笑って咲いて 上北健

(あなたがすごすひびに)

あなたが過ごす日々に

(あらそいがおきたとき)

争いが起きた時、

(あなたはそのあいてを)

あなたはその相手を

(きずつけるかもしれない)

傷つけるかもしれない。

(だれかになりたいから)

誰かになりたいから、

(じぶんがきらいだから)

自分が嫌いだから、

(だれかをきずつけるのは)

誰かを傷つけるのは

(とてもかなしいことでしょう)

とても悲しいことでしょう。

(みらいとはひとそれぞれふせんめいで)

未来とは人それぞれ不鮮明で、

(ひとしくひろがってゆくのだから)

等しく広がってゆくのだから。

(わらえわらえ)

笑え、笑え。

(そこはまだおわりではない)

そこはまだ終わりではない。

(にくしみもいかりもうむことはない)

憎しみも怒りも、生むことはない。

(わらえわらえ)

笑え、笑え。

(そのときのこったたねは)

その時残った種は、

(いつのひにかはなをさかせるでしょう)

いつの日にか花を咲かせるでしょう。

(いまさらとおもうこと)

今更と思うこと

(ないがしろにしないで)

蔑ろにしないで、

(あらそいがあったそのひとに)

争いがあったその人に

(おもいをつたえにゆこう)

想いを伝えに行こう。

(じゅうねんさきもたいようはのぼる)

十年先も太陽は昇る。

(そだっていくあなたのこころ)

育って行くあなたの心。

(なんそうにもおりかさなって)

何層にも折り重なって、

(ひかりのとどかなくなったばしょ)

光の届かなくなった場所。

(ずっといきづいてねをはって)

ずっと息づいて、根を張って、

(きづいてもらえるときを)

気づいてもらえる時を

(ただまっている)

ただ待っている。

(わらえわらえ)

笑え、笑え。

(あなたがかかえたものが)

あなたが抱えたものが、

(それだけでぜんぶはきえやしないけど)

それだけで全部は消えやしないけど。

(わらえわらえ)

笑え、笑え。

(あなたがわらっていれば)

あなたが笑っていれば、

(ともにせおうひとははなれないから)

共に背負う人は離れないから。

(わらえわらえ)

笑え、笑え。

(そこはまだおわりではない)

そこはまだ終わりではない。

(にくしみもいかりもうむことはない)

憎しみも怒りも、生むことはない。

(わらえわらえ)

笑え、笑え。

(そのときのこったたねは)

その時残った種は、

(いつのひにかはなをさかせるでしょう)

いつの日にか花を咲かせるでしょう。

(それはうつくしくいろづくあなたのいろ)

それは美しく色づくあなたの色。

(いつまでもかれないあなたのいろ)

いつまでも枯れないあなたの色。

(わらえわらえ)

笑え、笑え。

(そこからまたはじめよう)

そこからまた始めよう。

(わらえわらえ)

笑え、笑え。

(おわりにむけてはじめよう)

終わりに向けて始めよう。