意味が分かると怖い話265 概要欄に説明あり
解説
非常停止状態らしい。
とっさのことにうろたえる俺が鏡に映っている。このとき、鏡に映った自分が眼鏡をかけていなかった。だから眼鏡忘れた?と思った。
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問題文
(ゆうじんのすむまんしょんのえれべーたーは、)
友人の住むマンションのエレベーターは、
(おくがかがみばりになっている。)
奥が鏡張りになっている。
(いえにあそびにいったとき、そのゆうじんがおれにこんなはなしをした。)
家に遊びに行ったとき、その友人が俺にこんな話をした。
(「えれべーたーっていりぐちのほうをむいてのるじゃん、)
「エレベーターって入り口のほうを向いて乗るじゃん、
(そうするとかがみがはいごでしょ」)
そうすると鏡が背後でしょ」
(まあ、たしかに。ふつうはそうやってのるね。)
まあ、確かに。普通はそうやって乗るね。
(「でね、のってるときに)
「でね、乗ってるときに
(なんだかはいごにしせんをかんじるときがあるんだよね。」)
何だか背後に視線を感じるときがあるんだよね。」
(え?おいおいまさか)
え?おいおいまさか
(「だけどよーくかんがえたらさ、はいごのかがみにうつってるじぶんのしせんなんだよね」)
「だけどよーく考えたらさ、背後の鏡に映ってる自分の視線なんだよね」
(やっぱりそうきたか。)
やっぱりそう来たか。
(そりゃおまえ、かんちがいってやつだぞ。)
そりゃお前、勘違いってやつだぞ。
(はいごのかがみにうつってるじぶんはせなかをむけたじぶん。)
背後の鏡に映ってる自分は背中を向けた自分。
(しせんなどかんじるわけがない。)
視線など感じるわけがない。
(おれがそのりろんをのべると、ゆうじんは)
俺がその理論を述べると、友人は
(「あはは、そっかー」)
「あはは、そっかー」
(とわらっていた。)
と笑っていた。
(よるもふけ、ゆうじんたくをおいとましたおれはれいのえれべーたーにのる。)
夜も更け、友人宅をお暇した俺は例のエレベーターに乗る。
(ん?なんだかはいごにしせんをかんじる?)
ん?何だか背後に視線を感じる?
(いや、そんなばかなはなしあるわけがない。)
いや、そんな馬鹿な話あるわけがない。
(さっきりろんてきにかいめいしたばかりじゃないか。)
さっき理論的に解明したばかりじゃないか。
(きになり、せなかをみうけたままてかがみでのぞいてみる。)
気になり、背中を見受けたまま手鏡で覗いてみる。
(もちろんうつるのはおれのせなか。)
もちろん映るのは俺の背中。
(ふとふりかえると、かがみにうつるのはめがねをかけたおれのかお。)
ふと振り返ると、鏡に映るのは眼鏡をかけた俺の顔。
(あたりまえのことだ。)
当たり前のことだ。
(ばかばかしい。なにやってるんだおれは。)
ばかばかしい。何やってるんだ俺は。
(じちょうのわらいがこみあげてきたしゅんかん)
自嘲の笑いが込み上げてきた瞬間
(とつぜんぐらっとおおきなゆれをかんじる。)
突然ぐらっと大きな揺れを感じる。
(じしんだった。)
地震だった。
(えれべーたーはとまり、)
エレベーターは止まり、
(しろいけいこうとうはきえ、)
白い蛍光灯は消え、
(かわりにうすぐらいでんきゅうがともった。)
変わりに薄暗い電球がともった。
(ひじょうていしじょうたいらしい。)
非常停止状態らしい。
(とっさのことにうろたえるおれがかがみにうつっている。)
とっさのことにうろたえる俺が鏡に映っている。
(が、すぐにまたけいこうとうがつき、)
が、すぐにまた蛍光灯がつき、
(えれべーたーもなにごともなくふたたびうごきだした。)
エレベーターも何事もなく再び動き出した。
(1かいにつき、ちゅうしゃじょうへむかう。)
1階につき、駐車場へ向かう。
(ちょっとあせったせいかこどうがすこしはやい。)
ちょっと焦ったせいか鼓動が少しはやい。
(くるまにのったおれは)
車に乗った俺は
(「あれ?えれべーたーにめがねわすれたかな?」)
「あれ?エレベーターに眼鏡忘れたかな?」
(とおもった。)
と思った。
(だが、めがねはちゃんとかけてあった。)
だが、眼鏡はちゃんとかけてあった。
(なんだ、どうようしてきがへんになったか。)
なんだ、動揺して気が変になったか。
(それにしてもなぜめがねわすれたなんておもったんだろう。)
それにしてもなぜ眼鏡忘れたなんて思ったんだろう。
(なんかいわかんがあるな。)
なんか違和感があるな。