是空是色
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歌詞(問題文)
(みぎにはあかくさいたあなたのあでいろ)
右には赤く咲いたあなたの艷色
(あふれしたたる)
溢れ滴る
(ひだりにはあおくさめたわたしのにびいろ)
左には青く褪めた私の鈍色
(しぼりだす)
絞り出す
(てとてをあわせていただくむざんえ)
「手と手を合わせて頂く無惨絵」
(ああだれもきづいてはくれないざんこく)
嗚呼…誰も気付いてはくれない残酷
(みぎもひだりもかみあとだらけ)
右も左も噛み痕だらけ
(わたしがえさというじつ)
私が「餌」という実
(そんなわたしのえさとして)
そんな私の「餌」として
(さしだされたあなたが)
差し出されたあなたが
(はきもどすほどにまずい)
「吐き戻す程に不味い」
(あなたのうつつをえがきましょう)
あなたの現を描きましょう
(ゆめをなぞればさいにはればれ)
夢をなぞれば彩に晴々
(わたしのうつつはだれがえがく)
私の現は誰が描く?
(ゆめをなぞれど)
夢をなぞれど
(ゆびをしゃぶられるだけ)
指をしゃぶられるだけ
(いまいのちのいみはついえ)
今…命の意味は潰え
(されどもえたかすをめでる)
然れど燃えた滓を愛でる
(きずにまい)
傷に舞い
(やみをうたう)
病みを詠う
(そんなものずきのぎぐ)
そんな物好きの戯具
(いましのじゆうすらも)
今…死の自由すらも
(はぎとられるごうまん)
剥ぎ取られる傲慢
(きずはうまれど)
傷は埋まれど
(そのあとはきえぬままに)
その痕は消えぬ儘に
(そしらぬつらで)
素知らぬ面で
(えぐりとる)
抉り取る
(しせいのそん)
死生の尊
(ぜくう)
「是空」
(とぐろをまいて)
蜷局を巻いて
(わたしになだれこむはひとのうみ)
私に雪崩れ込むは人の膿
(もうのみほさなければ)
もう…飲み干さなければ
(いきもできないありさま)
息も出来ない有様
(いきていきて)
生きて…生きて…
(いきながらえようとすればするほど)
生き永らえようとすればする程
(ただひどくみじめたらしい)
ただ酷く惨めたらしい
(いえきまみれ)
胃液塗れ
(にんげんいろのおえつ)
人間色の嗚咽
(いなしのきわにたたずめば)
否…死の際に佇めば
(どっちつかずのしにたがり)
どっち付かずの死にたがり
(ゆえにただだれかに)
故にただ誰かに
(いかされたいしにたがり)
生かされたい死にたがり
(いなつむぐいたみ)
否…紡ぐ痛み…
(くるしみのすべてがいや)
苦しみの全てが嫌
(せつなのなかでやきはらい)
刹那の中で焼払い
(ほふってほしい)
屠って欲しい
(そしらぬつらで)
素知らぬ面で
(えぐりとる)
抉り取る
(やさしさを)
優しさを
(むにおつわたしのてをつかみ)
無に落つ私の手を掴み
(だれのものともしらぬ)
誰のモノとも知らぬ
(そのこころにつめをたてて)
その心に爪を立てて
(いたみにむせびなかす)
痛みに咽び泣かす
(だれかのひとりよがりのひげき)
誰かの「独り善がりの悲劇」
(ひとりよがりのきげき)
「独り善がりの喜劇」
(そのどちらにもまくをおろして)
その何方にも幕を下ろして…
(おしまい)
おしまい
(わたしはわたしのためにどういきる)
私は私の為にどう生きる?
(ぜしき)
「是色」