杜子春

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問題文
(あるはるのひぐれです。)
或春の日暮です。
(とうのみやこらくようのにしのもんのしたに、)
唐の都洛陽の西の門の下に、
(ぼんやりそらをあおいでいる、ひとりのわかものがありました。)
ぼんやり空を仰いでいる、一人の若者がありました。
(わかものはなをとししゅんといって、もとはかねもちのむすこでしたが、いまはざいさんをつかいつくして、)
若者は名を杜子春といって、元は金持の息子でしたが、今は財産を費い尽して、
(そのひのくらしにもこまるくらい、あわれなみぶんになっているのです。)
その日の暮しにも困る位、憐な身分になっているのです。
(なにしろそのころらくようといえば、てんかにならぶもののない、はんじょうをきわめたみやこですから、)
何しろその頃洛陽といえば、天下に並ぶもののない、繁昌を極めた都ですから、
(おうらいにはまだしっきりなく、ひとやくるまがとおっていました。)
往来にはまだしっきりなく、人や車が通っていました。
(もんいっぱいにあたっている、あぶらのようなゆうひのひかりのなかに、)
門一ぱいに当っている、油のような夕日の光の中に、
(ろうじんのかぶったしゃのぼうしや、とるこのおんなのきんのみみわや、)
老人のかぶった紗の帽子や、土耳古の女の金の耳環や、
(しろうまにかざったいろいとのたづなが、たえずながれていくようすは、)
白馬に飾った色糸の手綱が、絶えず流れて行く容子は、
(まるでえのようなうつくしさです。)
まるで画のような美しさです。
(しかしとししゅんはあいかわらず、もんのかべにみをもたせて、)
しかし杜子春は相変らず、門の壁に身を凭せて、
(ぼんやりそらばかりながめていました。)
ぼんやり空ばかり眺めていました。
(そらには、もうほそいつきが、うらうらとなびいたかすみのなかに、)
空には、もう細い月が、うらうらと靡いた霞の中に、
(まるでつめのあとかとおもうほど、かすかにしろくうかんでいるのです。)
まるで爪の痕かと思う程、かすかに白く浮んでいるのです。