「拝啓、あかねさん」タイピング

(はいけい、あかねさん)

拝啓、あかねさん

(おげんきでおすごしでしょうか)

お元気でお過ごしでしょうか

(しょちゅうみまいのつもりが)

暑中見舞いのつもりが

(ぽすとにたどりつけずに)

ポストにたどり着けずに

(ざんしょみまいになってしまいました)

残暑見舞いになってしまいました

(みちのくたびしたおみやげに)

みちのく旅したお土産に

(はまべでひろったほしのすな)

浜辺で拾った星の砂

(くがつというのにとうほくは)

九月というのに東北は

(まだまだもうしょがつづいています)

まだまだ猛暑が続いています

(「りょうがくん、おきなわにいるんじゃないの」)

「良牙くん、沖縄にいるんじゃないの」

(ああ、あいたい)

あゝ、逢いたい

(ああ、あかねさん)

あゝ、あかねさん

(うちきなこのおれわらうように)

内気なこのおれ笑うように

(おそらでからすがないている)

お空でカラスが鳴いている

(おいけであひるもないている)

お池でアヒルも鳴いている

(はるははてなくとおいです)

春は果てなく遠いです

(すきだ！)

好きだ！

(あかねさん)

あかねさん

(ところで、あかねさん)

ところで、あかねさん

(あすにでもおうかがいします)

明日にでもお伺いします

(つらいしゅぎょうにたえた)

つらい修行に耐えた

(このおれひとめみせたい)

このおれ一目見せたい

(つよさにいっそうみがきかかったのです)

強さに一層磨きかかったのです

(じゅかいをくぐってげざんして)

樹海をくぐって下山して

(きりんにであったもりのなか)

キリンに出逢った森の中

(ぞうやらくまやららくだやら)

象やらクマやらラクダやら

(ふしぎにけものがたくさんいます)

不思議に獣がたくさんいます

(「おめえ、そりゃどうぶつえんだろう」)

「おめえ、そりゃ動物園だろう」

(ああ、あいたい)

あゝ、逢いたい

(ああ、あかねさん)

あゝ、あかねさん

(まいごのこのおれわらうように)

迷子のこのおれ笑うように

(おそらでからすがないている)

お空でカラスが鳴いている

(みちばたでねこもないている)

道端でネコも鳴いている

(ゆめははてなくとおいです)

夢は果てなく遠いです

(すきだ！あかねさん)

好きだ！あかねさん

(けいぐ)

敬具

(ついしん)

追伸

(ああ、あいたい)

あゝ、逢いたい

(ああ、あかねさん)

あゝ、あかねさん

(うちきなこのおれわらうように)

内気なこのおれ笑うように

(おそらでからすがないている)

お空でカラスが鳴いている

(おにわでぱんだもないている)

お庭でパンダも鳴いている

(あいははてなくとおいです)

愛は果てなく遠いです

(すきだ！すきだ！すきだ！)

好きだ！好きだ！好きだ！

(あかねさん)

あかねさん