さよなら8bit

(じゃりせんまいてほっぽって)

ジャリ銭　撒いて　放っぽって

(ねったいやにいだいたれつじょうそのれつじょうぶちまけ)

熱帯夜に抱いた　劣情　その劣情　ぶちまけ

(さいじょうかいのしんしつのりっけんねっくへしおった)

最上階の寝室の　リッケン　ネック　へし折った

(れっしょうそのれっしょうにじませて)

裂傷　その裂傷　滲ませて

(そっぽをむいたかんじょうろんじょうとうくといっぱんろん)

そっぽを向いた感情論　常套句と一般論

(かかげきょせいをはったりろんぶそう)

掲げ　虚勢を張った　理論武装

(ないしんしょうあくれっとうかんしょうきょくてきなかんじょう)

内心　掌握　劣等感　消極的な感情

(けんせいそくけんせいしのぐひび)

牽制　即牽制　凌ぐ日々

(さよなら８ｂｉｔとくうはくのにじゅうさんねんちらかったままのへやでなげいている)

さよなら8bitと空白の二十三年　散らかったままの部屋で嘆いている

(へっどほんなげだしてみみをふさいでいてはなにもかわらないや)

ヘッドホン投げ出して　耳を塞いでいては　何も変わらないや

(ふぃるたーとおすだいえんぜつろーぱすされたことばでは)

フィルター通す大演説　ローパスされた言葉では

(ぶぜんしょうぜんとどかない)

憮然　悄然　届かない

(いつわったぐうぜんときょしょくのひつぜんがみたすごったがえすしゅうでん)

偽った偶然と　虚飾の必然が　満たすごった返す　終電

(あめがふったひのゆううつなきぶんふりはらってもさきはみえない)

雨が振った日の憂鬱な気分　振り払っても先は見えない

(にげみちをさがすこたえはないなにもかもがどうしようもない)

逃げ道を探す　答えはない　何もかもが　どうしようもない

(だからまいにちをくりかえす)

だから毎日を　繰り返す

(さよなら８ｂｉｔがつむいだすうじゅうねんなれきったにちじょうのとうじしゃをえんじている)

さよなら8bitが紡いだ数十年　馴れ切った日常の当事者を演じている

(ぐうぞうにぎりしめたもうもくのしんじゃはみてみぬふりして)

偶像握り締めた　盲目の信者は　見て見ぬ振りして

(さよなら８ｂｉｔとくうはくのにじゅうさんねんちらかったままのへやでなげいている)

さよなら8bitと空白の二十三年　散らかったままの部屋で嘆いている

(へっどほんなげだしてみみをふさいでいてはなにもかわらないから)

ヘッドホン投げ出して　耳を塞いでいては　何も変わらないから