横濱遊廓迷楼事件

(ひぃふぅみぃよぃいつむぅななやぁ)

ひぃふぅみぃよぃいつむぅななやぁ

(ここのつかぞえてもういいかい？)

ここのつ数えてもういいかい？

(まあだだよ)

「まあだだよ」

(よいよいよいこはひぐれにおかえりさあおかえり)

よいよいよい子は日暮れに　おかえり　さあおかえり

(そうてんねんしょくのぱのらまかきわりはりぼて)

総天然色のパノラマ　書き割り　張りぼて

(４００がたでつれてってがたごとがたごと)

400形で連れてって　ガタゴト　ガタゴト

(ないないないしょのおはなしめいろうだよさあついといで)

ないない内緒のお話　迷楼だよ　さあついといで

(はいはいおにいさんおにさんもよってって)

はいはい　お兄さん　鬼さんも酔ってって

(あのこにしようかやめようかもうひとこえもうひとこえ)

あの子にしようかやめようか　もうひと声　もうひと声

(さあさあおいでいろまちけいせいまち)

さあさあおいで　色町　傾城街

(おくるまでくるくるわ)

お俥で来る廓

(はてさてゆめかまほらば)

はてさて夢かまほらば

(たはたんていやのたたた)

「た」は探偵屋のた　た　た

(そうとうせんきょういざとうげんきょうおいらんしっそう)

そう投扇興　いざ桃源郷　花魁失踪

(ひぃふぅみぃよぃいつむぅななやぁ)

ひぃふぅみぃよぃいつむぅななやぁ

(ここのつかぞえてもういっかいここのつかぞえてもういっかい)

ここのつ数えてもう一回　『ここのつ数えてもう一回』

(さかずきがかたむきゃしかいもかたむく)

盃が傾きゃ　視界も傾く

(しゃふよびなよちどりあし)

車夫呼びなよ千鳥足

(もっとはやくもっともっともっともっともっともっと！)

もっと速く　もっともっともっともっともっと　もっと！

(のめのめこんぴらふねふねしゅらしゅしゅしゅしゅらしゅしゅしゅ)

飲め呑め金比羅船々　シュラシュシュシュ　『酒乱酒々朱』

(みなとにまれびとこぞりてしゅらしゅしゅしゅしゅらしゅしゅしゅ)

港に異人こぞりて　シュラシュシュシュ　『酒乱酒々朱』

(とらとらとらとらとらとらとらとら)

虎虎虎虎　寅寅寅寅

(まよえばにどとはでられぬしゅらしゅしゅしゅしゅらしゅしゅしゅ)

迷えば二度とは出られぬ　シュラシュシュシュ　『酒乱酒々朱』

(どくいりさかずきなみなみしゅらしゅしゅしゅしゅらしゅしゅしゅ)

毒入り盃なみなみ　シュラシュシュシュ　『酒乱酒々朱』

(とらとらとらとらとらとらとらとら)

虎虎虎虎　寅寅寅寅

(とらとらとらとらったらとらとらうしとら)

虎虎虎虎ったら　寅寅丑寅

(はいはいおにいさんおにさんもよってって)

はいはい　お兄さん　鬼さんも酔ってって

(あのこにしようかやめようかもうひとこえもうひとこえ)

あの子にしようかやめようか　もうひと声　もうひと声

(さあさあさあ！たいへんだきょうらんめいたきょうらんめいた)

さあさあさあ！大変だ　狂乱めいた狂乱めいた

(あくるまでくるくるわ)

飽(明)くるまで来る廓

(ほらあべこべとこがてんじょう)

法螺　あべこべ　床が天井

(せはだいせんせいのせせせ)

「せ」は大先生のせ　せ　せ

(もうせんがいきょうはてじんがいきょう)

もう山海経　果て人外境

(あやしげなふみがらっはっはっは)

怪しげな文殻っはっはっは

(はてさてゆめかまほらば)

はてさて夢かまほらば

(たはたんていやのたたた)

「た」は探偵屋のた　た　た

(そうとうせんきょういざとうげんきょうおいらんしっそう)

そう投扇興　いざ桃源郷　花魁失踪

(ゆうかくめいろう)

遊郭迷楼

(ひぃふぅみぃよぃいつむぅななやぁ)

ひぃふぅみぃよぃいつむぅななやぁ

(ここのつかぞえてもういいかい？)

ここのつ数えてもういいかい？