ジキル

(きれいだねはなびらかぞえたせかいをきみとうつす)

奇麗だね。花びら数えた世界を君と映す。

(ひとりはかせとめざめたぼく)

ひとり博士と目覚めた僕

(しゃらららにぃ)

シャラララニィ

(えぶりたいむあいきるゆー)

エブリタイム　アイキルユー

(まえからそうつたえたもういわれたほうとがめるひとらの)

前からそう、伝えたもう、言われた方、咎める人らの

(いくすえどうともしたろうともしためごたいをさずかる)

いく末どう、灯した蝋、灯した目、五体を授かる

(まえにはそうつたえるごうおかしたてあやめたひとらの)

前にはそう、伝える業、犯した手、殺めた人らの

(まつろはどうあわれなぞうこわれるそうてんせいりねんって)

末路はどう、哀れな憎、壊れる想、転生理念って

(きこえるのことばはもういらないのかんぜんりべつの)

聞こえるの、言葉はもう、いらないの、完全離別の

(ぼくらはそうちぬられたじんかくにはりいととおした)

僕らはそう、血塗られた、人格に、針糸通した

(めざめるななにをいうみとめるなそのてのないふで)

目覚めるな、何を言う、認めるな、その手のナイフで

(なにをしたわらわせるくるわせるかがみのせかいか？)

何をした、笑わせる、狂わせる、鏡の世界か？

(みつけてください)

見つけてください。

(そんざいそのたのあらゆるにくかいわたしのからだを)

存在その他のあらゆる肉塊、私の体を。

(みつけてください)

見つけてください。

(みなもにうつったゆれてもたしかなわたしのからだを)

水面に映った揺れても確かな私の体を。

(こたえてください)

答えてください。

(とざしたすがおにとざしたこころのわたしのなげきに)

閉ざした素顔に、閉ざした心の私の嘆きに

(こたえてください)

答えてください。

(ここはどこなのかあしもところがるわたしのなげきに)

ここはどこなのか、足下転がる私の嘆きに

(はなしてください)

話してください。

(うごいたれっしゃのそのさきわたしはどこにたどりつく)

動いた列車の、その先私はどこに辿り着く

(はなしてください)

話してください。

(まどからみえてるけしきにわたしはなにをかんじるの)

窓から見えてる景色に私は何を感じるの

(みとめてください)

認めてください。

(あなたのなかからうまれたわたしをぞうおのさんぶつ)

貴方の中から生まれた私を、憎悪の産物

(ひかりのなかかけだそうよいっしょに)

光の中駆け出そうよ一緒に、

(ぼくはこんなにかがやいているんだから)

僕はこんなに輝いているんだから

(きれいだねこのちはだれとてつないでうまれたこ)

奇麗だね。この血は誰と手、繋いで生まれた子。

(そのいきるつよいいしあらがうの)

その生きる強い意志、抗うの。

(どうしてせかいはこんなにもかがやいて)

どうして世界はこんなにも輝いて

(きらめいてうつしたひとみとほこのさきむけたさき)

煌めいて、映した瞳と矛の先、向けた先、

(このしんぞうにぎってつよく)

この心臓、握って強く

(かびんにそえる)

花瓶に添える。

(みつけてください)

見つけてください。

(そんざいそのたのあらゆるにくかいわたしのからだを)

存在その他のあらゆる肉塊、私の体を。

(みつけてください)

見つけてください。

(みなもにうつったゆれてもたしかなわたしのからだを)

水面に映った揺れても確かな私の体を。

(こたえてください)

答えてください。

(とざしたすがおにとざしたこころのわたしのなげきに)

閉ざした素顔に、閉ざした心の私の嘆きに

(こたえてください)

答えてください。

(ここはどこなのかあしもところがるわたしのなげきに)

ここはどこなのか、足下転がる私の嘆きに

(はなしてください)

話してください。

(うごいたれっしゃのそのさきわたしはどこにたどりつく)

動いた列車の、その先私はどこに辿り着く

(はなしてください)

話してください。

(まどからみえてるけしきにわたしはなにをかんじるの)

窓から見えてる景色に私は何を感じるの

(みとめてください)

認めてください。

(あなたのなかからうまれたわたしをぞうおのさんぶつ)

貴方の中から生まれた私を、憎悪の産物

(ひかりのなかかけだそうよいっしょに)

光の中駆け出そうよ一緒に、

(ぼくはこんなにかがやいているんだから)

僕はこんなに輝いているんだから

(きれいだねはなびらかぞえたせかいをきみとうつす)

奇麗だね。花びら数えた世界を君と映す。

(そのいきるつよいいしあらがうの)

その生きる強い意志、抗うの。

(どうしてせかいはこんなにもかがやいて)

どうして世界はこんなにも輝いて

(きらめいてうつしたひとみとほこのさきむけたさき)

煌めいて、映した瞳と矛の先、向けた先、

(このしんぞうにぎってつよく)

この心臓、握って強く

(かびんにそえる)

花瓶に添える。

(そのすがたにつかわずながいかみみどりとももいろ)

その姿、似つかわず、長い髪、緑と桃色、

(べつじんのこえをもちべつじんのたいかくはだのいろ)

別人の声を持ち、別人の体格、肌の色

(いきたいの？やりたいの？めざめたらどちらのぼくがいる？)

生きたいの？やりたいの？目覚めたらどちらの僕がいる？

(じきるはかせのゆめのざれごと)

ジキル博士の夢の戯れ言。