天野月子　NOISE

(おもいえがいてはかきけしていたそのよこがお)

思い描いてはかき消していた　その横顔

(あなたをまだおぼえていたいせかいがはてても)

あなたをまだ覚えていたい　世界が果てても

(わたしのつぼみはさきみだれてかたちもない)

私の蕾は咲き乱れて　形もない

(どんないろにそまっていたかをわすれてしまった)

どんな色に染まっていたかを　忘れてしまった

(みちかけるひかりにおもいをたばねて)

満ち欠ける光に想いを束ねて

(あなたにつづいてゆく)

あなたに続いてゆく

(わたしがいなければあなたはりょうてを)

私がいなければあなたは両手を

(つばさにかえてゆけた)

翼に変えてゆけた

(ゆれるむいしきのなかしずむむねをたぐりよせた)

揺れる　無意識の中　沈む胸を手繰り寄せた

(むすうにちらばるあなたをあつめた)

無数に散らばるあなたを集めた

(にどとあえないならこのからだにきざみついた)

二度と　逢えないなら　この体に刻み付いた

(あなたをしらないわたしにもどして)

あなたを知らない私に戻して

(ぼうきゃくからののいずがひびく)

忘却からのNOISEが響く

(もつれたゆめじはこのからだをむしばんでく)

縺れた夢路はこの体を蝕んでく

(わたしはまだおぼえていたいちいさないたみも)

私はまだ覚えていたい　小さな痛みも

(あなたがまようひはこたえをあげたい)

あなたが迷う日は　答えをあげたい

(そこからでられるように)

そこから出られるように

(ゆるされぬばつならゆるさなくていい)

許されぬ罰なら　許さなくていい

(あなたをみつめている)

あなたを見詰めている

(ゆれるむいしきのなかしずむむねをたぐりよせた)

揺れる　無意識の中　沈む胸を手繰り寄せた

(むすうにちらばるあなたをあつめた)

無数に散らばるあなたを集めた

(まぼろしときえてくおもいのままそのしらべで)

幻と消えてく　思いのまま　その調べで

(しろくそめあげてぜろへともどして)

白く染めあげて　ゼロへと戻して

(みちかけるひかりにおもいをたばねて)

満ち欠ける光に想いを束ねて

(あなたにつづいてゆく)

あなたに続いてゆく

(わたしのえいえんがあなたのこころに)

私の永遠があなたの心に

(めばえをおこすひまで)

芽生えを起こす日まで

(ゆれるむいしきのなかしずむむねをたぐりよせた)

揺れる　無意識の中　沈む胸を手繰り寄せた

(むすうにちらばるあなたをあつめた)

無数に散らばるあなたを集めた

(にどとあえないならこのからだにきざみついた)

二度と　逢えないなら　この体に刻み付いた

(あなたをしらないわたしにもどして)

あなたを知らない私に戻して

(うつろいあってゆくいしきのなかざんがいだけが)

移ろい合ってゆく　意識の中　残骸だけが

(うつくしくひかりまたたきはじめる)

美しく光瞬き始める

(まぼろしときえてくおもいのままそのしらべで)

幻と消えてく　思いのまま　その調べで

(しろくそめあげてぜろへともどして)

白く染めあげて　ゼロへと戻して

(ぼうきゃくからののいずがひびく)

忘却からのNOISEが響く