王子とこじき 3
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問題文
(ほんもののきゅうでんをめのまえにみたとむは、からだじゅうがあつくなってむねがどきどきおとをたてた。)
本物の宮殿を目の前に見たトムは、体中が熱くなって胸がどきどき音を立てた。
(いや、きゅうでんばかりではない、とむはもっとすてきなものをにわでみつけて)
いや、宮殿ばかりではない、トムはもっと素敵なものを庭で見つけて
(おもわずおおきなこえをあげそうになった。)
思わず大きな声をあげそうになった。
(そこには、ほうせきをぬいつけたきぬのふくをきて、こしにはみじかいけんをつり)
そこには、宝石を縫い付けた絹の服を着て、腰には短い剣をつり
(しろいはねかざりのついたぼうしに、まっかなくつのしょうねんがさんぽしているすがたがあった。)
白い羽飾りのついた帽子に、真っ赤な靴の少年が散歩している姿があった。
((おうじさまだ。あれこそ、ほんもののおうじさまだ))
(王子様だ。あれこそ、本物の王子様だ)
(めをかがやかせたとむは、てつのさくのあいだにかおをつっこんで、くらいつくようにみつめた)
目を輝かせたトムは、鉄の柵の間に顔を突っ込んで、食らいつくように見つめた
(「こらっ、こぞう。きさまのようなきたならしいやつがくるところではないわい。)
「こらっ、小僧。貴様のようなきたならしい奴が来るところではないわい。
(とっとといきやがれ」かみなりのようなこえがして、とむはみちにたたきつけられた。)
とっとと行きやがれ」雷のような声がして、トムは道に叩きつけられた。
(このときになって、おおおとこのばんぺいがふたりいるのにやっときがついたのだった。)
この時になって、大男の番兵が二人いるのにやっと気がついたのだった。
(だが、このおおごえのおかげで、とむのいるのにきがついて)
だが、この大声のおかげで、トムのいるのに気がついて
(あたらしいうんめいをひらかせたひとがいた。)
新しい運命を開かせた人がいた。
(「これ、てあらなことをするな。わたしとおなじようなこどもではないか。)
「これ、手荒なことをするな。私と同じような子供ではないか。
(こくおうへいかもよわいものはいたわれと、おっしゃられているぞ。さあとおしてやれ」)
国王陛下も弱いものはいたわれと、おっしゃられているぞ。さあ通してやれ」
(もちろんそのひとは、きゅうでんのにわにいたえどわーどおうじであった。)
もちろんその人は、宮殿の庭にいたエドワード王子であった。
(どうなることかとおもってあつまってきたひとたちのあいだから、)
どうなることかと思って集まってきた人たちの間から、
(「おお、なんておえらいおうじさまだ」というこえがあがったほどだった。)
「おお、なんておえらい王子様だ」という声があがったほどだった。
(しかし、こじきのこどもをきゅうでんにいれるのだから、けらいたちはあわてふためいてとめた)
しかし、乞食の子供を宮殿に入れるのだから、家来たちは慌てふためいて止めた
(だが「なにをいうか。おうじがいっぺんくちにだしたことはかならずじっこうする」)
だが「何を言うか。王子がいっぺん口に出したことは必ず実行する」
(そういいきって、ぼろぼろのとむをきゅうでんでもいちばんりっぱなへやにとおしたのだ。)
そう言い切って、ぼろぼろのトムを宮殿でも一番立派な部屋に通したのだ。
(そして、おずおずしているとむをゆっくりさせるため、けらいをぜんぶさがらせて)
そして、おずおずしているトムをゆっくりさせるため、家来を全部さがらせて
(ふたりきりになった。そのうえ、とむにとってはみたこともないたべものを)
二人きりになった。そのうえ、トムにとっては見たこともない食べ物を
(やまのようにださせたのである。「さあ、いくらでもたべるがよい。)
山のように出させたのである。「さあ、いくらでも食べるがよい。
(で、そのほうのなまえはなんというのだ?」)
で、そのほうの名前はなんというのだ?」
(おうじというものは、みぶんにあわせておとなそっくりのくちのききかたをするように)
王子というものは、身分に合わせて大人そっくりの口の利き方をするように
(しつけられていた。「・・・はい、とむきゃんてぃです」)
躾けられていた。「・・・はい、トム・キャンティです」
(「おもしろいなまえだな。ろんどんにすんでいるのか」)
「おもしろい名前だな。ロンドンに住んでいるのか」
(「ええ、がらくたよこちょうです」)
「ええ、がらくた横丁です」
(「ふーん。すんでいるところもおもしろそうだなあ。)
「ふーん。住んでいるところもおもしろそうだなあ。
(ちちおやはなにをしているのだ?」)
父親はなにをしているのだ?」
(「それが・・・しごとといえば、まあ、おいらがもらってきたかねをとりあげたり)
「それが・・・仕事と言えば、まあ、おいらがもらってきた金をとりあげたり
(それがすくなければ、ぶんなぐるのがしごとです」)
それが少なければ、ぶん殴るのが仕事です」
(とむもさすがに、ちちおやのことをかっぱらいだとはいえなかった。)
トムもさすがに、父親のことをかっぱらいだとは言えなかった。
(ところが、これをきくとえどわーどおうじはみるみるかおをまっかにして)
ところが、これを聞くとエドワード王子はみるみる顔を真っ赤にして
(「なんだと。そのほうをちちおやがなぐるのだと?とんでもないやつだ。)
「なんだと。そのほうを父親が殴るのだと?とんでもないやつだ。
(そんなやつは、きょうにでもろんどんとうにとじこめてやる」)
そんなやつは、今日にでもロンドン塔に閉じ込めてやる」
(ろんどんとうというのは、ざいにんをいれるかんごくだった。)
ロンドン塔というのは、罪人を入れる監獄だった。
(「でもおうじさま、とうちゃんはよっぱらっているときは、たいしたちからもちですから)
「でも王子様、とうちゃんは酔っぱらっている時は、大した力持ちですから
(てがかかるとおもいますよ」)
手がかかると思いますよ」
(「・・・そうか。しかし、かんがえてみるとわたしのちちぎみもきびしいことをおっしゃるし)
「・・・そうか。しかし、考えてみると私の父君も厳しいことをおっしゃるし
(けらいたちをたたくこともあるからな。わたしのべんきょうのできないときなんか)
家来たちを叩くこともあるからな。私の勉強のできない時なんか
(むちでぶてともおっしゃる。・・・そちはべんきょうができるほうか」)
鞭でぶてともおっしゃる。・・・そちは勉強ができるほうか」
(「らてんごは、よめるしかけます」)
「ラテン語は、読めるし書けます」
(「ほうう。ほんとか。すごいなあ」)
「ほうう。ほんとか。すごいなあ」
(おもわずおうじは、こじきのとむをそんけいしてしまった。)
思わず王子は、乞食のトムを尊敬してしまった。
(そして、がらくたよこちょうで、こどもたちがちゃんばらをやってあそぶとか)
そして、がらくた横丁で、子どもたちがちゃんばらをやって遊ぶとか
(かわとみればとびこんでおよぐとか、もぐりっこをするとか)
川と見れば飛び込んで泳ぐとか、潜りっこをするとか
(とむがいっしょうけんめいはなすと、「すごいなあ。そんなことをわたしもきゅうでんで)
トムが一生懸命話すと、「すごいなあ。そんなことを私も宮殿で
(やってみたいのだよ。でも、けらいはおとなばかりで、なんでもあぶないから)
やってみたいのだよ。でも、家来は大人ばかりで、何でも危ないから
(おやめあそばせ、とくるんだ」)
おやめあそばせ、とくるんだ」
(「・・・あ、そうだ。おうじさまにおゆるしをねがうことがあるんです」)
「・・・あ、そうだ。王子様にお許しを願うことがあるんです」
(「なんだ」)
「なんだ」
(「がらくたよこちょうでは、きゅうでんごっこをやることがあるんです。)
「がらくた横丁では、宮殿ごっこをやることがあるんです。
(おいらがおうじさまになって」)
おいらが王子様になって」
(「そなたが、おうじに?」)
「そなたが、王子に?」
(びっくりして、ほんもののおうじは、きたないとむをみつめた。)
びっくりして、本物の王子は、汚いトムを見つめた。
(しかし、そのうちにえどわーどのめは、いきいきとかがやきはじめた。)
しかし、そのうちにエドワードの目は、生き生きと輝き始めた。
(「おい、とむ。すてきなことをおもいついたぞ。わたしもそちも、せのたかさがそっくりだ)
「おい、トム。素敵なことを思いついたぞ。私もそちも、背の高さがそっくりだ
(わたしがそのがらくたよこちょうとやらへいって、そちにばけてこどもなかまとあそぶのは)
私がそのがらくた横丁とやらへ行って、そちに化けて子ども仲間と遊ぶのは
(どうだ。つまり、いれかわるのだ。そのかわり、えどわーどおうじとして)
どうだ。つまり、入れかわるのだ。そのかわり、エドワード王子として
(そちは、このきゅうでんにいられるぞ」)
そちは、この宮殿にいられるぞ」