幸福な少年

(あるしょうねんのおはなし)

ある少年のおはなし

(しろいへやのしろいべっどのうえ)

白い部屋の白いベッドの上

(うまれたころからそとのくうきやものはししょうをきたすようで)

生まれた頃から外の空気や物は支障を来すようで

(むすうのこーどとりもこんてにもって)

無数のコードとリモコン手に持って

(へやのかたすみにあるてれびにむけてすいっちをおした)

部屋の片隅にあるテレビに向けてスイッチを押した

(ちょっとのさいをたなにあげかごめかごめをしてみたり)

ちょっとの差異を棚にあげかごめかごめをしてみたり

(きゅうにあしだしひっかけてせせらわらったり)

急に足出し引っ掛けてせせら笑ったり

(まちがってるとわかってもみてみぬふりしてみたり)

間違ってると判っても見て見ぬフリしてみたり

(だれかがたすけてくれるととおりすぎてみたり)

誰かが助けてくれると通り過ぎてみたり

(かってにすればとてばなしいきるすべをおしえなかったり)

勝手にすればと手放し生きる術を教えなかったり

(あやつりすぎでそのこえをだせなくさせてしまったり)

操りすぎでその声を出せなくさせてしまったり

(おさきまっくらだとはなちゆるりとかぜふくおくじょうから)

「お先まっ暗だ」と放ちゆるりと風吹く屋上から

(だいぶしてみたり)

ダイブしてみたり

(ちょっとまってまてきみはまだしあわせにいきるみらいをけんさくちゅう)

ちょっと待って待て！君はまだ幸せに生きる未来を検索中？

(あっとかふぇらてすこしのちがいでぼくたちはここにそんざいしない)

アットカフェラテ、少しの違いで僕たちは此処に存在しない

(だってしょうしせんばんぼくたちによくにたすうおくのかのうせいをせにし)

だって笑止千万、僕たちによく似た数億の可能性を背にし

(ほんじつごごよじぼくがここにいきてるってことはあなたしかしらない)

本日午後四時、僕が此処に生きてるって事はあなたしか知らない

(しろいかおでしろいくもをみつめ)

白い顔で白い雲を見つめ

(うまれたころからゆるやかにかわるまちなみにめをやって)

生まれた頃からゆるやかに変わる街並みに目をやって

(むすうのこうどうとしゃだんされたかかわりと)

無数の行動と遮断された関わりと

(ゆいいつよくできためでもってせかいのすがたながめた)

唯一よく出来た眼でもって世界の姿眺めた

(れっとうまのがれるためにたにんをけおとしてみたり)

劣等免れるために他人を蹴落としてみたり

(さんかっけいのちょうてんにくんりんしてみたり)

三角形の頂点に君臨してみたり

(ひとのよさそうなかおしてちかづきうらぎってみたり)

人の良さそうな顔して近づき裏切ってみたり

(あいてのかおいろうかがいふしぜんになったり)

相手の顔色伺い不自然になったり

(さだめだからといいきってなんぜんねんもにらんだり)

定めだからと言い切って何千年も睨んだり

(きれいにさいたはなばたけきゃたぴらでつぶしたり)

きれいに咲いた花畑キャタピラで潰したり

(あすあるしょうねんしょうじょにちゅうこのきかんじゅうもたせ)

明日ある少年少女に中古の機関銃持たせ

(ひきがねひかせたり)

引き金引かせたり

(ちょっとまってまてきみはまだしあわせにいきるみらいをけんさくちゅう)

ちょっと待って待て！君はまだ幸せに生きる未来を検索中？

(あっとかふぇらてさんどのしょくじができるからなんにももんだいない)

アットカフェラテ、三度の食事ができるから何にも問題ない

(だってしょうしせんばんあめかぜをしのいでぐっすりねられるからなおよし)

だって笑止千万、雨風を凌いでぐっすり寝られるから尚良し

(ほんじつごごよじぼくがここにいきてるってことはあなたしかしらない)

本日午後四時、僕が此処に生きてるって事はあなたしか知らない

(わらってちょうだいきみはまだしあわせにいきるみらいをけんさくちゅう)

笑って頂戴！君はまだ幸せに生きる未来を検索中？

(あっとかふぇらてこんななりしてますがぼくはいきていてしあわせです)

アットカフェラテ、こんななりしてますが僕は生きていて幸せです

(だってしょうしせんばんひさびさにしゃべりすぎてあしもとがふらふらするの)

だって笑止千万、久々に喋りすぎて足元がフラフラするの

(ほんじつごごよじおいしゃさまてをかしてちょっとばらんすがとれない)

本日午後四時、お医者様手を貸してちょっとバランスが取れない

(このものがたりはふぃくしょんです)

この物語はフィクションです