第58回 スピード検定試験2

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第58回(令和元年10月)スピード検定試験
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 ゆうりん 6854 S++ 6.9 97.9% 451.4 3159 65 62 2024/11/01
2 maro 6785 S++ 6.9 97.1% 453.9 3172 92 62 2024/10/07
3 777 6550 S+ 6.7 96.6% 460.6 3125 108 62 2024/09/07
4 undine 6491 S 6.7 96.6% 456.6 3071 107 62 2024/10/29
5 nnaaoo 6140 A++ 6.2 97.6% 500.9 3151 75 62 2024/09/08

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問題文

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(こんちゅうがこのよにたんじょうしてからすうおくねんたつといわれています。)

昆虫がこの世に誕生してから数億年経つといわれています。

(そのあいだ、きびしいせいぞんきょうそうのなかで、それぞれきょういののうりょくをみにつけてきました。)

その間、厳しい生存競争の中で、それぞれ驚異の能力を身に付けてきました。

(きんねん、そんなかれらのめかにずむにちゅうもくがあつまっているそうです。)

近年、そんな彼らのメカニズムに注目が集まっているそうです。

(たとえば、かぶとむしなどのたくみなはねのおりたたみかたは、)

例えば、カブトムシなどの巧みな羽の折り畳み方は、

(じんこうえいせいのこんぱくとなあんてなやたいようこうぱねるにおうようされています。)

人工衛星のコンパクトなアンテナや太陽光パネルに応用されています。

(いりょうぶんやでは、いたみをあたえずにちをすうかのしくみが、)

医療分野では、痛みを与えずに血を吸う蚊の仕組みが、

(かっきてきなちゅうしゃばりのかいはつのきっかけとなり、)

画期的な注射針の開発のきっかけとなり、

(かいこのいとのつよさがせんたんいりょうをささえようとしています。)

カイコの糸の強さが先端医療を支えようとしています。

(さらに、とんぼのすぐれたひこうのうりょくのけんきゅうにより、)

さらに、トンボの優れた飛行能力の研究により、

(しぜんえねるぎーにかくめいがおきるかもしれないともいわれています。)

自然エネルギーに革命が起きるかもしれないともいわれています。

(たいちょう1せんちめーとるにもみたないかは、)

体長1センチメートルにも満たない蚊は、

(わたしたちのひふをさしますが、)

わたしたちの皮膚を刺しますが、

(ほとんどいたみをかんじないのではないでしょうか。)

ほとんど痛みを感じないのではないでしょうか。

(ながさは2みりほどで、ふとさはひとのかみのけほどといわれている)

長さは2ミリほどで、太さは人の髪の毛ほどといわれている

(はりをさいしんのでじたるまいくろすこーぷでみると、)

針を最新のデジタルマイクロスコープで見ると、

(とてもほそく、せんたんはのこぎりのようなこうぞうになっているそうです。)

とても細く、先端はノコギリのような構造になっているそうです。

(それは、にんげんがいたみをかんじるつうてんを)

それは、人間が痛みを感じる痛点を

(さけることができるほどのほそさになっています。)

避けることができるほどの細さになっています。

(そして、めにみえないほどのはやさでじょうげにしんどうさせながら)

そして、目に見えないほどの速さで上下に振動させながら

(ひふにさしこむためしげきはさいしょうげんですみ、)

皮膚に差し込むため刺激は最小限で済み、

など

(いたみのはっせいをおさえているのです。)

痛みの発生を抑えているのです。

(これは、わたしたちにんげんなどのいきものにきづかれずにちをすうために、)

これは、私たち人間などの生き物に気付かれずに血を吸うために、

(ひふにしげきをあたえず、しゅんじにすいあげるめかにずむを)

皮膚に刺激を与えず、瞬時に吸い上げるメカニズムを

(しんかのかていでかくとくしたといわれています。)

進化の過程で獲得したといわれています。

(こうしたしくみをおうようしてかのはりのうごきをさいげんすることで、)

こうした仕組みを応用して蚊の針の動きを再現することで、

(いたみをさいしょうげんにおさえたちゅうしゃばりをかいはつしたのです。)

痛みを最小限に抑えた注射針を開発したのです。

(きぬのげんりょうとなるまゆをつくるかいこは、)

絹の原料となる繭を作るカイコは、

(1ぷんかんに60せんちめーとるというぺーすで、)

1分間に60センチメートルというペースで、

(くちからきいとをはきだすしろいようちゅうです。)

口から生糸を吐き出す白い幼虫です。

(そのしくみは、まずくわのはをたべ、)

その仕組みは、まずクワの葉を食べ、

(そのなかにふくまれるたんぱくしつやたんすいかぶつなどをざいりょうとして)

その中に含まれるタンパク質や炭水化物などを材料として

(きぬのもととなるえきたいをたいないにちくせきします。)

絹の元となる液体を体内に蓄積します。

(それをくちからひきだし、じぶんのからだをおおっていくさいにせんいかします。)

それを口から引き出し、自分の体を覆っていく際に繊維化します。

(いくどとなくあみめのようにからみあい、あっしゅくされているうちに、)

幾度となく網目のように絡み合い、圧縮されているうちに、

(てつにもまけないきょうどになっていくといいます。)

鉄にも負けない強度になっていくといいます。

(ながいあいだしるくのつよさをけんきゅうしてかいこのいとでじんこうけっかんをつくったはかせによると、)

長い間シルクの強さを研究してカイコの糸で人工血管を作った博士によると、

(これはにんげんのけっかんにかかるあつりょくにたえるつよさがあるといいます。)

これは人間の血管にかかる圧力に耐える強さがあるといいます。

(ちなみに、しょうがっこうのりかのじゅぎょうで)

ちなみに、小学校の理科の授業で

(みたことがあるというひともいるかもしれませんが、)

見たことがあるという人もいるかもしれませんが、

(みちばたでみかけたなどというひとはいないでしょう。)

道端で見掛けたなどという人はいないでしょう。

(なぜならこれは、やせいにはせいそくしていないからです。)

なぜならこれは、野生には生息していないからです。

(にんげんによってかちくかされたいきもので、)

人間によって家畜化された生き物で、

(やせいへのかいきのうりょくをかんぜんにうしなったゆいいつのどうぶつなのです。)

野生への回帰能力を完全に失った唯一の動物なのです。

(いまから100ねんほどまえ、そのまゆからできるきぬいとは)

今から100年ほど前、その繭からできる絹糸は

(がいかをえるためにひつようなゆしゅつひんのひとつでした。)

外貨を得るために必要な輸出品の一つでした。

(そのご、こうけいしゃぶそくやえんだか、)

その後、後継者不足や円高、

(かいがいからのゆにゅうやあんかなかがくせんいのたいとうなどによって、)

海外からの輸入や安価な化学繊維の台頭などによって、

(ようさんのうかはすいたいのいっとをたどっていました。)

養蚕農家は衰退の一途をたどっていました。

(ところが21せいきにはいると、)

ところが21世紀に入ると、

(かいこのあらたなかのうせいがちゅうもくされるようになります。)

カイコの新たな可能性が注目されるようになります。

(たとえば、いやくひんのげんりょうやしょくひん、けしょうひんのそざいとしてのかつようです。)

例えば、医薬品の原料や食品、化粧品の素材としての活用です。

(さらに、きぬいとからおりものをつくるだけでなく、)

さらに、絹糸から織物を作るだけでなく、

(ふんまつやすぽんじにかこうすることによっていりょうようそざいやでんしぶひんのざいりょうとして)

粉末やスポンジに加工することによって医療用素材や電子部品の材料として

(ひろくりようできることがわかっています。)

広く利用できることが分かっています。

(このいとは、ひとのせいたいになじみやすく)

この糸は、人の生体に馴染みやすく

(さいぼうがさいせいしやすいというとくちょうをもっており、)

細胞が再生しやすいという特徴を持っており、

(じょじょにたいないそしきとおきかわることがかのうだとかんがえられているうえに)

徐々に体内組織と置き換わることが可能だと考えられている上に

(きょうどもあるため、)

強度もあるため、

(じんこうのひふやけっかんとしてかつようするためのけんきゅうがすすめられているそうです。)

人口の皮膚や血管として活用するための研究が進められているそうです。

(このように、こんちゅうのひめたかのうせいは)

このように、昆虫の秘めた可能性は

(これからもさまざまなさいせんたんけんきゅうのひんととなり、)

これからもさまざまな最先端研究のヒントとなり、

(わたしたちのみらいをかえるかもしれません。)

わたしたちの未来を変えるかもしれません。

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