タルパ

(だれもわらってはいなかったもちろんないてもいなかった)

誰も笑ってはいなかった　もちろん泣いてもいなかった

(さみしくなったらはなしかけてほおにやさしくふれてもみた)

淋しくなったら話しかけて　頬に優しく触れてもみた

(あたまをなでてくれたりしたいつでもあまえてくれたりした)

頭を撫でてくれたりした　いつでも甘えてくれたりした

(らららけどいなかった)

ラララ　けど居なかった

(ゆめからさめててんじょうをながめてぶらっとしていたて)

夢から覚めて天井を眺めて　ぶらっとしていた手

(やっぱうかぶのはきみだけでした)

やっぱ浮かぶのは君だけでした

(さみしかったのだろうよわれながらみじめなばっどえんど)

寂しかったのだろうよ　我ながら惨めなバッドエンド

(そこにいないことすらきづけずにきみをつよくだきしめた)

そこにいないことすら気づけずに、君を強く抱きしめた

(きみはぼくがまもるといったにどとはなさないともちかった)

君は僕が守るといった　二度と話さないとも誓った

(らららけどゆめだった)

ラララ　けど夢だった

(よってかぶりついたて)

酔ってかぶりついた手

(ばかとわらってすぐにじゃれて)

ばか、と笑ってすぐにじゃれて

(たるぱってなによわらわれますか)

「タルパってなによ」笑われますか？

(いなかったよさよならばいばい)

いなかったよ　さよならバイバイ

(ばかだったよわらえないくらい)

バカだったよ　笑えないくらい

(あなたとかいたかべのらくがきすらやっぱりなかったよ)

あなたと書いた壁の落書きすらやっぱりなかったよ

(でもきみのことがすきなのおねがいね)

でも、君のことが好きなの　お願いね

(いやなはなしはしなかったおもえばずっとわらっていた)

嫌な話はしなかった、思えばずっと笑っていた

(いったいなにをみてくすぐったいくらいしあわせだっておもってたの)

一体なにを見て、くすぐったいくらい幸せだって思ってたの

(でもやっぱりまだいえるきみはいたのだとくりかえす)

でもやっぱりまだ言える、君は居たのだと繰り返す

(ふりかえるわれにかえるくりかえすきみにあえる)

振り返る、我に返る　繰り返す、君に会える

(たばこのにおいはあなたのにおいってきみはわらっていたでしょ)

タバコの臭いはあなたの匂いって君は笑っていたでしょ

(おさけばっかりのんでるけれどすきだっていってくれたでしょ)

お酒ばっかり飲んでるけれど好きだって言ってくれたでしょ

(だれよりにあっていたうすげしょうふざけておれにもしてたでしょ)

誰より似合っていた薄化粧、ふざけて俺にもしてたでしょ

(きみにあえるならなんどだってなんどだってなんどだって)

君に会えるなら何度だって、何度だって、何度だって

(いなかったのさよならがやだよ)

いなかったの？　さよならがやだよ

(いなかったらさよならもねえや)

いなかったらさよならもねえや

(このへやできみがのこしたものをいつまでもさがしてる)

この部屋で君が残したものをいつまでも探してる

(ただきみのことがすきなの)

ただ君のことが好きなの

(へやからいっぽもでなかった)

部屋から一歩も出なかった

(ずっとぎゅっとぎゅっと)

ずっと、ぎゅっと、ぎゅっと

(ふたりでもぐるふとんのなかずっとひとりでした)

二人でもぐる布団の中、ずっと一人でした

(いなかったよさよならばいばい)

いなかったよ　さよならバイバイ

(ばかだったよわらえないくらいに)

バカだったよ　笑えないくらいに

(あなたとかいたかべのらくがきすらやっぱりなかったよ)

あなたと書いた壁の落書きすらやっぱりなかったよ

(でもきみのことがすきなの)

でも、君のことが好きなの

(きみのことがすきなのおねがいね)

君のことが好きなの　お願いね