怖い話《早く出てよ》

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プレイ回数7難易度(4.9) 4100打 長文

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問題文

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(いじょうにしっとぶかいかのじょにわかればなしをもちかけた。)

以上に嫉妬深い彼女に別れ話を持ち掛けた。

(やさしいひとだったが、みょうにねがてぃぶでさびしがりやだった。)

優しい人だったが、妙にネガティブで寂しがり屋だった。

(ほんかくてきにつきあいだして、はじめてかのじょのいじょうさにきづいた。)

本格的に付き合いだして、初めて彼女の異常さに気付いた。

(おれのけいたいがなるたびに、だれからなのかなんのはなしだったのかしつようにといつめる。)

俺の携帯が鳴るたびに、誰からなのか何の話だったのか執拗に問い詰める。

(きゅうじつには、かならずじぶんといっしょにいるようにきょうせい。)

休日には、必ず自分と一緒にいるように強制。

(さけかいやのみかいなどやむをえないしごとなどのりゆうでいっしょにいられないときは、)

酒会や飲み会などやむをえない仕事などの理由で一緒にいられない時は、

(それこそ10ぷんおきにおちさせることなくれんらくがくる。)

それこそ10分おきに落ちさせることなく連絡が来る。

(はなしをかいていてもとにかくおれのこうどうのすべてをかんりしたがったとおもう。)

話を書いていてもとにかく俺の行動の全てを管理したがったと思う。

(さらに、じぶんいがいのじょせいとおれがかいわするのをいっさいみとめない。)

更に、自分以外の女性と俺が会話するのを一切認めない。

(きんじょのひとにあいさつもさせない。)

近所の人に挨拶もさせない。

(らんちでれすとらんとかでも、てんいんがじょせいのときはかならずかのじょがちゅうもんをとった。)

ランチでレストランとかでも、店員が女性の時は必ず彼女が注文をとった。

(なかのよかったあねがきゅうにれんらくしてこなくなったのも、)

仲の良かった姉が急に連絡してこなくなったのも、

(かのじょがさまざまないやがらせをしていたからだとしった。)

彼女が様々な嫌がらせをしていたからだと知った。

(さすがにやばいとおもって、かのじょのじっかにそうだんしてみたが、)

流石にやばいと思って、彼女の実家に相談してみたが、

(「うちのこは、まえのおとこにふられてからだんだんおかしくなった。)

「うちの子は、前の男にフラれてから段々おかしくなった。

(あなたとつきあうようになってだいぶおちついた。)

あなたと付き合うようになってだいぶ落ち着いた。

(しょうしょうへんなところもあるが、かわいそうだからみのがしてほしい」)

少々変なところもあるが、かわいそうだから見逃してほしい」

(いがいに、これいじょうむすめがおかしくなるようなことをするなといってきた。)

意外に、これ以上娘がおかしくなるようなことをするなと言ってきた。

(けいさつにいるゆうじんにもそうだんしてみたが、けいさつはいろこいざたには、)

警察にいる友人にも相談してみたが、警察は色恋沙汰には、

(しにんでもでないかぎりかかわろうとしないらしい。)

死人でも出ない限り関わろうとしないらしい。

など

(しかし、さすがにこれいじょうめんどうもみきれない。)

しかし、流石にこれ以上面倒も見切れない。

(はなしあうにもことばがつきた。)

話し合うにも言葉が尽きた。

(これいじょういっしょにいるとおれがくるう。)

これ以上一緒にいると俺が狂う。

(かのじょのまんしょんにいき、)

彼女のマンションに行き、

(できるかぎりおだやかにとおまわりにわかればなしをもちだしてみた。)

できる限り穏やかに遠回りに別れ話を持ち出してみた。

(とたんにひととはおもえぬぎょうそうで、めちゃくちゃにおれにつかみかかるかのじょ。)

途端に人とは思えぬ形相で、めちゃくちゃに俺に掴みかかる彼女。

(ひっしにおさえつつせっとくをこころみるも、)

必死に抑えつつ説得を試みるも、

(しつようにおれのがんきゅうをひっかこうとするさまにきょうふをおぼえつきとばす。)

執拗に俺の眼球を引っかこうとするさまに恐怖をおぼえ突き飛ばす。

(おもいっきりころんだかのじょは、とびおきながらだいどころにはしりこむ。)

思いっきり転んだ彼女は、飛び起きながら台所に走りこむ。

(いままでにかんじたこともないおかんをおぼえ、かのじょがだいどころにいるうちに、)

今までに感じたこともない悪寒をおぼえ、彼女が台所にいるうちに、

(くつをのこしてかのじょのへやをとびだした。)

靴を残して彼女の部屋を飛び出した。

(えれべーたーをそわそわしながらまっていると、)

エレベーターをそわそわしながら待っていると、

(かのじょがどあをぶちやぶるようにへやからでてきた。)

彼女がドアをぶち破るように部屋から出てきた。

(はだしで、てにはほうちょうをもっている。)

裸足で、手には包丁を持っている。

(それだけかくにんして、こないえれべーたーをみかぎりかいだんにはしる。)

それだけ確認して、来ないエレベーターを見限り階段に走る。

(まんしょんのかいだんをこどかりおちるようなすぴーどでかけおりるが、)

マンションの階段を子ど狩り落ちるようなスピードで駆け降りるが、

(おいすがるかのじょのこえをひきはなせない。)

追いすがる彼女の声を引き離せない。

(1かいしょうめんげーとからちゅうしゃじょうにつくよりはやくかのじょがおいついてくる。)

1階正面ゲートから駐車場に着くより早く彼女が追い付いてくる。

(ひっしではしっているみみにかのじょのあらいいきがきこえてくる。)

必死で走っている耳に彼女の荒い息が聞こえてくる。

(にげきれないとはんだんして、ぎりぎりまでかのじょがおいすがってきたところで、)

逃げ切れないと判断して、ぎりぎりまで彼女が追いすがってきたところで、

(きゅうにしゃがみこんであしをはらった。)

急にしゃがみこんで足を払った。

(かのじょはおれにつまづくかたちで、いきおいよくがんめんからあすふぁるとにつっこむ。)

彼女は俺につまづく形で、勢いよく顔面からアスファルトに突っ込む。

(ほうちょうをおとしたので、えをけってとおくにとばした。)

包丁を落としたので、柄を蹴って遠くに飛ばした。

(かのじょがおきあがるよりはやくじぶんのくるまにかけよりながら、)

彼女が起き上がるより早く自分の車に駆け寄りながら、

(ぽけっとをさぐりかぎをとりだす。)

ポケットを探り鍵を取り出す。

(かぎをあけてどあをひらけちゅうにすべりこむのをほとんどどうじにやってのけ、)

鍵を開けてドアを開け中に滑り込むのをほとんど同時にやってのけ、

(えんじんをかける、ばっくしてほうこうてんかん。)

エンジンをかける、バックして方向転換。

(ちゅうしゃじょうのそとにむかってあくせるをふもうとしたとき、)

駐車場の外に向かってアクセルを踏もうとしたとき、

(うんてんせきががばっとひらいた。)

運転席ががばっと開いた。

(いきをすったはずみに、「ひいっ」とかぼそいなさけないひめいがこぼれる。)

息を吸った弾みに、「ひいっ」とかぼそい情けない悲鳴がこぼれる。

(かのじょをせいしできない。)

彼女を正視できない。

(ほとんどはんしゃてきにあくせるをふみこんでくるまをはしらせた。)

ほとんど反射的にアクセルを踏み込んで車を走らせた。

(かんじょはどあにつかまってへいそうしながらおれのなまえをぜっきょうしていたが、)

感所はドアにつかまって併走しながら俺の名前を絶叫していたが、

(すぴーどがあがってついにてをはなした。)

スピードが上がってついに手を離した。

(つめがはがれたようで、うんてんせきがわのどあのうちにはちのせんがのこっていた。)

爪がはがれたようで、運転席側のドアの内には血の線が残っていた。

(よるのまちをせいげんむしではしりながら、おれはなきじゃくっていた。)

夜の街を制限無視で走りながら、俺は泣きじゃくっていた。

(そのひのうちににもつをまとめてじっかににげこんだが、)

その日のうちに荷物をまとめて実家に逃げ込んだが、

(そのひから2どとかのじょをみることはなかった。)

その日から2度と彼女を見ることはなかった。

(かのじょからもかのじょのじっかからもまったくおとさたがないので、)

彼女からも彼女の実家からも全く音沙汰がないので、

(じまるでもしたのかとおびえていたが、)

自〇でもしたのかとおびえていたが、

(けんのゆうじんがさりげなくみてきたところ、なにごともなくふつうにくらしていたという。)

件の友人がさりげなく見てきたところ、何事もなく普通に暮らしていたという。

(じかんがたってらっかんてきになったおれは、またじぶんのあぱーとにかえった。)

時間が経って楽観的になった俺は、また自分のアパートに帰った。

(ゆうしょくでもつくろうとれいぞうこをあけてみると、こづつみがでてきた。)

夕食でも作ろうと冷蔵庫を開けてみると、小包が出てきた。

(いやなよかんがしたがあけてみると、なかからはてがみらしいふうとうと、)

いやな予感がしたが開けてみると、中からは手紙らしい封筒と、

(あのひまんしょんにおいてきたくつが、)

あの日マンションに置いてきた靴が、

(たんざくじょうにずたずたにされたものがでてきた。)

短冊状にずたずたにされたものが出てきた。

(それをみたとたん、あのひのきょうふがよみがえった。)

それを見た途端、あの日の恐怖がよみがえった。

(しんぞうがあばれだし、くちのなかがひあがっていやなあじがした。)

心臓が暴れ出し、口の中が干上がって嫌な味がした。

(ひゅーひゅーとあらいこきゅうをなだめながら、)

ひゅーひゅーと荒い呼吸をなだめながら、

(おそるおそるどうふうされていたふうとうをあけてみる。)

恐る恐る同封されていた封筒を開けてみる。

(よそうしていたてがみではなく、かたいはなびらのようなものがてのひらにちらばった。)

予想していた手紙ではなく、硬い花びらのようなものが手のひらに散らばった。

(それがねもとからはがれた10まいのつめだとわかったとたんに、)

それが根元からはがれた10枚の爪だと分かった途端に、

(こえをあげててのひらからはらいおとす。)

声を上げて手のひらから払い落とす。

(あわててゆうじんにれんらくをとろうとするが、いえのでんわきがうごかない。)

慌てて友人に連絡を取ろうとするが、家の電話機が動かない。

(よくみるとでんわせんがちぎられていた。)

よく見ると電話線がちぎられていた。

(のどからへんなうめきごえをもらしながら、じゅうでんちゅうのけいたいをてにとるのとどうじにちゃくしん。)

喉から変なうめき声をもらしながら、充電中の携帯を手に取るのと同時に着信。

(かのじょから。)

彼女から。

(さっきのつめのときのように、けいたいをひりだしてへたりこんだ。)

さっきの爪の時のように、携帯を放り出してへたり込んだ。

(こしがぬけてすわりこんでいるおれのうしろから、)

腰が抜けて座り込んでいる俺の後ろから、

(げんかんのかぎをあけてどあをひらくおとがした。)

玄関のカギを開けてドアを開く音がした。

(「はやくでてよ」)

「早く出てよ」

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