サーカス：中原中也 【NパソコンS】長文
幾時代かがありまして 冬は疾風吹きました
幾時代かがありまして 今夜此処での一と殷盛り 今夜此処での一と殷盛り
ちょっと古風で、かなり洒落な こんな文章が続きます。
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問題文
(いくじだいかがありましてちゃいろいせんそうありました)
幾時代かがありまして 茶色い戦争ありました
(いくじだいかがありましてふゆはしっぷうふきました)
幾時代かがありまして 冬は疾風吹きました
(いくじだいかがありましてこんやここでのひとさかりこんやここでのひとさかり)
幾時代かがありまして 今夜此処での一と殷盛り 今夜此処での一と殷盛り
(さーかすごやはたかいはりそこにひとつのぶらんこだみえるともないぶらんこだ)
サーカス小屋は高い梁 そこに一つのブランコだ 見えるともないブランコだ
(あたまさかさにてをたれてよごれもめんのやねのもと)
頭倒さに手を垂れて 汚れ木綿の屋蓋のもと
(ゆあーんゆよーんゆやゆよん)
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん
(それのちかくのしろいひがやすいりぼんといきをはき)
それの近くの白い灯が 安値いリボンと息を吐き
(かんきゃくさまはみないわしのんどがなりますかきがらと)
観客様は皆 鰯 咽喉が鳴ります牡蠣殻と
(ゆあーんゆよーんゆやゆよん)
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん
(やがいはまっくらくらのくら)
屋外は真っ闇 闇の闇
(よはこうこうとふけまする)
夜は劫々と更けまする
(らっかがさめののすたるぢあと)
落下傘奴のノスタルヂアと
(ゆあーんゆよーんゆやゆよん)
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん