Hourglass

(きっとつかめないものがめのまえにいまながれてて)

きっと掴めないものが　目の前に今流れてて

(そっとふるいすなどけいさかさまにするひび)

そっと古い砂時計　逆さまにする日々

(なんどきせつめぐりめぐっても)

何度　季節巡り巡っても

(またぼくはあらためてきみとこいにおちる)

また僕は　改めて君と恋に落ちる

(かじかんだそのてのぬくもり)

かじかんだ　その手の温もり

(まどのそとみまもるみかづき)

窓の外　見守る三日月

(うでまくらといたあさのひ)

腕枕解いた　朝の日

(くろかみのかおりすべておぼえてる)

黒髪の香り　全て覚えてる

(うでのしびれさえ)

腕の痺れさえ

(いまもひとつまたひとつぶとこのうでをそっとすりぬけていくんだ)

今もひとつまた一粒と　この腕をそっとすり抜けていくんだ

(がらすのかべのむこうみつめることでしかふれられないえがお)

ガラスの壁の向こう　見つめることでしか触れられない笑顔

(いつかとしおいたぼくたちのささやかなたのしみにしようって)

いつか年老いた僕たちの　ささやかな楽しみにしようって

(とりためたふぃるむなみだがそっとしみこんで)

撮り溜めた動画(フィルム)　涙がそっと染み込んで

(むねのおくをつまらす)

胸の奥を詰まらす

(きっとたいせつなほどにこのてはとれはしないから)

きっと大切なほどに　この手は取れはしないから

(もっとたいせつにしなきゃなんてしってたのに)

もっと大切にしなきゃ...　なんて知ってたのに

(なんどひとみをぎゅっとつぶっても)

何度　瞳をぎゅっと瞑っても

(あさのひはかーてんのすきますりぬけてくる)

朝の日はカーテンの隙間　すり抜けてくる

(とつぜんわたしてくれたあいかぎ)

突然　渡してくれた合鍵

(むすびつけてくれたおまもり)

結びつけてくれた　お守り

(ひとつをわけあうせんぷうき)

ひとつを分け合う　扇風機

(すなのうえのらくがきはなれてもまだ)

砂浜(すな)の上の落書き　離れてもまだ

(すくわれてるんだよ)

救われてるんだよ

(きっとおだやかにちゃくじつにそのこころもこころもそっと)

きっと穏やかに着実に　その心も身体もそっと

(かわってゆくことにもっとはやくぼくがきづいていたなら)

変わってゆくことに　もっと早く僕が気づいていたなら

(いつもさびしさをうらがえしそっとこぼしてくえがおをぼくに)

いつも寂しさを裏返し　そっと溢してく笑顔を僕に

(みせてくれてたねねがえりをうつたびに)

見せてくれてたね　寝返りをうつたびに

(のぞきこんでたしあわせ)

覗き込んでた幸せ

(そっとめぐりめぐるおもいではふりまわしてもさかさまにしたって)

そっと巡り巡る思い出は　振り回しても逆さまにしたって

(くりかえすふぃるむみつめるだけでしか)

繰り返す動画(フィルム)　見つめるだけでしか

(だきしめられないえがお)

抱きしめられない笑顔

(いまもふきぬけるあかるさでしめっぽくなったこころをそっと)

今も吹き抜ける明るさで　湿っぽくなった心をそっと

(かわかせてくからなみだがまたしみこんで)

乾かせてくから　涙がまた染み込んで

(いまもこえをつまらす)

今も声を詰まらす