アントワネットブルー

(ゆめをみた、こわいゆめを。)

ゆめをみた、こわい夢を。

(とおざかるせなかにこごえた・・・)

≪遠ざかる背中≫に凍えた…

(あるはずのそのおんどを)

在るはずのその温度を

(もういちどってさがしてた)

もう一度って探してた

(むきだしのひとりのよる)

むき出しの独りの夜

(にげるばしょもなにもなくて)

逃げる場所も何もなくて

(ああ、いつかとまどいながら)

嗚呼、何時か戸惑いながら

(じぶんをせめてた)

自分を攻めてた

(だからそばにいてずっとだといって)

だから傍に居てずっとだと言って

(あくまのこえをかきけすまで)

悪魔の声を掻き消すまで

(うしなわぬように、そっとたしかめる。)

失わぬように、そっと確かめる。

(たいせつなきおくはあやまちになっても)

大切な記憶は過ちになっても

(ねぇ、なぜかうつくしいだけ)

ねぇ、なぜか美しいだけ

(あおいちょうおきにいりのかみどめを、)

青い蝶―お気に入りの髪留めを、

(うなじにかざって)

うなじに飾って

(かぜにまうきみはそれを)

風に舞う君はそれを

(ひょうほんみたい。ってわらった)

「標本みたい。」って笑った

(のまれてくひかりのうず)

呑まれてく光の渦

(だけどとてもやさしすぎて)

だけどとても易し過ぎて

(ひきがねをひけるじゅんびをわたしは、していた・・・)

弾き金を引ける準備を私は、していた…

(だからそばにいてちゃんとふれていて)

だから傍に居てちゃんと触れていて

(わたしがゆびにとけだすほど)

私が指に溶け出すほど

(いきのねをとめる、そんなかいらくで)

息の音を止める、そんな快楽で

(かわいたやくそくはけろいどをのこして)

かわいた約束はケロイドを残して

(こんなにもいとおしいだけ)

こんなにも愛おしいだけ

(だからそばにいてずっとだといって)

だから傍に居てずっとだと言って

(あくまのこえをかきけすまで)

悪魔の声を掻き消すまで

(うしなわぬように、そっとたしかめる。)

失わぬように、そっと確かめる。

(いつかそのすべてがあやまちになってもかまわない)

いつかその全てが過ちになっても構わない

(あいにおかして・・・)

愛に冒して…