怖い話《あっくん》1

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問題文
(ちゅうにのころ、おなじくらすにあっくんってやつがいた。)
中二の頃、同じクラスにあっくんって奴がいた。
(みためはふつうだがすこしかわっていて、いつもにこにことわらっている。)
見た目は普通だが少し変わっていて、いつもニコニコと笑っている。
(かいわもかみあわないことがおおいので)
会話も噛み合わない事が多いので
(いまおもえばすこしぐれーぞーんなこだったのかとおもう。)
今思えば少しグレーゾーンな子だったのかと思う。
(とくにかんしゃくをおこしたりきがいをくわえることもなく、)
特に癇癪を起こしたり危害を加える事もなく、
(くらすないですこしういているくらいのそんざいだった。)
クラス内で少し浮いているくらいの存在だった。
(だがやはりいじめっこってのはどこにでもいて、)
だがやはりいじめっ子ってのはどこにでもいて、
(あっくんはくらすめいとのひとりにいじめられていた。)
あっくんはクラスメイトの一人にいじめられていた。
(しゅはんかくだったのはけんたってやつ。)
主犯格だったのは健太ってやつ。
(とりまきのしんじとこうきのふたりもいたがじっさいにてをだしていたのは)
取り巻きのシンジとコウキの二人もいたが実際に手を出していたのは
(けんただけでほかふたりはわらってみているだけってかんじだった。)
健太だけで他二人は笑ってみているだけって感じだった。
(いじめもさいしょはうわばきをかくしたりきょうかしょにらくがきをするなどいんしつなものだった。)
いじめも最初は上履きを隠したり教科書に落書きをするなど陰湿なものだった。
(だがあっくんはなにをされてもにこにこしていた。)
だがあっくんは何をされてもニコニコしていた。
(なぜかなにをやられてもえがおのあっくんにたいして)
なぜか何をやられても笑顔のあっくんに対して
(おもしろくないきもちがはくしゃをかけていたのだろう。)
面白くない気持ちが拍車をかけていたのだろう。
(あるときからいじめのないようがなぐるける、きゅうしょくにむしやぞうきんをいれるなど)
ある時からいじめの内容が殴る蹴る、給食に虫や雑巾を入れるなど
(えすかれーとしていった。)
エスカレートしていった。
(おれもほかのやつもとめたいきもちはあったがじぶんにそのほこさきがむくことをおそれて)
俺も他の奴も止めたい気持ちはあったが自分にその矛先が向くことを恐れて
(いいだすことができず、せんせいもかかわりたくないのかみてみぬふりをしていた。)
言い出すことが出来ず、先生も関わりたくないのか見て見ぬふりをしていた。
(だがしだいにいじめがえすかれーとするにつれて)
だが次第にいじめがエスカレートするにつれて
(あるときせいぎかんのつよかったくらすいいんちょうがとめにはいった。)
ある時正義感の強かったクラス委員長が止めに入った。
(けんたはとめにはいろうとしたいいんちょうをにらみつけたがそのしゅんかん、)
健太は止めに入ろうとした委員長を睨みつけたがその瞬間、
(あっくんがいいんちょうにてのひらをむけた。)
あっくんが委員長に手のひらを向けた。
(「だいじょうぶ、ぼくだいじょうぶだから」)
「大丈夫、僕大丈夫だから」
(はらしたかおでにこにこしながらあっくんはそういった。)
腫らした顔でニコニコしながらあっくんはそう言った。
(しょうじき、ここまでされてもえがおのあっくんに)
正直、ここまでされても笑顔のあっくんに
(くらすみんなぶきみさをかんじていたとおもう。)
クラスみんな不気味さを感じていたと思う。
(あるひ、ほーむるーむがおわりげこうのじかんになったときに)
ある日、ホームルームが終わり下校の時間になった時に
(けんたがみんなにきもだめしをしようといいだした。)
健太がみんなに肝試しをしようと言い出した。
(ばしょはじもとみんでもよりつかない、はいじんじゃだった。)
場所は地元民でも寄り付かない、廃神社だった。
(おれらのおやせだいがこどものときからそこにあるらしく、)
俺らの親世代が子供の時からそこにあるらしく、
(なぜそのままほうちされているかもわかっていないが)
なぜそのまま放置されているかもわかっていないが
(じもとではこわいうわさがたくさんとびかうばしょだ。)
地元では怖い噂がたくさん飛び交う場所だ。
(「おいあつや(あっくん)おまえもこいよ?」)
「おいアツヤ(あっくん)お前も来いよ?」
(げこうじゅんびをすすめるあっくんにけんたはそうよびかける。)
下校準備を進めるあっくんに健太はそう呼びかける。
(きょうもなぐられたのか、かおはあいかわらずはれている。)
今日も殴られたのか、顔は相変わらず腫れている。
(さすがのあっくんもこわいのはいやだったのかすこしひょうじょうがくもったようにみえた。)
流石のあっくんも怖いのは嫌だったのか少し表情が曇ったように見えた。
(だがなぜかばしょをきいたとたんいつものにこにこしたひょうじょうになり、しょうだくした。)
だがなぜか場所を聞いた途端いつものニコニコした表情になり、承諾した。
(あつまったのはおれ、けんた、しんじ、こうき、いいんちょう、あっくんのろくにん。)
集まったのは俺、健太、シンジ、コウキ、委員長、あっくんの六人。
(おれといいんちょうはあっくんがひどいめにあうんじゃないかとしんぱいし、)
俺と委員長はあっくんが酷い目に合うんじゃないかと心配し、
(きょうみがあるふりをしてついていくことにした。)
興味があるフリをしてついていくことにした。
(はいじんじゃまではがっこうからあるいて20ぷんくらいのところにあり、)
廃神社までは学校から歩いて20分くらいのところにあり、
(しんじがかいちゅうでんとうをとりにとちゅういえによったりしていると)
シンジが懐中電灯を取りに途中家に寄ったりしていると
(ついたころにはじこくは17じをまわっていた。)
着いた頃には時刻は17時を回っていた。
(いざそのばしょへつくとみなふんいきにあっとうされた。)
いざその場所へ着くと皆雰囲気に圧倒された。
(ながいつきひでぼろぼろになったとりい、いしどうろう。)
長い月日でボロボロになった鳥居、石灯篭。
(はやくもふんいきにのまれそうになっていたがとくにいちばんめをひきつけたのはほんどう。)
早くも雰囲気に飲まれそうになっていたが特に一番目を引き付けたのは本堂。
(だれもかんりしていないからくさりかけてかべがあなだらけになっており、)
誰も管理していないから腐りかけて壁が穴だらけになっており、
(うっそうとしたきぎのあいだからゆうひがさしこんでてらされたそのたてものは)
鬱蒼とした木々の間から夕陽が差し込んで照らされたその建物は
(ちゅうがくせいのおれたちをおじけづかせるにはじゅうぶんだった。)
中学生の俺達を怖気付かせるには十分だった。
(さいしょはしずかぎみだったけんたもびびっていることをさとられたくなかったのか)
最初は静か気味だった健太もびびっている事を悟られたくなかったのか
(「やべーw」「ぼろぼろじゃんw」などといっていしどうろうをけったりしていた。)
「やべーw」「ボロボロじゃんw」などと言って石灯篭を蹴ったりしていた。
(しばらくろくにんでたんさくをしていたがそのあいだもけんたはあっくんのよこにいって)
暫く六人で探索をしていたがその間も健太はあっくんの横に行って
(あたまをはたいたりあしですなをけってかけたりしていた。)
頭をはたいたり足で砂を蹴ってかけたりしていた。
(おれもいいんちょうも「やめろよ!」といってとがめていたがきくみみをもたなかった。)
俺も委員長も「やめろよ!」と言って咎めていたが聞く耳を持たなかった。
(30ぷんほどするとさすがにふんいきにもなれ、)
30分程すると流石に雰囲気にも慣れ、
(たんさくもあきてきたのでおれはいいんちょうとほんどうのそばにあったいわにこしをかけた。)
探索も飽きてきたので俺は委員長と本堂の側にあった岩に腰をかけた。
(しきちのちゅうおうでだべっているさんにんをながめていると)
敷地の中央で駄弁っている三人を眺めていると
(ふとあっくんがいないことにきづいた。)
ふとあっくんがいないことに気づいた。
(「あれ?あっくんは?」)
「あれ?あっくんは?」
(おれはそういいながらきょろきょろしているとほんどうのほうからこえがきこえた。)
俺はそういいながらきょろきょろしていると本堂の方から声が聞こえた。
(ほんどうのほうにめをむけると、もともとさいせんばこがあったであろうところに)
本堂の方に目を向けると、元々賽銭箱があったであろうところに
(あっくんがたっていた。)
あっくんが立っていた。
(「あっくん、なにしてるの?」)
「あっくん、なにしてるの?」
(いいんちょうがそうよびかけたがあっくんはほんどうのとびらのまえでちょくりつしたままうごかない。)
委員長がそう呼びかけたがあっくんは本堂の扉の前で直立したまま動かない。
(よくみるとくちもとがうごいている、なにかとしゃべっているようにみえた。)
よく見ると口元が動いている、何かと喋っているように見えた。
(おれといいんちょうのふたりはたちあがり、)
俺と委員長の二人は立ち上がり、
(とびらのまえにたつあっくんのもとまであるこうとあしをふみだした。)
扉の前に立つあっくんの元まで歩こうと足を踏み出した。
(あと5mじゃくほどのきょりにちかづいたとき、)
あと5m弱程の距離に近づいた時、
(あっくんがしゃべっていることがききとれるようになった。)
あっくんが喋っている事が聞き取れるようになった。
(「うん・・・うん・・・そう・・・」)
「うん・・・うん・・・そう・・・」
(やはりだれかとかいわをしている。)
やはり誰かと会話をしている。
(ふかかいにおもったおれらはあしをとめた。)
不可解に思った俺らは足を止めた。
(つぎのしゅんかん、あっくんがおれらのほうにかおをむけ3びょうほどみつめたあと、)
次の瞬間、あっくんが俺らの方に顔を向け3秒ほど見つめた後、
(またとびらのほうにむきなおした。)
また扉の方に向き直した。
(そのひょうじょうはみたこともないようなつめたいむひょうじょうだった。)
その表情は見たこともないような冷たい無表情だった。
(「ううん、ふたりはちがう」)
「ううん、二人は違う」
(ひくくつめたいこえであっくんはそういった。)
低く冷たい声であっくんはそう言った。
(よくみると、とびらが50cmほどひらいていた、)
よく見ると、扉が50cmほど開いていた、
(なにとしゃべっているのか、いやなよかんがしながらも)
何と喋っているのか、嫌な予感がしながらも
(それをかくにんしようといどうをしようとしたとき。)
それを確認しようと移動をしようとした時。
(あっくんがうしろをふりかえった、せいかくにはしきちのちゅうおうにいるさんにんをみていた。)
あっくんが後ろを振り返った、正確には敷地の中央にいる三人を見ていた。
(3びょうほどさんにんをみつめるととびらにかおをむきなおす。)
3秒程三人を見つめると扉に顔を向き直す。
(「あいつ」)
「あいつ」
(こんどはぎゃくにうれしそうな、たのしそうなあかるいこわいろであっくんがいった。)
今度は逆に嬉しそうな、楽しそうな明るい声色であっくんが言った。
(いつもみる、あのにこにこしたひょうじょうで。)
いつも見る、あのニコニコした表情で。
(なぜかわからないがおれはぜんしんにとりはだがたった。)
なぜかわからないが俺は全身に鳥肌が立った。
(となりをみるといいんちょうもおなじだったのだろう。)
隣を見ると委員長も同じだったのだろう。
(あっくんがまるでべつのなにかにみえているようにおびえたひょうじょうをしていた。)
あっくんがまるで別の何かに見えているように怯えた表情をしていた。
(いようなこうけいにうごけずにいるとうしろにいたけんたがさけんだ。)
異様な光景に動けずにいると後ろにいた健太が叫んだ。
(「あつや!なにしてんだよ!」)
「アツヤ!なにしてんだよ!」
(そういうとけんたははしってほんどうにいるあっくんのところへむかった。)
そういうと健太は走って本堂にいるあっくんのところへ向かった。
(あっくんはひらいたとびらのさきのくらやみをみつめたままうごかなかった。)
あっくんは開いた扉の先の暗闇を見つめたまま動かなかった。
(かいだんをかけあがり、うごかないあっくんをおしのけてけんたがとびらのまえにたつ。)
階段を駆け上がり、動かないあっくんを押し退けて健太が扉の前に立つ。
(ころんだひょうしにあっくんのてにあったかいちゅうでんとうがゆかにおち、とびらのほうをてらした。)
転んだ拍子にあっくんの手にあった懐中電灯が床に落ち、扉の方を照らした。
(「じゃまだよおまえ、さっきからなにみて・・・」)
「邪魔だよお前、さっきから何見て・・・」
(よこでたおれこむあっくんをよこめに、てらされたほんどうのなかにめをむけたしゅんかん、)
横で倒れ込むあっくんを横目に、照らされた本堂の中に目を向けた瞬間、
(けんたのうごきがとまった。)
健太の動きが止まった。
(ここからではなかまではみえなかったが、そのひょうじょうはまたたきもせず、)
ここからでは中までは見えなかったが、その表情は瞬きもせず、
(みひらいためはそのなかにいるなにかをみておびえているようだった。)
見開いた目はその中にいる何かを見て怯えているようだった。