神経町A10街

(なんていかれたとこだせかいは)

なんていかれた場所だ世界は

(うまれおちてめがひらいたとたん)

生まれ落ちて目が開いた途端

(いかにしてもうもくになるかだけてっていてきにたたきこまれて)

如何にして盲目になるかだけ 徹底的に叩き込まれて

(そしてできあがったのはほらみて)

そして出来上がったのはホラ見て

(とてもひととはおもえないえがおで)

とても人とは思えない笑顔で

(「じゅんきょうしゃたれ」とこぼしつづける)

「殉教者たれ」とこぼし続ける

(とまとあたまがまちでひかれて)

トマト頭が街で轢かれて

(かみさまがいつかもどってくるよ)

神様がいつか戻って来るよ

(べんごしをすぐとなりにつれて)

弁護士をすぐ隣に連れて

(だれをうったえるつもりかはもうわかってるけどりかいしたくない)

誰を訴えるつもりかはもう　分かってるけど理解したくない

(じつだんがそうてんされたままでずっとほうちされていたけんじゅう)

実弾が装填されたままで　ずっと放置されていた拳銃

(そのきになればうてるんだおれはかなしきもうそうへ)

その気になれば撃てるんだ俺は　悲しき妄想へ

(ただただくちをふさいですべてがとおりすぎるまで)

ただ　ただ　口を塞いで　全てが通り過ぎるまで

(ああでもあたまのなかがふあんではれつしそう)

ああ　でも　頭の中が　不安で破裂しそう

(しんけいちょうａ１０がいはほんじつもつうじょうえいぎょう)

神経町A10街は　本日も通常営業

(あのこのすかーとのなかみとかくだんとうはとうかこうかん)

あの子のスカートの中身と　核弾頭は等価交換

(ころしころされてあんはっぴーばちがいなまつりのはっぴ)

殺し殺されてアンハッピー　場違いな祭りの法被

(おなじあほうならおどりなさいとあおってるのはどこのだれですか)

同じ阿呆なら踊りなさいと　煽ってるのは何処の誰ですか

(ああそういっしょにしないで)

ああそう　一緒にしないで

(さばきをうけたいのはやまやまで)

裁きを受けたいのは山々で

(それでゆるされるならばんばんざい)

それで許されるなら万々歳

(しかしどうにもとめられないんだよ)

しかしどうにも止められないんだよ

(いきをするのもものをたべるのも)

息をするのも物を食べるのも

(「しにたくない」ってほんのうぬいて)

「死にたくない」って本能抜いて

(たべてしまいたいよくぼうもぬいて)

食べてしまいたい欲望も抜いて

(ほかにいきるりゆうはあったっけあったはずなのに)

他に生きる理由は有ったっけ　有った筈なのに

(もしいますべてがおわって)

もし　今　全てが終わって

(またおれをやりなおせたとしても)

また　俺を　やり直せたとしても

(さいのうけっかみとめられないでしょぜんりょうなぼんじんですみんな)

才能　結果　認められないでしょ　善良な凡人です　皆

(のこりのいのちにすべてをささげろ)

残りの命に　全てを捧げろ

(いきのこることだけそれでせいいっぱいさ)

生き残る事だけ　それで精一杯さ

(しんけいちょうａ１０がいはほんじつもへいじょううんてん)

神経町A10街は　本日も平常運転

(こんなざんこくなせかいならいっそうまれなきゃよかったと)

こんな残酷な世界なら　いっそ生まれなきゃ良かったと

(ころしころされてあんはっぴーばちがいなまつりのはっぴ)

殺し殺されてアンハッピー　場違いな祭りの法被

(おなじあほうならおどりなさいよそしてみんないなくなって)

同じ阿呆なら踊りなさいよ　そして皆居なくなって

(ねぇああだこうだいってないでさはやくだまっていきていけよ)

ねぇ　ああだこうだ言ってないでさ　早く黙って生きて行けよ

(あんたのあたまのなかなんてだれもしったこっちゃないから)

あんたの頭の中なんて　誰も知ったこっちゃないから

(しんけいちょうａ１０がいは)

神経町A10街は