空蝉

(さけぶのはまぶしすぎる)

叫ぶのは眩し過ぎる

(たんめいのさなか)

短命の最中…

(まえどまえどされどもみえぬ)

舞えど…舞えど…されども見えぬ

(ひいずるかなた)

日出彼方

(さけぶのはしんのぞうが)

叫ぶのは心ノ臓が

(なみだながせぬから)

泪流せぬから…

(のがれのがれされどもせまる)

逃れ…逃れ…されども迫る

(はかなきこちごち)

儚き此方此方

(さけぶのはいふをかなきるぜいじゃくなはさみ)

叫ぶのは畏怖を金切る脆弱な鋏…

(さいてさいてちらばるものは)

裂いて…裂いて…散らばるモノは

(へきれきのはね)

霹靂の翅

(なにをはせるのか)

何を馳せるのか…

(やみよのまにまに)

闇夜の間に間に

(なにをなせるのかはくちゅうむ)

何を成せるのか…白昼夢

(くちおちてくだけちるとて)

朽ち堕ちて砕け散るとて…

(のこしたそれはいきたあかし)

残したソレは「生きた証」

(かぜにさらわれてきえゆく)

風に浚われて消え行く

(さけぬはなでも)

咲けぬ華でも…

(あけをみてぬぎすてたさく)

明を見て脱ぎ捨てた昨…

(のこしたそれはいきたあかし)

残したソレは「生きた証」

(つちにのみこまれきえゆく)

土に飲み込まれ消え行く

(さけぬはなでも)

咲けぬ華でも…

(さけぶのはしゅうえんのひに)

叫ぶのは終焉の日に

(だれもなかぬから)

誰も泣かぬから…

(こえどこえどつきささるのは)

乞えど…乞えど…突き刺さるのは

(むきしつななきごえ)

無機質な鳴き声

(さけぶのはきおくに)

叫ぶのは記憶に

(きざみつけたいから)

刻み付けたいから…

(なけどなけどつきささるのは)

泣けど…泣けど…突き刺さるのは

(むきしつななきごえ)

無機質な鳴き声

(なにをはせるのか)

何を馳せるのか…

(やみよのまにまに)

闇夜の間に間に

(なにをなせるのかはくちゅうむ)

何を成せるのか…白昼夢

(このこえがそうからそうへ)

この声が想から葬へ…

(のこしたそれはししたあかし)

残したソレは「死した証」

(ゆめにまいゆめにうたえば)

夢に舞い、夢に謳えば…

(さきほこるはな)

咲き誇る華

(このはねがさんからさんへ)

この翅が散から餐へ…

(のこしたそれはししたあかし)

残したソレは「死した証」

(めいをゆいめいをなすなら)

命を結い、命を生すなら…

(さきほこるはな)

咲き誇る華

(ここにひびくこっきゅうのめい)

ここに響く「哭泣の鳴」

(うたいきざむそれはいきたあかし)

謳い刻むソレは「生きた証」

(かいらいのままにちりゆく)

傀儡のままに散り行く

(ことのなきように)

事の無き様に

(ここにひびくこっきゅうのめい)

ここに響く「哭泣の鳴」

(うたいきざむそれはいきたあかし)

謳い刻むソレは「生きた証」

(かいらいのままにちりゆく)

傀儡のままに散り行く

(ことのなきように)

事の無き様に

(くちおちてくだけちるとて)

朽ち堕ちて砕け散るとて…

(のこしたそれはいきたあかし)

残したソレは「生きた証」

(かぜにさらわれてきえゆく)

風に浚われて消え行く

(さけぬはなでも)

咲けぬ華でも…

(あけをみてぬぎすてたさく)

明を見て脱ぎ捨てた昨…

(のこしたそれはいきたあかし)

残したソレは「生きた証」

(つちにのみこまれきえゆく)

土に飲み込まれ消え行く

(さけぬはなでも)

咲けぬ華でも…