fragment

(ゆめをみた)

夢をみた

(くらいくらいまちはずれ)

暗い暗い街外れ

(だれひとりすがたはなくあかりもない)

誰一人 姿はなく 灯りもない

(なまぬるいしけったかぜがこどくとおしえた)

生温い湿気った風が「孤独」と教えた

(きみのなをさけんでみてもくうかんにきえる)

君の名を叫んでみても 空間に消える

(かぎりなくひろがるよるのおわりをさがして)

限りなく広がる夜の終わりを探して

(あるきだすそのしゅんかんにそのゆめはおわった)

歩き出す その瞬間にその夢は終わった

(ときだけはかわらずにながれつづけ)

時間だけは 変わらずに流れ続け

(むなしさはこのからだをつきさした)

虚しさは この体を突き刺した

(きみのいないすきまがこわくてれぷりかでうめた)

君のいない隙間が怖くて レプリカで埋めた

(きみのなをさけんでみてもくうかんにきえる)

君の名を叫んでみても 空間に消える

(こんなにもちかくにいるのにこころはとおくて)

こんなにも近くに居るのに 心は遠くて

(いつのひかそのきおくからもきえてすべてがむにもどるのか)

いつの日か その記憶からも消えて 全てが無に戻るのか

(かわれないからあのひになくして)

変われないから あの日に無くして

(いまもわらえないよ)

今も笑えないよ

(ながすぎるよるにおわりをとどけた)

長過ぎる夜に 終わりを届けた

(かれたせみのこえ)

嗄れた蝉の声

(きみのいないすきまがこわくてれぷりかでうめた)

君のいない隙間が怖くて レプリカで埋めた

(きみのなをさけんでみてもくうかんにきえる)

君の名を叫んでみても 空間に消える

(こんなにもちかくにいるのにこころはとおくて)

こんなにも近くに居るのに 心は遠くて

(いつのひかそのきおくからもきえてすべてがむとなるのか)

いつの日か その記憶からも消えて 全てが無となるのか

(こなごなに)

粉々に

(かわれないからあのひになくして)

変われないから あの日に無くして

(いまもわらえないよ)

今も笑えないよ

(くらいちのそこでねむりつづけてる)

暗い地の底で眠り続けてる

(せみのなみだ)

蝉の涙

(さくらのさかぬはるがまたおわる)

桜の咲かぬ春がまた終わる

(これでなんどめだろう)

これで何度目だろう

(かわらないひびをただつげるだけの)

変わらない日々を ただ告げるだけの

(かれたせみのこえ)

嗄れた蝉の声