんないわかんないわかんなくたって

(てにとっていくんです)

手に取っていくんです

(またむきあう)

また向き合う