ミッシングリンク

(あたらしいくらしはなれたでしょうか)

新しい暮らしは慣れたでしょうか

(わたしのもとをはなれてから)

私のもとを離れてから

(ふとしたしゅんかんによぎるのです)

ふとした瞬間によぎるのです

(きみのすきだったおかしとか)

君の好きだったお菓子とか

(てばなしたのはふがいないわたしだ)

手放したのは不甲斐ない私だ

(きみをおもうむせきにんに)

君を想う　無責任に

(わたしのこえをこのうでを)

私の声を　この腕を

(きみはわすれてゆくだろう)

君は忘れてゆくだろう

(ひかりふりそそぐひびのなかで)

光降り注ぐ日々の中で

(かけおちていくきおくのかずは)

欠け落ちていく　記憶の数は

(きみがあるいたしょうこだ)

君が歩いた証拠だ

(そのばしょからふりむいたりするな)

その場所から振り向いたりするな

(みらいについてをはなしあえば)

未来についてを話し合えば

(ふくろこうじにたちつくしたね)

袋小路に立ち尽くしたね

(ぬけみちさがすきみはいつも)

抜け道探す君はいつも

(じぶんをおきざりにしてた)

自分を置き去りにしてた

(いきたいほうへすすんだらいいのに)

行きたい方へ進んだらいいのに

(きみはひどくやさしかった)

君はひどく優しかった

(まもりたかったまもれなかった)

守りたかった　守れなかった

(ことばをつむいでゆくほど)

言葉を紡いでゆくほど

(ただのいいわけになりさがるね)

ただの言い訳に成り下がるね

(わすれものがおもいきみだ)

忘れ物が想い君だ？

(かんたんにぬりかえるだろう)

簡単に塗り替えるだろう

(あとかたなくなくしてもいいんだよ)

跡形なく　なくしてもいいんだよ

(なにもかもをうたがっていた)

何もかもを疑っていた

(さしだされるてのひらも)

差し出される掌も

(このわたしをだきしめてかえたのはきみだ)

この私を抱きしめて　変えたのは君だ

(わたしのこえをこのうでを)

私の声を　この腕を

(きみはわすれてゆくだろう)

君は忘れてゆくだろう

(ひかりふりそそぐひびのなかで)

光降り注ぐ日々の中で

(かけおちていくきおくのかずは)

欠け落ちていく　記憶の数は

(きみがあるいたしょうこだ)

君が歩いた証拠だ

(そのばしょからふりむいたりするな)

その場所から振り向いたりするな

(とおくへととおくへと)

遠くへと遠くへと

(みちのりがそれていくたび)

道程が逸れていくたび

(あたたかなひびだけがのこるよ)

暖かな日々だけが残るよ

(しあわせへとむかうあしでかんたんにふみこえてゆけ)

幸せへと向かう足で簡単に踏み越えてゆけ

(うしなわれたわのはへんにとじて)

失われた輪の破片に閉じて