天罰（そらる）

(ぼくもまだしらないのに)

僕もまだ知らないのに

(ぼくがだれかをころしたって)

僕が誰かを殺したって

(きみがとくいげにかたるもんだ)

君が得意げに語るもんだ

(そのしんぎがどうであれ)

その真偽がどうであれ

(とびかうおくそくとみにあまるかじょうなはくしゅかっさい)

飛び交う憶測と 身に余る過剰な拍手喝采

(だれがなづけたのかしらないが)

誰が名づけたのか知らないが

(そのぜんぶをあいとよぶ)

その全部を愛と呼ぶ

(くずれたあしばをたしかめて)

崩れた足場を確かめて

(じぶんだけいきのこれるように)

自分だけ生き残れるように

(じぶんのなまえすらかくしてどこへいこう)

自分の名前すら隠してどこへ行こう？

(いっそやめさせてよ)

いっそやめさせてよ

(どうせこんなせかいなら)

どうせこんな世界なら

(すがたみにつぶやくどちらさま)

姿見につぶやく　どちら様？

(かえろうどこかとおくにさ)

帰ろう？どこか遠くにさ

(なにもしらないふりして)

何も知らないフリして

(きみとただゆめをみたあのひにかえろう)

君とただ夢を見た あの日に帰ろう

(だれにものぞまれないなら)

誰にも望まれないなら

(なにものぞみはしないさ)

何も望みはしないさ

(そしてさよならをしよう)

そして さよならをしよう

(めがさめたら)

目が覚めたら

(あかいはなにみずをあげたらあおいはながおこった)

赤い花に水をあげたら 青い花が怒った

(あおいはなにみずをあげたらあかいはなはかれていた)

青い花に水をあげたら 赤い花は枯れていた

(とびかうおくそくとみにあまるかじょうなはくしゅかっさい)

飛び交う憶測と 身に余る過剰な拍手喝采

(こんなごみのようなまいにちと)

こんなゴミのような毎日と

(そのぜんぶをあいとよぼう)

その全部を愛と呼ぼう

(さんせいしたらてをたたけ)

賛成したら手を叩け

(はむかうのならどこかいけ)

刃向かうのならどこか行け

(せまいはこのなかうたをうたってなにがしたい)

狭い箱の中歌を歌って何がしたい？

(そうさわかってたんだ)

そうさ わかってたんだ

(どうせこんなせかいでしょう)

どうせこんな世界でしょう

(きらいだよすきなふりしただけ)

嫌いだよ 好きなフリしただけ

(すてようだれかがえがいた)

捨てよう誰かが描いた

(だれかのためのりそうを)

誰かのための理想を

(きっときみもだれかのかわりなんだよ)

きっと君も誰かの代わりなんだよ

(じぶんのくびをしめてみよう)

自分の首を絞めてみよう

(やっぱすこしくるしいな)

やっぱ少し苦しいな

(いまはあこがれていたみらいもない)

今は憧れていた未来もない

(おなじようなかおしたきぐるみをきて)

同じような顔した着ぐるみを着て

(おいしいところだけをすった)

美味しいところだけを吸った

(そんなぼくらはせいぎぶったかおして)

そんな僕らは 正義ぶった顔して

(それのどこにこれのどこに)

それのどこに これのどこに

(あいがどこにどこにあるんだい)

愛がどこに どこにあるんだい

(だいっきらいだ)

大っ嫌いだ

(しらんかおしてきづいてんでしょ)

知らん顔して気づいてんでしょ？

(そうさだれもかれもみんなみんなきょうはんしゃだぞ)

そうさ誰も彼もみんなみんな共犯者だぞ

(いまさらにげだすようなつもりじゃないよね)

今更逃げ出すようなつもりじゃないよね

(きっといろどりすぎたながいゆめのなか)

きっと彩りすぎた 永い夢の中

(かえろうどこかとおくにさ)

帰ろう？どこか遠くにさ

(なにもしらないふりして)

何も知らないフリして

(きみとただゆめをみたあのひにかえろう)

君とただ夢を見たあの日に帰ろう

(きたないおとなになるならずっとこどものままで)

汚い大人になるなら ずっと子供のままで

(ここでおどっていたいな)

ここで踊っていたいな

(いまではもうじぶんにむけるはくしゅもない)

今ではもう 自分に向ける拍手もない

(ほらそれでもあいせるの)

ほら それでも愛せるの？