竹取物語 【NパソコンS】いまは昔…
野山にまじりて竹をとりつつ、よろづの事に使ひけり。
名をば、さかきのみやつことなむいひける。
その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける。
名をば、さかきのみやつことなむいひける。
その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける。
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(いまはむかし、たけとりのおきなといふものありけり。)
いまは昔、竹取の翁といふものありけり。
(のやまにまじりてたけをとりつつ、よろづのことにつかひけり。)
野山にまじりて竹をとりつゝ、よろづの事に使ひけり。
(なをば、さかきのみやつことなむいひける。)
名をば、さかきの造となむいひける。
(そのたけのなかに、もとひかるたけなむひとすじありける。)
その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける。
(あやしがりてよりてみるに、つつのなかひかりたり。)
あやしがりて寄りて見るに、筒の中光りたり。
(それをみれば、さんずんばかりなるひと、いとうつくしうていたり。)
それを見れば、三寸ばかりなる人、いとうつくしうてゐたり。