新型コロナウイルス感染症の診療の手引第4版ー4前

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令和2年12月4日に厚生労働省が各都道府県衛生局へ発出した文書
令和2年12月25日に改訂された第4.1版
第4章 重症度分類とマネジメント
1の重症度分類の表は省略。
飲水 → いんすい
鼻腔 → びくう(医学用語)

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問題文

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(4じゅうしょうどぶんるいとまねじめんと)

4 重症度分類とマネジメント

(いかに、じゅうしょうどぶんるいおよびじゅうしょうどべつのしじりょうほうについてきさいする。)

以下に、重症度分類および重症度別の支持療法について記載する。

(また、きかんそうかんによるじんこうこきゅうにおけるちゅういてんをまとめる。)

また、気管挿管による人工呼吸における注意点をまとめる。

(なお、かんせんしょうびょうしょうでじゅうしょうれいのちりょうをじっしできないばあいには、)

なお、感染症病床で重症例の治療を実施できない場合には、

(しゅうちゅうちりょうしつ(icu)などのべつのびょうしょう、あるいはたいりょうきかんへのてんいんをふくめて、)

集中治療室(ICU)などの別の病床、あるいは他医療機関への転院を含めて、

(とどうふけんやかんかつほけんじょとそうだんする。)

都道府県や管轄保健所と相談する。

(1じゅうしょうどぶんるい)

1 重症度分類

(2けいしょう とくべつないりょうによらなくても、けいかかんさつのみでけいかいすることがおおい。)

2 軽症 特別な医療によらなくても、経過観察のみで軽快することが多い。

(ないふくによるげねつやくやちんがいやくなどのたいしょうりょうほうは、ひつようなときにのみおこなう。)

内服による解熱薬や鎮咳薬などの対症療法は、必要なときにのみ行う。

(いんすいやしょくじがかのうなら、かならずしもゆえきはひつようない。)

飲水や食事が可能なら、必ずしも輸液は必要ない。

(しんさつじはけいしょうとはんだんされても、はっしょう2しゅうめまでにきゅうそくにびょうじょうがしんこうする)

診察時は軽症と判断されても、発症2週目までに急速に病状が進行する

(ことがある。びょうじょうあっかはほとんどのばあい、ていさんそけっしょうのしんこうとしてあらわれる。)

ことがある。病状悪化はほとんどの場合、低酸素血症の進行として表れる。

(こうれいしゃ、きそしっかん(とうにょうびょうしんふぜんcopdこうけつあつがん)、)

高齢者、基礎疾患(糖尿病・心不全・COPD・高血圧・がん)、

(めんえきよくせいじょうたい、にんぷなどのりすくいんしがあるばあい、)

免疫抑制状態、妊婦などのリスク因子がある場合、

(びょうじょうがしんこうするかのうせいをそうていしてにゅういんとする。)

病状が進行する可能性を想定して入院とする。

(じたくりょうようやしゅくはくりょうようとするばあい、)

自宅療養や宿泊療養とする場合、

(たいちょうふりょうとなったらどのようにいりょうきかんをじゅしんしたらよいか、)

体調不良となったらどのように医療機関を受診したらよいか、

(あらかじめかんじゃにせつめいしておく。)

あらかじめ患者に説明しておく。

(けいしょうかんじゃははっしょうまえからかんせんせいがあるため、)

軽症患者は発症前から感染性があるため、

(ひととのせっしょくはできるだけさけること。)

人との接触はできるだけ避けること。

など

(どうきょかぞくがいるばあいにはせいかつくうかんをわけること、)

同居家族がいる場合には生活空間を分けること、

(ますくちゃくようやてあらいのれいこうをしどうする。)

マスク着用や手洗いの励行を指導する。

(3ちゅうとうしょう ちゅうとうしょうはにゅういんしてかりょうをおこなう。もくてきはたいしょうりょうほう)

3 中等症 中等症は入院して加療を行う。目的は対症療法

(とともに、さらなるぞうあくをぼうし、またそうきにたいおうするためである。)

とともに、さらなる増悪を防止、また早期に対応するためである。

(にゅういんかりょうにさいしては、かくりされたかんじゃのふあんにたいしょすることもじゅうようである。)

入院加療に際しては、隔離された患者の不安に対処することも重要である。

(「ちゅうとうしょう1こきゅうふぜんなし」 あんせいにし、じゅうぶんなえいようせっしゅがじゅうようである。)

「中等症1 呼吸不全なし」 安静にし、十分な栄養摂取が重要である。

(また、だっすいにちゅういしすいぶんをかふそくなくせっしゅさせるようりゅういする。)

また、脱水に注意し水分を過不足なく摂取させるよう留意する。

(ばいたるさいんおよびさんそほうわど(spo2)を1にち3かいていどそくていする。)

バイタルサインおよび酸素飽和度(SpO2)を1日3回程度測定する。

(ていさんそけっしょうをていするじょうたいにしんこうしてもこきゅうこんなんをうったえないこともある。)

低酸素血症を呈する状態に進行しても呼吸困難を訴えないこともある。

(ちゅうとうしょうでははいえんをゆうするが、いかのりすくいんしをゆうするばあい、)

中等症では肺炎を有するが、以下のリスク因子を有する場合、

(じゅうしょうかしやすいことがしられており、ちゅういがひつようである。)

重症化しやすいことが知られており、注意が必要である。

(きつえんしゃはきんえんがじゅうようである。)

喫煙者は禁煙が重要である。

(いっぱんけつえきにょうけんさ、せいかがくけんさ、けっせいけんさ、)

一般血液・尿検査、生化学検査、血清検査、

(ぎょうこかんれん、けつえきばいようなどをひつようにおうじておこなう。)

凝固関連、血液培養などを必要に応じて行う。

(りんぱきゅうすうのていか、crp、ふぇりちん、dだいまー、ldh、kl-6)

リンパ球数の低下、CRP、フェリチン、Dダイマー、LDH、KL-6

(などのじょうしょうはじゅうしょうかあるいはよごふりょういんしとしてしられている。)

などの上昇は重症化あるいは予後不良因子として知られている。

(けっせいkl-6ちは、はいしょうがいのていど、およびえんしょうのていどとかんれんし、)

血清KL-6値は、肺傷害の程度、および炎症の程度と関連し、

(またはいのかんききのうをはんえいすることから、)

また肺の換気機能を反映することから、

(はいびょうへんのしんこうのていどをはんえいするまーかーとなりうる。)

肺病変の進行の程度を反映するマーカーとなりうる。

(けつえきけんさやはいえんのがぞうしょけんからさいきんかんせんのへいはつがうたがわれるばあいは、)

血液検査や肺炎の画像所見から細菌感染の併発が疑われる場合は、

(かくたんけんさののち、えんぴりっくにこうきんやくをかいしする。)

喀痰検査ののち、エンピリックに抗菌薬を開始する。

(はつねつ、こきゅうきしょうじょうやきそしっかんにたいするたいしょうてきなちりょうをおこなう。)

発熱、呼吸器症状や基礎疾患に対する対症的な治療を行う。

(こうういるすやくのとうよがこうりょされる(5やくぶつりょうほうのこうをさんしょう)。)

抗ウイルス薬の投与が考慮される(5薬物療法の項を参照)。

(げんじてんでは、さんそとうよがひつようのないかんじゃではすてろいどやくはしようすべきではない)

現時点では、酸素投与が必要のない患者ではステロイド薬は使用すべきではない

(ちゅうとうしょう2いじょうとはたいしょうてきに、よごのかいぜんはみとめられず、)

中等症Ⅱ以上とは対照的に、予後の改善は認められず、

(むしろあっかさせるかのうせいがしさされている。)

むしろ悪化させる可能性が示唆されている。

(ただし、けいぞくしようちゅうのすてろいどやくをちゅうしするひつようはない。)

ただし、継続使用中のステロイド薬を中止する必要はない。

(「ちゅうとうしょう2こきゅうふぜんあり」)

「中等症Ⅱ 呼吸不全あり」

(こきゅうふぜんのため、さんそとうよがひつようとなる。)

呼吸不全のため、酸素投与が必要となる。

(こきゅうふぜんのげんいんをすいそくするため、さんそとうよまえに)

呼吸不全の原因を推測するため、酸素投与前に

(どうみゃくけつえきがすけんさ(pao2、paco2)をおこなう。 また、ひつようにおうじて)

動脈血液ガス検査(PaO2、PaCO2)を行う。 また、必要に応じて

(じんこうこきゅうきやecmoのいりょうたいせいのととのうしせつへのてんいんをこうりょする。)

人工呼吸器やECMOの医療体制の整う施設への転院を考慮する。

(はいのしんじゅんえいがかくだいしんこうするなどきゅうそくにぞうあくするばあいがある。)

肺の浸潤影が拡大進行するなど急速に増悪する場合がある。

(このようなばあい、すてろいどやくをそうきにしようすべきであり、)

このような場合、ステロイド薬を早期に使用すべきであり、

(さらにれむでしびるのしようもこうりょする。)

さらにレムデシビルの使用も考慮する。

(また、としりずまぶ(てきおうがいしようであることにりゅうい)が)

また、トシリズマブ(適応外使用であることに留意)が

(もちいられることもある(5やくぶつりょうほうのこうさんしょう)。)

用いられることもある(5薬物療法の項参照)。

(ちゅうとうしょう2いじょうでは、すてろいどやくのしようによってよごかいぜんこうかがみとめられるため)

中等症2以上では、ステロイド薬の使用によって予後改善効果が認められるため

(つよくすいしょうされている。)

強く推奨されている。

(すてろいどやくとしてはできさめさぞん6mgがもっともえびでんすがあり、)

ステロイド薬としてはデキサメサゾン6mgが最もエビデンスがあり、

(10にちかんしようする。おなじりきかのたのやくざい、ぷれどにぞろん40mg、)

10日間使用する。同じ力価の他の薬剤、プレドニゾロン40mg、

(めちるぷれどにぞろん32mgもだいたいしようかのうとかんがえられる。)

メチルプレドニゾロン32mgも代替使用可能と考えられる。

(つうじょうのばあい、o25l/minまでのけいびかにゅーれあるいは)

通常の場合、O2 5L/minまでの経鼻カニューレあるいは

(o25l/minまでさんそますくにより、spo293%いじょうをいじする。)

O2 5L/minまで酸素マスクにより、SpO2 93%以上を維持する。

(ちゅうけいびかにゅーれしようじはえあろぞるはっせいよくせいのため、)

注 経鼻カニューレ使用時はエアロゾル発生抑制のため、

(さーじかるますくをちゃくようさせる。)

サージカルマスクを着用させる。

(さんそますくによるo2とうよでもspo293%いじょうを)

酸素マスクによる O2 投与でも SpO2 93%以上を

(いじできなくなったばあい、 すてろいどやくやれむでしびるなどの)

維持できなくなった場合、 ステロイド薬やレムデシビルなどの

(こうかをみつつ、じんこうこきゅうへのいこうをこうりょする。)

効果をみつつ、人工呼吸への移行を考慮する。

(ちゅうかんきょうおせんのりすくからすいしょうしないが、 このだんかいでは、)

注 環境汚染のリスクから推奨しないが、 この段階では、

(つうじょうはりざーばーつきますく(10~15min/l)、)

通常はリザーバー付きマスク(10~15min/L )、

(ねーざるはいふろーやひしんしゅうてきようあつかんきがこうりょされる。)

ネーザルハイフローや非侵襲的陽圧換気が考慮される。

(えあろぞるがはっせいしいんないかんせんのりすくがあるため、)

エアロゾルが発生し院内感染のリスクがあるため、

(いんあつこしつのりようがのぞましい。 はいふろーしようじには30~40l/minとし)

陰圧個室の利用が望ましい。 ハイフロー使用時には30~40L/minとし

(かにゅーれがびくうないにはいっていることをかならずかくにんし、)

カニューレが鼻腔内に入っていることを必ず確認し、

(えあろぞるはっせいをよくせいするためにさーじかるますくをそうちゃくさせる。)

エアロゾル発生を抑制するためにサージカルマスクを装着させる。

(さいきんせいはいえん、ards、はいけっしょう、しんきんしょうがい、ふせいみゃく、きゅうせいじんしょうがい、)

細菌性肺炎、ARDS、肺血症、心筋障害、不整脈、急性腎障害、

(けっせんそくせんしょう、いえんいじゅうにしちょうかいよう、きょけつせいちょうえんのへいはつにりゅういする。)

血栓塞栓症、胃炎・胃十二指腸潰瘍、虚血性腸炎の併発に留意する。

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