魔法使いの約束「ベネットの酒場」4話

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問題文
(そうよ。おしえることなんかないわ。)
そうよ。教えることなんかないわ。
(かわいいびしょうねんだったら、)
かわいい美少年だったら、
(ここにまねいて、からかってあげてもいいけど。)
ここに招いて、からかってあげてもいいけど。
(かれはそんなかんじじゃなかったけどね。)
彼はそんな感じじゃなかったけどね。
(ねんにいちど、なけなしのかねをはたいて、)
年に一度、なけなしの金をはたいて、
(しんしゅのかんらくがいにたびしにきているといっていたよ。)
神酒の歓楽街に旅しに来ていると言っていたよ。
(どうしても、しぬまでにいちどだけ、)
どうしても、死ぬまでに一度だけ、
(べねっとのみせでさけがのみたいんだって。)
ベネットの店で酒が飲みたいんだって。
(どこかでうわさをきいたんじゃないかな?)
どこかで噂を聞いたんじゃないかな?
(しゃいろっくはちんもくした。)
シャイロックは沈黙した。
(ひやかすように、むるがみをのりだす。)
ひやかすように、ムルが身を乗り出す。
(しぬまでにいちどだって。)
死ぬまでに一度だって。
(じょうねつてきなえぴそーどだ。)
情熱的なエピソードだ。
(きらいじゃないでしょ、しゃいろっく。)
嫌いじゃないでしょ、シャイロック。
(わるいきはしませんね。)
悪い気はしませんね。
(ですが、わたしはいまのみせがきにいっているんです。)
ですが、私は今の店が気に入っているんです。
(このばしょをまもるために、きけんなぼうけんは。)
この場所を守るために、危険な冒険は……。
(きけんなぼうけんをしないのかい?)
危険な冒険をしないのかい?
(にしのまほうつかいなのに?)
西の魔法使いなのに?
(おれはあってみたいなあ。)
俺は会ってみたいなあ。
(そんなにいっしょうけんめい、しゃいろっくのおさけを)
そんなに一生懸命、シャイロックのお酒を
(のみたがってるひと。)
飲みたがってる人。
(みんなのじょげんをうけて、)
みんなの助言を受けて、
(しゃいろっくはあごをなでながらかんがえこんだ。)
シャイロックは顎を撫でながら考え込んだ。
(そうですね。)
……そうですね。
(ひとまず、あってみましょうか。)
ひとまず、会ってみましょうか。
(10びょうもまたずに、しゃいろっくはそくだんした。)
10秒も待たずに、シャイロックは即断した。
(さすがこうきしんのつよいにしのまほうつかいだ。)
さすが好奇心の強い西の魔法使いだ。
(さっそく、まほうのじゅもんをとなえて、とびらをあける。)
さっそく、魔法の呪文を唱えて、扉を開ける。
(いんヴぃーべる)
《インヴィーベル》
(まほうのじゅもんをとなえて、おみせのとびらをあける。)
魔法の呪文を唱えて、お店の扉を開ける。
(すると、とびらのめのまえが、)
すると、扉の目の前が、
(とつぜん、しんしゅのかんらくがいのうらろじになった。)
突然、神酒の歓楽街の裏路地になった。
(こどもほどあるおおきなにもつをせおった、)
子供ほどある大きな荷物を背負った、
(おおがらなせいねんが、おどろいたかおでこちらをみている。)
大柄な青年が、驚いた顔でこちらを見ている。
(あかちゃのかみで、くちもとにほくろがあった。)
赤茶の髪で、口元にほくろがあった。
(っ。)
……っ……。
(おどろきのあまりこえもはっせないでいるせいねんに、)
驚きのあまり声も発せないでいる青年に、
(しゃいろっくはれいぎただしく、いちれいした。)
シャイロックは礼儀正しく、一礼した。
(こんばんは。)
こんばんは。
(べねっとのみせのしゅじんのしゃいろっくです。)
ベネットの店の主人のシャイロックです。
(いっぱい、のまれていかれますか?)
一杯、飲まれて行かれますか?
(きょうがくをうかべていたせいねんのひとみが、)
驚愕を浮かべていた青年の瞳が、
(ゆっくりと、ふかいかんどうとかんきに)
ゆっくりと、深い感動と歓喜に
(そまっていく。)
染まっていく。
(えんぎや、うそなんかではひょうげんできない、)
演技や、嘘なんかでは表現できない、
(ながいあいだ、たいせつなものをさがしていたひとのかおだった。)
長い間、大切なものを探していた人の顔だった。
(なみださえうかんでいるようにもみえる。)
涙さえ浮かんでいるようにも見える。
(べねっとのみせ。)
……ベネットの店……。
(あなたが、しゃいろっく。)
……あなたが、シャイロック……。