面白い話　～20年後の彼ら～　第13話－2

(できすぎ（たのむ、すねおくん。「ばん」と)

出木杉(頼む、スネ夫くん。「バン」と

(おおごえでいってくれ。そうすれば・・・・・・）)

大声で言ってくれ。そうすれば……)

(くろふく１「まて」)

黒服１「待て」

(くろふくができすぎのせなかをけりあげる。)

黒服が出木杉の背中を蹴り上げる。

(くろふく１「へんにせつめいくさいことをいいやがって。)

黒服１「変に説明くさいことを言いやがって。

(なにをたくらんでる？」)

何を企んでる？」

(できすぎ（たのむ！すねおくん、いってくれ・・・・・・）)

出木杉(頼む！スネ夫くん、言ってくれ……)

(すねお「ばん！！！」)

スネ夫『バン！！！』

(でんわからすねおのこえがきこえてきた。)

電話からスネ夫の声が聞こえてきた。

(できすぎ（だめだ・・・・・・なにもおこらない！)

出木杉(駄目だ……何も起こらない！

(やはりでんわごしじゃこえがちいさいんだ！）)

やはり電話越しじゃ声が小さいんだ！)

(くろふく１「ふ・・・・・・でんわか。いまのはひやっとしたぜ」)

黒服１「ふ……電話か。今のはヒヤッとしたぜ」

(くろふくはできすぎのはらをけりあげると、でんわをうばった。)

黒服は出木杉の腹を蹴り上げると、電話を奪った。

(くろふく１「ほねかわすねおくん、ざんねんだったね。)

黒服１「骨川スネ夫くん、残念だったね。

(きみのこえはちいさすぎてくうきぴすとるにはとどかなかったようだよ。)

君の声は小さすぎて空気ピストルには届かなかったようだよ。

(はらのきずがいたんでおおきいこえがでせなかったか？」)

腹の傷が痛んで大きい声が出せなかったか？」

(すねお「くっ・・・・・・」)

スネ夫『くっ……』

(くろふく１「さっさとここへこい。でなきゃだいじなともだちがさきにしぬことになるぜ」)

黒服１「さっさとここへ来い。でなきゃ大事な友達が先に死ぬことになるぜ」

(できすぎ（だ・・・・・・めだ・・・・・・しっぱいだった）)

出木杉(だ……めだ……失敗だった)

(じゃいあん（くそ、このままじゃ・・・・・・でもいえねぇ！いったらしずかちゃんが）)

ジャイアン(くそ、このままじゃ……でも言えねぇ！言ったらしずかちゃんが)

(しずか（おねがい、わたしのことはいいから「ばん」って、だれかいって！！）)

しずか(お願い、わたしのことはいいから「バン」って、誰か言って！！)

(すねお（くそ、いそがなきゃ・・・・・・けど、いってどうすればいい？）)

スネ夫(くそ、急がなきゃ……けど、行ってどうすればいい？)

(のびた（どうすればいい？どうすればいい？たすけてよ、どらえもん・・・・・・）)

のび太(どうすればいい？ どうすればいい？ 助けてよ、ドラえもん……)

(そのときだった。のびたのあたまにひとつのあいでぃあがうかんだ。)

そのときだった。のび太の頭にひとつのアイディアが浮かんだ。