怪物事変 9話~10話

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投稿者投稿者ななみーなみいいね0お気に入り登録
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問題文

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(なんだろうがいっしょだよいのちはいのちだからね)

何だろうが一緒だよ。命は命だからね

(あたしにはこのどあをあけるしかくがない)

あたしには、このドアを開ける資格が無い

(おかあさんがおきてたときのことをあたしはほとんどおぼえていない)

お母さんが起きてた時のことを、あたしはほとんど憶えていない。

(まいにちかおをながめてさびしいときはそばでねむった)

毎日顔を眺めて、寂しいときはそばで眠った

(しにたいとおもったこともあったけどおかあさんのつけてくれたなまえが)

死にたいと思ったこともあったけど、お母さんの付けてくれた名前が

(きにいっていたからしぬことはえらばなかった)

気に入っていたから、死ぬことは選ばなかった

(こどもっぽいとわかっていながらほんでよんだはくばのおうじさまとかおもしらない)

子供っぽいと分かっていながら、本で読んだ白馬の王子様と、顔も知らない

(おにいちゃんをかさねてみたりした)

お兄ちゃんを重ねてみたりした

(おかあさんがすっかりげんきになってめをさましたらいっしょにここをにげだそう)

お母さんがすっかり元気になって目を覚ましたら、一緒にここを逃げ出そう

(そしたらきっとおにいちゃんがきづいてたすけにきてくれるなんてむしのいいはなし)

そしたらきっと、お兄ちゃんが気づいて助けに来てくれるなんてむしのいい話

(あたしは2りをこわしたものなのに)

あたしは2人を壊した者なのに

(おまえのおかげでかあちゃんがいきてるから)

(殺さないのは)お前のおかげで母ちゃんが生きてるから

(かあちゃんのためおまえにくらべたらおれはなんにもやってねえ)

母ちゃんのため。お前に比べたら、俺は何にもやってねえ。

(おまえはずっと1りでたたかってたのにおれはそれにきづくどころか)

お前はずっと1人で戦ってたのに、俺はそれに気づくどころか、

(むきあうことをさけてのうのうといきてた)

向き合うことを避けてのうのうと生きてた

(おまえにあえてよかったたすけられてよかったっておもってるよおれは)

お前に会えてよかった、助けられてよかったって思ってるよ、俺は。

(だからえんりょとかいらねえからよてとかにぎってやれよ)

だから遠慮とかいらねえからよ、手とか握ってやれよ

(じゃああたしがおかあさんのことおかあさんってよんでもいやじゃないの)

じゃあ、あたしがお母さんのことお母さんって呼んでも嫌じゃないの?

(あたしあなたのことおにいちゃんってよんでもいい)

あたし、あなたのこと、お兄ちゃんって呼んでもいい?

(おれしばらくここにのこるわ)

俺、しばらくここに残るわ

など

(かあちゃんのたいちょうもばんぜんじゃんねえしかぞくもできた)

母ちゃんの体調も万全じゃねえし、家族も出来た。

(これからさきどうしていくかかんがえなおすよ)

これから先どうしていくか考え直すよ

(いったろかりはかえすってさ)

言ったろ、借りは返すってさ。

(おまえがりょうしんにあえるまでここはしんでもやめねえよ)

お前が両親に会えるまで、ここは死んでも辞めねえよ

(かかたいれではないかんしだ)

か肩入れではない、監視だ。

(かってなことをしないかこんがみはってやる)

(綾が)勝手なことをしないか、紺が見張ってやる

(なにかにひっぱられているしかしうがたはみえないこまったとりあえずなぐろう)

何かに引っ張られている?しかし姿は見えない。困ったとりあえず殴ろう

(おかしいそれはおれのしっているこいとちがう)

おかしい。それは俺の知っている恋と違う。

(こいとはあたえるものであってうばうものではなかった)

恋とは、与えるものであって、奪うものではなかった

(うるさいうるさいうるさいうるさいだまれだまれだまれ)

うるさいうるさいうるさいうるさい!黙れ黙れ黙れ!

(こんだってなにがなんだかわからないんだ)

紺だって何が何だか分からないんだ!?

(むねがぐちゃぐちゃしてあたまがぐるぐるして)

胸がグチャグチャして、頭がグルグルして!

(かばねといるといつおたのしいのにきょうはぜんぜんたのしくない)

夏羽といるといつも楽しいのに、今日は全然楽しくない!!

(おおまえのせいだくってやる)

お、お前のせいだ!食ってやる!

(なおったむねのぐちゃぐちゃなくなったぞ)

治った!胸のグチャグチャが無くなったぞ!

(ああなにがなんだかわからなくてしんでしまうのかとおもったぞ)

ああ、何が何だか分からなくて、死んでしまうのかと思ったぞ

(よかったおれもこんになかれるとなにがなんだかわからなくなる)

よかった。俺も紺に泣かれると、何が何だか分からなくなる

(あのかいぶつもいっていたいちばんになりたいとこんもそうだ)

あの怪物も言っていた、一番になりたいと。紺もそうだ。

(ずっといなりさまのいちばんになれるようにつとめてきた)

ずっと飯生様の一番になれるように努めてきた。

(だがいまはかばねのいちばんにもなりたいどうすればなれる)

だが今は、夏羽の一番にもなりたい。どうすればなれる?

(おれのいちばんさあわからない)

俺の一番さあ、分からない

(だいじょうぶあきらがやくにたたないのはいまにはじまったことではないし)

大丈夫。晶が役に立たないのは、今に始まったことではないし、

(あきらがどれだけしっぱいしてもそういうものだとおもっているから)

晶がどれだけ失敗をしてもそういうものだと思っているから、

(おれはまったくきにならない)

俺は全く気にならない

(たびにでようめいわくかけてまでみんなのところにいられないもの)

旅に出よう。迷惑かけてまで、みんなの所にいられないもの。

(ぼく1りでにいさんをさがすんだ)

僕1人で、兄さんを探すんだ

(せんしゅうふくかうのがまんすればよかったなんでぼくはおきゅうりょうをすぐにつかっちゃうんだろ)

先週、服買うの我慢すればよかった。何で僕はお給料をすぐに使っちゃうんだろ

(しばらくはのじゅくかな)

しばらくは野宿かな

(かばねおまえもあきらのことをやくたたずだとおもうか)

夏羽。お前も晶のことを役立たずだと思うか?

(はいでもべつにそれでもいいとおもいます)

はい。でも別にそれでもいいと思います

(どうしようどこからしゃしんとろう)

どうしよう?どこから写真撮ろう?

(snsばえしないとこがないよこまっちゃう)

SNS映えしないとこがないよ!?困っちゃう

(ひどいよにいさんなんでぼくsnsがこうしんできないとしんじゃう)

ひどいよ兄さん!何で!?僕、SNSが更新できないと死んじゃう!

(こまったあきらがいないとおりがなにをかんがえてるのかわからない)

困った。晶がいないと織が何を考えているのか分からない。

(しょうとつすることもなかったきがする)

衝突することも無かった気がする

(おれはたいへんなことにきがついたあきらはやくにたっていたそれもとても)

俺は大変なことに気がついた。晶は役に立っていた。それも、とても

(いままでおれたちがもんだいなくやれていたのはあきらがいたからだった)

今まで俺たちが問題なくやれていたのは、晶がいたからだった。

(いなくなるまできがつかなかった)

いなくなるまで気がつかなかった

(どうだか100ぱーはどういしねえよしねえけど)

どうだか?100パーは同意しねえよ。しねえけど

(まあちょっといいすぎたかなとはおもってたとこだよ)

まあ、ちょっと言い過ぎたかなとは思ってたとこだよ

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