星の王子様

(れおんうぉるとに)

レオン・ウォルトに

(こどものみなさん、ゆるしてください。)

子どものみなさん、許してください。

(ぼくはこのほんをひとりのおとなのひとにささげます。)

僕はこの本をひとりのおとなのひとにささげます。

(でもちゃんとしたわけがあるのです。)

でもちゃんとしたわけがあるのです。

(そのおとなのひとは、ぼくのせかいでいちばんのともだちなんです。)

そのおとなのひとは、ぼくのせかいでいちばんの友だちなんです。

(それにそのひとはなんでもわかるひとで、こどものほんもわかります。)

それにそのひとはなんでもわかるひとで、子どもの本もわかります。

(しかも、そのひとはいまふらんすにいて、さむいなか、)

しかも、その人はいまフランスにいて、さむいなか、

(おなかをへらしてくるしんでします。)

おなかをへらしてくるしんでします。

(こころのささえがいるのです。)

心のささえがいるのです。

(まだいいわけがほしいのなら、このひともまえはこどもだったので、)

まだいいわけがほしいのなら、この人もまえは子どもだったので、

(ぼくはそのこどもにこのほんをささげることにします。)

ぼくはその子どもにこの本をささげることにします。

(おとなはだれでも、もとはこどもですよね。)

おとなはだれでも、もとは子どもですよね。

(「みんな、そのことをわすれますけど。」)

（みんな、そのことをわすれますけど。）

(じゃあ、ささげるひとをこうかきなおしましょう。)

じゃあ、ささげる人をこうかきなおしましょう。

(「かわいいしょうねんだったころの」れおんうぉるとに)

（かわいい少年だったころの）レオン・ウォルトに