魔法使いの約束「ベネットの酒場」6話

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問題文
(おいしい。)
美味しい……。
(こんなにおいしいおさけはのんだことがない。)
こんなに美味しいお酒は飲んだことがない。
(これがじいさまののんだあじなんですね。)
これがじいさまの飲んだ味なんですね……。
(かんどうするかれのすがたをみて、)
感動する彼の姿を見て、
(わたしもむねがあたたかくなった。)
私も胸があたたかくなった。
(かうんたーごしのしゃいろっくにほほえみかける。)
カウンター越しのシャイロックに微笑みかける。
(すごくかんげきされてますね。)
すごく感激されてますね……。
(そんなにおいしいしゃいろっくのおさけ、)
そんなに美味しいシャイロックのお酒、
(わたしもいつか、のんでみたいです。)
私もいつか、飲んでみたいです。
(かれはわたしのおさけをのんで、)
彼は私のお酒を飲んで、
(かんげきしているわけではありませんよ。)
感激しているわけではありませんよ。
(かぞくとのおもいでをのみほして、)
家族との思い出を飲み干して、
(かんげきしているんです。)
感激しているんです。
(わたしはおどろいてしゃいろっくをみやった。)
私は驚いてシャイロックを見やった。
(しんらつさやひにくをうかべることなく、)
辛辣さや皮肉を浮かべることなく、
(かれはひっそりとやさしく、)
彼はひっそりと優しく、
(ろれんぞさんをみまもっている。)
ロレンゾさんを見守っている。
(かくてるとはそういうものです。)
カクテルとはそういうものです。
(わたしのしごとは、うつくしいおもいでをけがすことない、)
私の仕事は、美しい思い出を汚すことない、
(びしゅをさしだすこと。)
美酒を差し出すこと。
(けんじゃさまにも、いつか、)
賢者様にも、いつか、
(おもいでのおさけができるといいですね。)
思い出のお酒が出来るといいですね。
(ろれんぞさんはなんどもおれいをつげて)
ロレンゾさんは何度もお礼を告げて
(さっていった。このおみせのことはだれにも)
去っていった。このお店のことは誰にも
(いわないようにと、しゃいろっくはかれにつたえた。)
言わないようにと、シャイロックは彼に伝えた。
(よかったね、しゃいろっく。)
良かったね、シャイロック。
(ろれんぞさんなら、)
ロレンゾさんなら、
(ほかのにんげんたちにいったりしなそうだよ。)
他の人間たちに言ったりしなそうだよ。
(いいえ、かれははなしますよ。)
いいえ、彼は話しますよ。
(むかし、かれのそふにもおなじおねがいをしました。)
昔、彼の祖父にも同じお願いをしました。
(ですが、けっきょく、かぞくにはなしてしまった。)
ですが、結局、家族に話してしまった。
(おこっているんですか?)
……怒っているんですか?
(にんげんとはそういうものなのでしょう。)
人間とはそういうものなのでしょう。
(わたしたちまほうつかいにとっては、)
私たち魔法使いにとっては、
(やくそくをするあいてがたいせつですが。)
約束をする相手が大切ですが……。
(たくさんのしがらみにしばられている)
たくさんのしがらみに縛られている
(にんげんたちにとっては、やくそくをやぶれるあいてこそが、)
人間たちにとっては、約束を破れる相手こそが、
(たいせつなあいてなのかもしれませんね。)
大切な相手なのかも知れませんね。
(かたをすくめながら、)
肩をすくめながら、
(しゃいろっくはあかるくほほえんだ。)
シャイロックは明るく微笑んだ。
(すべてをわすれさせるびしゅのように、)
すべてを忘れさせる美酒のように、
(かれのまなざしは、あいじょうぶかく、あじわいぶかい。)
彼の眼差しは、愛情深く、味わい深い。
(まほうつかいたちにあいされるさかばのてんしゅは、)
魔法使いたちに愛される酒場の店主は、
(ぱいぷのけむりをくゆらせながら、)
パイプの煙をくゆらせながら、
(おだやかなよこがおですぎゆくよるのじかんをながめていた。)
穏やかな横顔で過ぎゆく夜の時間を眺めていた。