エンドナイト・リング

(さびしがりやのげんそうたちが)

寂しがり屋の　幻想たちが

(しんのしんまでくいつぶした)

心の芯まで　食い潰した

(はぎしりをしたおくばにしこむ)

歯軋りをした　奥歯に仕込む

(ゆうどくのだえきでまじわった)

有毒の唾液で交わった

(はでにとびちるじがのいいわけ)

派手に飛び散る　自我の言い訳

(やさしさとよびこわしあった)

優しさと呼び　壊しあった

(めいきゅうのはてごーるにひそむ)

迷宮の果て　ゴールに潜む

(きみのもつやいばにきづかなくて)

君の持つ刃に気付かなくて

(おちたしずく)

落ちた雫

(なみだのひとつとしっても)

涙の一つと知っても

(だきしめあってたんだ)

抱きしめ合ってたんだ

(だきしめあってたぼくら)

抱きしめ合ってた僕ら

(ひたすらあいをないて)

ひたすら愛を泣いて

(きめつけをさく)

決め付けを裂く

(だきしめすぎたせいで)

抱きしめ過ぎたせいで

(こなごなになったきみを)

粉々になった君を

(ひろいあげることすら)

拾い上げることすら

(こわれやすいなひとのこころは)

壊れやすいな　人の心は

(われものとしてくべつした)

割れ物として　区別した

(だれもさわれないへいきとなって)

誰も触れない　兵器となって

(ちだまりをおよぐさかなだった)

血だまりを泳ぐ魚だった

(としたいのち)

賭した命

(かわりもあるとつげられて)

代わりもあると告げられて

(かわらないってなんだ)

変わらないって何だ

(かわらないようにしたら)

変わらないようにしたら

(ほんとにぼくだろうか)

本当に僕だろうか

(それならもういいよ)

それならもういいよ

(かわらないかどうか)

変わらないかどうか

(きみのすきないろでも)

君の好きな色でも

(はなしてくれないか)

話してくれないか

(しゃれたはいきょにすくうあいぞう)

洒落た廃墟に　巣食う愛憎

(にているようでちがったじつぞう)

似ているようで　違った実像

(はじまりはまたここでかけごえ)

始まりはまた　ここで掛け声

(じゅうせいとともにはしりさった)

銃声と共に走り去った

(まわりまわってめまいにめまい)

回り回って　眩暈に目舞

(かさばったとらっしゅにいいねをはってつきとばした)

嵩張ったトラッシュに　良い値を貼って突き飛ばした

(まわりまわってきみにであった)

回り回って　君に出会った

(かさなってまじったおもいはそうしたかんちがいか)

重なって混じった想いは　そうした勘違いか

(おちたしずく)

落ちた雫

(ぼくがぬぐうやくでいいかな)

僕が拭う役でいいかな

(だきしめあってたんだ)

抱きしめ合ってたんだ

(だきしめあってたぼくら)

抱きしめ合ってた僕ら

(ひたすらあいをないて)

ひたすら愛を泣いて

(きめつけをさく)

決め付けを裂く

(だきしめすぎたせいで)

抱きしめ過ぎたせいで

(いちばんだいじなものを)

一番大事なものを

(いちばんにできなかったら)

一番に出来なかったら

(かわらないってなんだ)

変わらないって何だ

(かわらないようにしたら)

変わらないようにしたら

(しあわせにできるか)

幸せに出来るか

(きづけばひとり)

気付けば独り

(かわらないかどうか)

変わらないかどうか

(ぼくのだめなとこでも)

僕のダメなとこでも

(はなしてくれないか)

話してくれないか

(はじまりはまたむくなしおりだ)

始まりはまた　無垢な栞だ

(ないてるかおにきしかんが)

泣いてる顔に　既視感が

(かわらなかったおなじいろした)

変わらなかった　同じ色した

(ほそいじんせいを)

細い人生を