擬態

(こぼれだしたことば)

零れ出した言葉

(なげいてるりそうとげんじつかんに)

嘆いてる理想と現実感に

(かくしたままだな)

隠したままだな

(ほうけただけのくるったかんじょうなんて)

惚けただけの狂った感情なんて

(みたくもなかったんだ)

見たくもなかったんだ

(きっとすがっていたかったんだ)

きっと縋っていたかったんだ

(じこあいとじこひていのひとりごっこ)

自己愛と自己否定の一人ごっこ

(しまいこんではかぎかけては)

仕舞い込んでは　鍵かけては

(なくなったきがしていたんだ)

なくなった気がしていたんだ

(かわりでもいるようないきかたじゃ)

かわりでもいるような生き方じゃ

(みえないみえないなにもみえない)

見えない、見えない、何も見えない

(おそれてはすくんだままだ)

畏れては竦んだままだ

(おとしたこきゅうじゃだめだ)

落とした呼吸じゃ駄目だ

(ねがいをちかいをおもいを)

願いを　誓いを　想いを

(かくさぬように)

隠さぬように

(きえないかくしたってきえない)

消えない　隠したって消えない

(おもいたっていえない)

思い立って言えない

(さぐりあってみかい)

探りあって　未解

(いたいしはいぎたい)

痛い　支配　擬態

(きえないかくしたってきえない)

消えない　隠したって消えない

(おもいたっていえない)

思い立って言えない

(さぐりあってみかい)

探りあって　未解

(ふりほどけないんだ)

振りほどけないんだ

(ゆたかなきぼうとれっとうかんを)

豊かな希望と劣等感を

(かかえたままだな)

抱えたままだな

(こわれていくはへんでとりつくろった)

壊れていく破片で取り繕った

(にごったみずみたいだ)

濁った水みたいだ

(すくってはよごれていくだけだった)

掬っては汚れていくだけだった

(ふかくていのゆくさきをおいかけっこ)

不確定の行く先を追いかけっこ

(ここにこもっているのだって)

ここに籠っているのだって

(のぞんだことではなくて)

望んだことではなくて

(かくれてもきづかれないままだから)

隠れても気づかれないままだから

(きえたいきえたいみえなくなりたい)

消えたい、消えたい、見えなくなりたい

(わすれられてしまいたい)

忘れられてしまいたい

(おもいだされなくなりたい)

思い出されなくなりたい

(ずっと)

ずっと

(かわりでもいるようないきかたじゃ)

かわりでもいるような生き方じゃ

(できないできないできやしないから)

できない、できない、できやしないから

(ふるえてるこえのまんまだ)

震えてる声のまんまだ

(こわれたじぶんのままだ)

壊れた自分のままだ

(きづいてしまったほんとうのこころに)

気づいてしまった本当の心に

(きえないかくしたってきえない)

消えない　隠したって消えない

(おもいたっていえない)

思い立って言えない

(さぐりあってみかい)

探りあって　未解

(いたいしはいぎたい)

痛い　支配　擬態

(きえないかくしたってきえない)

消えない　隠したって消えない

(おもいたっていえない)

思い立って言えない

(さぐりあってみかい)

探りあって　未解