アイスココア/まつむら　かなう

(ぶあついてぶくろとよさげなまふらーのなかの)

分厚い手袋と良さげなマフラーの中の

(てとくびもとがすこしあせばむ)

手と首元が少し汗ばむ

(そうきみとあるくときだけは)

そう君と歩く時だけは

(てとりあってあいしあって)

手取り合って愛し合って

(それなりにしてきたはずなのに)

それなりにしてきたはずなのに

(きょうだけはやっぱなれないや)

今日だけはやっぱ慣れないや

(まだこいのとうとさをおしえてくれるきみのために)

まだ恋の尊さを教えてくれる君の為に

(れんじつねったいちにちのぷらん)

連日練った1日のプラン

(ふあんでからだがふるえる)

不安で身体が震える

(きせつはずれのあいすここあが)

季節外れのアイスココアが

(ぼくのどうようをきみにしらせる)

僕の動揺を君に知らせる

(あせをぬぐったてとかっぷもつてが)

汗を拭った手とカップ持つ手が

(ふるえてはからまわり)

震えては空回り

(およぐめせんがどこむいても)

泳ぐ目線がどこ向いても

(むすうのゆきはかがやいてる)

無数の雪は輝いてる

(あすのふたりそうあれますように)

未来の二人　そうあれますように

(ぶあついてぶくろとむれきったまふらーは)

分厚い手袋と蒸れきったマフラーは

(もうかばんのなかにしまっておく)

もうカバンの中に閉まっておく

(たいおんをちょくせつとどけたくて)

体温を直接届けたくて

(きみのてとりってえすこーとして)

君の手取ってエスコートして

(めあてのばしょいよいよこのときが)

目当ての場所　いよいよこの時が

(うんめいにかくごをきめたんだ)

運命に覚悟を決めたんだ

(まだこいをしたいとおもわせてくれるきみのために)

まだ恋をしたいと思わせてくれる君の為に

(よういしたぷれぜんと)

用意したプレゼント

(それとえいえんをやくそくのことば)

それと永遠を約束の言葉

(しゅんかんのこえかきけすまちが)

瞬間の声かき消す街が

(ふたりのかどでいろどるように)

二人の門出彩るように

(もういちどききかえすわるいきみに)

もう一度聞き返すわるい君に

(こんどこそはまけずに)

今度こそは負けずに

(つよくおもいつたえたんだ)

強く想い伝えたんだ

(しろいといきにのせて)

白い吐息にのせて

(ひとときだけあたたまったきがした)

ひと時だけ暖まった気がした

(かじかんだてのきみをぎゅっといだきしめ)

かじかんだ手の君をぎゅっと抱きしめ

(みみもとでちかったしあわせになろうね)

耳元で誓った　幸せになろうね

(なんてとっくにしあわせだよ)

なんてとっくに幸せだよ

(あせぬぐうのにふるえてたてが)

汗拭うのに震えてた手が

(いまはなきだしたきみのなみだをぬぐった)

今は泣き出した君の涙を拭った

(ふるえててもいいぼくもしぜんとなみだがあふれた)

震えててもいい　僕も自然と涙が溢れた

(ゆきもいつかとけてなくなるのがせつなくおもえた)

雪もいつか溶けて無くなるのが切なく思えた

(このなみだはとかさないように)

この涙は溶かさないように

(こころにずっと)

心にずっと。