ヘンゼルとグレーテル 4
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問題文
(「にいさん、たすかったわ!わるいおばあさんはしんじゃったの」)
「兄さん、助かったわ!悪いおばあさんは死んじゃったの」
(ぐれーてるは、おりのとをあけました。)
グレーテルは、檻の戸を開けました。
(へんぜるは、なかからおどりだし、いもうとにだきつきました。)
ヘンゼルは、中から踊りだし、妹に抱き着きました。
(こわいまじょがしんでしまったので、もうあんしんです。)
怖い魔女が死んでしまったので、もう安心です。
(ふたりは、いえのなかをあちこちみてまわりました。)
二人は、家の中をあちこち見て回りました。
(すると、きれいなはこがみつかりました。)
すると、きれいな箱が見つかりました。
(あけてみると、しんじゅやほうせきがたくさんはいっていました。)
開けてみると、真珠や宝石がたくさん入っていました。
(ふたりは、ぽけっとやえぷろんに)
二人は、ポケットやエプロンに
(しんじゅやほうせきをいれて、かえることにしました。)
真珠や宝石を入れて、帰ることにしました。
(「にいさん、かえりましょう。もうこんなとこにいるのはいやよ」)
「兄さん、帰りましょう。もうこんなとこにいるのは嫌よ」
(「そうだよ。ここはまじょのもりだったんだ。はやくここからぬけだそうね」)
「そうだよ。ここは魔女の森だったんだ。早くここから抜け出そうね」
(へんぜるとぐれーてるはいえをでました。)
ヘンゼルとグレーテルは家を出ました。
(おそろしいこのいえから、すこしでもとおくへはなれたくて)
恐ろしいこの家から、少しでも遠くへ離れたくて
(どんどんあるいていきました。)
どんどん歩いて行きました。
(ときどき、たちどまってみみをすませました。)
時々、立ちどまって耳を澄ませました。
(しんだはずのまじょが、あとからおいかけてくるようなきがするのでした。)
死んだはずの魔女が、あとから追いかけてくるような気がするのでした。
(このはがゆれたり、かぜのおとがするのにも、びくっとしました。)
木の葉が揺れたり、風の音がするのにも、びくっとしました。
(ふたりはむちゅうで、ただもうはやくもりのそとへでたいとおもってあるきつづけました。)
二人は夢中で、ただもう早く森の外へ出たいと思って歩き続けました。
(やがて、ひがしずみかけました。)
やがて、日が沈みかけました。
(もうひとばん、もりですごすことになったらどうしよう。)
もう一晩、森で過ごすことになったらどうしよう。
(へんぜるもぐれーてるも、かんがえるだけでぞっとしました。)
ヘンゼルもグレーテルも、考えるだけでぞっとしました。
(おおきなぬまが、ふたりのめのまえによこたわっていました。)
大きな沼が、二人の目の前に横たわっていました。
(もう、まえにはすすめません。)
もう、前には進めません。
(「わたれないわ。はしがないもの、にいさん」 とぐれーてるがいいました。)
「渡れないわ。橋がないもの、兄さん」 とグレーテルが言いました。
(「ふねもないわ」 へんぜるもがっかりして、ためいきをつきました。)
「船もないわ」 ヘンゼルもがっかりして、ため息をつきました。
(「どうしよう。あともどりしなくちゃ」)
「どうしよう。後戻りしなくちゃ」
(「いやよ。またもりのなかでまよってしまうわ」)
「嫌よ。また森の中で迷ってしまうわ」
(ふたりともだまりこんで、ぬまをみつめていました。)
二人とも黙り込んで、沼を見つめていました。
(そのとき、いちわのしろいみずどりが、およいでくるのがみえました。)
その時、一羽の白い水鳥が、泳いでくるのが見えました。
(どこかしら、ふつうのとりとはちがうふしぎなかんじがします。)
どこかしら、普通の鳥とは違う不思議な感じがします。
(ぐれーてるは、きしべにひざをついて、とりにたのみました。)
グレーテルは、岸辺に膝をついて、鳥に頼みました。
(「しろいとりさん、おねがいだからたすけてね。)
「白い鳥さん、お願いだから助けてね。
(わたしたちふたりを、むこうぎしまでつれていってちょうだい」)
私たち二人を、向こう岸まで連れて行ってちょうだい」
(するとしろいとりは、しずかにこちらへやってきました。)
すると白い鳥は、静かにこちらへやってきました。
(ふたりはとりにたすけられて、ようやくぬまをわたることができました。)
二人は鳥に助けられて、ようやく沼を渡ることができました。
(しろいとりにおれいをいって、またあるいていきました。)
白い鳥にお礼を言って、また歩いて行きました。
(それから、どのくらいたったことでしょう。)
それから、どのくらいたったことでしょう。
(やっとのことで、もりをぬけることができ、ふたりはいえにかけこみました。)
やっとのことで、森を抜けることができ、二人は家に駆け込みました。
(いえでは、かあさんがしんでしまって、)
家では、母さんが死んでしまって、
(とうさんひとり、ぼんやりひのそばにすわっていました。)
父さんひとり、ぼんやり火のそばに座っていました。
(とうさんはふたりをだきしめました。)
父さんは二人を抱きしめました。
(「おまえたちさえいてくれたら、びんぼうがなんだ。)
「おまえたちさえいてくれたら、貧乏がなんだ。
(もう、はなしはしないぞ」)
もう、離しはしないぞ」
(こどもたちのぽけっとから、ほうせきがこぼれおちました。)
子供たちのポケットから、宝石がこぼれ落ちました。
(そしてふたりはさけびました。)
そして二人は叫びました。
(「みて。ぼくたち、もうびんぼうじゃないよ」)
「見て。僕たち、もう貧乏じゃないよ」