Shunari

(もうかえろう)

もう帰ろう

(ふたりであったころに)

ふたり出会った頃に

(てをつなぐだけでこどうがたかなっていたあのころに)

手を繋ぐだけで鼓動が高鳴っていたあの頃に

(ふたりのしゃしんをけすかくごはまだない)

ふたりの写真を消す覚悟はまだない

(ふいにみかえしてまたくるしくなる)

不意に見返してまた苦しくなる

(きみはこうやってみかえすことないんだろうな)

君はこうやって見返すこと無いんだろうな

(ていうかすでにぜんぶけしたんだろうな)

ていうかすでに全部消したんだろうな

(できるだけいやなできごとをおもいだそうとするも)

できるだけ嫌な出来事を思いだそうとするも

(それさえもいとおしくなってしまう)

それさえも愛おしくなってしまう

(なにやってみてもどうすごしてみても)

何やってみてもどう過ごしてみても

(いみなくて)

意味なくて

(けっきょくきみにまたあいたくなる)

結局君にまた会いたくなる

(いちいちあたまのなかをかけめぐるきみにおいつけなくて)

いちいち頭の中を駆け巡る君に追いつけなくて

(ほっておいたらそのうちあたまからとびだしていかないかな)

ほっておいたらそのうち頭から飛び出していかないかな

(なんてかんがえているうちはきえないよな)

なんて考えているうちは消えないよな

(もうかえろう)

もう帰ろう

(ふたりであったころに)

ふたり出会った頃に

(てをつなぐだけでこどうがたかなっていたあのころに)

手を繋ぐだけで鼓動が高鳴っていたあの頃に

(なくせないなくしたくない)

無くせない 失くしたくない

(おもいでがおおすぎて)

思い出が多すぎて

(むねのおくにふかくつきささったままぬけなくなっている)

胸の奥に深く突き刺さったまま抜けなくなっている

(いろちがいでつけてたけいたいでんわのけーすも)

色違いでつけてた携帯電話のケースも

(きっとぼくだけがまだずっとつけていて)

きっと僕だけがまだずっとつけていて

(ふたりでつくったあるばむ)

ふたりで作ったアルバム

(まだふえるだろうからって)

まだ増えるだろうからって

(はくしのぺーじとかつくるんじゃなかったな)

白紙のページとか作るんじゃなかったな

(たんじょうびにふられかけたことも)

誕生日にフラれかけた事も

(ばいとさきまであやまりにいったこと)

バイト先まで謝りにいった事

(そのあとにたべたぷりんのあじも)

その後に食べたプリンの味も

(そういえば)

そういえば

(いちいちあたまのなかをかけめぐるきみがうっとうしくて)

いちいち頭の中を駆け巡る君が鬱陶しくて

(ほっておいたらそのうちあたまからきえさってくれないかな)

ほっておいたらそのうち頭から消え去ってくれないかな

(なんてさ)

なんてさ

(かんがえるだけむだかな)

考えるだけ無駄かな

(もうかえろう)

もう帰ろう

(ふたりであったころに)

ふたり出会った頃に

(てをつなぐだけでこどうがたかなっていたあのころに)

手を繋ぐだけで鼓動が高鳴っていたあの頃に

(なくせないなくしたくない)

無くせない 失くしたくない

(でもとりかえせないから)

でも取り返せないから

(またぼくをすきになりますようにとねがっているだけ)

「また僕を好きになりますように」と願っているだけ