王子とこじき 37

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投稿者投稿者ローズマリーいいね0お気に入り登録
プレイ回数1難易度(4.4) 3294打 長文
作者 マーク・トウェイン

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(とうとう、まいるすへんどんとえどわーどのふたりは) とうとう、マイルス・ヘンドンとエドワードのふたりは (やくにんにひきたてられて、ろうやにほうりこまれてしまった。) 役人に引き立てられて、牢屋に放り込まれてしまった。 (ろうやは、おとこもおんなも、そしてとしもまちまちなひとでまんいんだった。) 牢屋は、男も女も、そして年もまちまちな人で満員だった。 (ろうやがまんいんだということは、このむらがうまくいっていないしょうこだったが) 牢屋が満員だということは、この村がうまくいっていない証拠だったが (ふたりとも、そんなことをかんがえるひまはなかった。) 二人とも、そんなことを考える暇はなかった。 (えどわーどは、こくおうであるにもかかわらず、こんなひどいいやしいばしょへ) エドワードは、国王であるにもかかわらず、こんなひどい卑しい場所へ (とじこめられたのをひどくおこっていた。) 閉じ込められたのをひどく怒っていた。 (まいるすへんどんは、なつかしいこきょうへかえってきて、) マイルス・ヘンドンは、懐かしい故郷へ帰ってきて、 (やさしいにくしんにあえるとばかりおもっていたのに、こんなあつかいをうけたので) 優しい肉親に会えるとばかり思っていたのに、こんな扱いを受けたので (すっかりあたまをかかえていた。) すっかり頭を抱えていた。
(そのうち、ろうやのばんにんがむらびとをつれてきてはへんどんをみせて) そのうち、牢屋の番人が村人を連れて来てはヘンドンを見せて (「どうかね、こいつはまいるすへんどんかね」ときくことをはじめた。) 「どうかね、こいつはマイルス・ヘンドンかね」と聞くことを始めた。 (しかしむらびとは、ひゅーのしかえしがこわいのか) しかし村人は、ヒューの仕返しが怖いのか (だれひとり「ほんものだ」とはいってくれなかった。) 誰一人「本物だ」とは言ってくれなかった。 (あるひのこと、ばんにんがひとりのろうじんをつれてきた。) ある日のこと、番人が一人の老人を連れてきた。 (それをみてへんどんは、しめたとおもった。) それを見てヘンドンは、しめたと思った。 ((ああ、あれはあんどるーずだ。わたしがやしきにいるとき、いちばんちゅうじつで) (ああ、あれはアンドルーズだ。私が屋敷にいる時、一番忠実で (しょうじきなめしつかいだった。きっとほんとうのことをいってくれるぞ)) 正直な召使いだった。きっと本当のことを言ってくれるぞ) (ところがろうじんは、へんどんのかおをみてわめきちらした。) ところが老人は、ヘンドンの顔を見て喚き散らした。 (「へ。こんなやつが、まいるすさまとはおそれいったぜ」) 「へ。こんな奴が、マイルス様とはおそれいったぜ」
など
(まるで、はなもひっかけないようすをした。しかも、ろうじんは) まるで、鼻も引っ掛けない様子をした。しかも、老人は (「こんなうそつきは、しばりくびどころかひあぶりにでもしてやったほうが) 「こんな嘘つきは、しばり首どころか火あぶりにでもしてやったほうが (いいとおもうね。おやくにんさん」こういった。) いいと思うね。お役人さん」こう言った。 (そのうち、ばんにんがとなりのろうやへいってしまったのをみると、) そのうち、番人が隣の牢屋へ行ってしまったのを見ると、 (ろうじんはまいるすへんどんのまえにひざまずいた。) 老人はマイルス・ヘンドンの前にひざまずいた。 (「よくおかえりになりました。わかだんなさま。うれしくってたまりませんですよ。) 「よくお帰りになりました。若旦那様。うれしくってたまりませんですよ。 (なにしろああやって、ばんにんのめをごまかさなけりゃなりませんので」) なにしろああやって、番人の目をごまかさなけりゃなりませんので」 (そしてろうじんは、そのひからまいにちのようにろうやへきた。) そして老人は、その日から毎日のように牢屋へ来た。 (ばんにんのめをかすめて、たべものをはこんだり、こごえでへんどんがいなくなったあとの) 番人の目をかすめて、食べ物を運んだり、小声でヘンドンがいなくなった後の (やしきのなかのできごとを、みんなはなしてくれた。) 屋敷の中の出来事を、みんな話してくれた。 (たしかに、へんどんのあにのあーさーは、ななねんまえにしんでいた。) 確かに、ヘンドンの兄のアーサーは、七年前に死んでいた。 (としとったちちおやは、あーさーはしんだし、まいるすのしょうそくがまるで) 年取った父親は、アーサーは死んだし、マイルスの消息がまるで (とだえていることもあって、どんどんおいこんでいった。) 途絶えていることもあって、どんどん老いこんでいった。 (そして、じぶんのいのちもそうながくないから、) そして、自分の命もそう長くないから、 (えでぃすはひゅーとけっこんするべきだといいだした。) エディスはヒューと結婚するべきだと言いだした。 (もちろん、へんどんとはいいなずけだったし、こころからあいしていたえでぃすは) もちろん、ヘンドンとはいいなずけだったし、心から愛していたエディスは (なんべんもそれをことわった。そのうちに、がいこくからへんどんがしんだという) 何遍もそれを断った。そのうちに、外国からヘンドンが死んだという (てがみがきたのだ。) 手紙が来たのだ。 (そして、しかたなくひゅーとけっこんしきをあげてしまったのだ。) そして、しかたなくヒューと結婚式を挙げてしまったのだ。 (ところが、けっこんしきがすんですぐに、えでぃすはひゅーのつくえのひきだしから) ところが、結婚式がすんですぐに、エディスはヒューの机の引き出しから (へんどんのしをつたえるてがみのしたがきをみつけたのだ。) ヘンドンの死を伝える手紙の下書きを見つけたのだ。 (つまり、ひゅーはにせてがみをかいて、やしきを、そしてえでぃすを) つまり、ヒューは偽手紙を書いて、屋敷を、そしてエディスを (じぶんのものにしてしまったのである。) 自分のものにしてしまったのである。 ((なるほど、そうだったのか。かわいそうにえでぃすはわたしをいのちがけでまもっているのだ) (なるほど、そうだったのか。可哀想にエディスは私を命がけで守っているのだ (と、へんどんはおもったが、いまとなってはどうすることもできない。) と、ヘンドンは思ったが、今となってはどうすることもできない。 (ろうじんは、こうしたじじょうをはなすのといっしょに、よのなかのうわさもはなした。) 老人は、こうした事情を話すのと一緒に、世の中の噂も話した。 (「ここだけのはなしですがね、どうも、あたらしいこくおうへいかは) 「ここだけの話ですがね、どうも、新しい国王陛下は (あたまがへんにおなりあそばした、ということです」) 頭が変におなりあそばした、ということです」 (これをきいたえどわーどが、いきなりはなしだそうとするのを) これを聞いたエドワードが、いきなり話しだそうとするのを (へんどんはめでとめた。) ヘンドンは目で止めた。 (「・・・なにしろ、たいかんしきはこんげつのはつかに、うぇすとみんすたーじいんで) 「・・・なにしろ、戴冠式は今月の二十日に、ウェストミンスター寺院で (おこなわれるということで、それまでにこくおうへいかのびょうきが) 行われるということで、それまでに国王陛下の病気が (おなおりになればいいとおもうのですが」) お治りになればいいと思うのですが」 (「なに、はつかにたいかんしきだって。たいかんしきといえば、せいしきにこくおうになる) 「なに、二十日に戴冠式だって。戴冠式と言えば、正式に国王になる (しきのことだろう。こくおうはここにいるのだ。でないわけにはいかぬ」) 式のことだろう。国王はここにいるのだ。出ないわけにはいかぬ」 (おもわずしゃべったえどわーどのことばに、ろうじんはびっくりぎょうてんした。) 思わずしゃべったエドワードの言葉に、老人はびっくりぎょうてんした。 (いや、それいじょうにあわてたのは、へんどんだった。) いや、それ以上に慌てたのは、ヘンドンだった。 (「わかった、わかりました。へいか。) 「わかった、わかりました。陛下。 (このへんどんがきっとなんとかいたします」) このヘンドンがきっとなんとかいたします」 (そういいながら、ろうじんのほうには、このこのいうことをきにしないでくれと) そう言いながら、老人のほうには、この子の言うことを気にしないでくれと (まばたきをしてたのんだ。) まばたきをして頼んだ。 (なにしろ、えどわーどはすっかりきがあせってきた。) なにしろ、エドワードはすっかり気が焦ってきた。 ((では、きゅうでんにのこしてきたあのみがわりのこじきのこが) (では、宮殿に残してきたあの身代わりの乞食の子が (まんまと、へんりーはっせいのこどもになってしまったのだろうか。) まんまと、ヘンリー八世の子供になってしまったのだろうか。 (どうして、わたしのけらいたちをだますことができたのだろうか)) どうして、私の家来たちをだますことができたのだろうか)
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