君と歩いた季節

(とぼけたこえがやけにやさしくぬくもりはぐれたむねにひびく)

とぼけた声がやけに優しく 温もりはぐれた胸に響く

(きらいなほどすきになったあのころをわらって)

嫌いなほど好きになった あの頃を微笑って

(たとえばつらねたことばのかずあますほどにつむいだおもいで)

例えば連ねた言葉の数 余すほどに紡いだ思い出

(ふりかえればおちばのようにあきかぜにきえた)

振り返れば落ち葉のように 秋風に消えた

(なにげないかおしてはにかんでわらってくれたから)

何気ない顔して はにかんで笑ってくれたから

(まっすぐなおもいだけあざやかにむねのなかにのこされていくよ)

まっすぐな想いだけ 鮮やかに胸の中に残されていくよ

(つないだてをたしかめるわずかにゆびがふるえる)

つないだ手を確かめる わずかに指がふるえる

(おわりゆくこのこいにいまとまどうのはなぜ)

終わりゆくこの恋に 今戸惑うのはなぜ

(きみのひとみみつめてもこえはむしろとどかない)

君のひとみ見つめても 声はむしろ届かない

(いまはほほえみをいのるだけ)

今はほほえみを祈るだけ

(おもいはとうにきえたはずでもあいまいにこころはうずいてる)

想いはとうに消えたはずでも 曖昧に心はうずいてる

(わすれられるほどつよくはないとわかって)

忘れられるほど強くは ないとわかって

(あすをいきるいみをおいはじめたゆめにたくすよ)

明日を生きる意味を 追い始めた夢にたくすよ

(とざされたまんまのせかいがいまおおきくうごきだしてるよ)

閉ざされたまんまの 世界が今大きく動き出してるよ

(つないだてをひきよせるわずかにほおがふるえる)

つないだ手を引き寄せる わずかに頬がふるえる

(おわりゆくこのこいにはじめてせをむける)

終わりゆくこの恋に はじめて背を向ける

(きみがえらぶこれからがたしかなものにであるように)

君が選ぶこれからが 確かなものであるように

(いまはかがやきをいのるだけ)

今は輝きを祈るだけ

(ふたりだけのきせつのらすとぺーじをめくったら)

ふたりだけの季節の ラストページをめくったら

(べつべつのたびじをいまちいさくそしてつよくふみだしていくよ)

別々の旅路を 今小さく そして強く 踏み出していくよ

(しずかにそのてをはなすわずかにこえがふるえる)

静かにその手を離す わずかに声がふるえる

(おわりゆくこのこいにまようわけなどもうない)

終わりゆくこの恋に 迷う理由などもうない

(さよならいとしきひとよこらえてそらをみあげる)

さよならいとしきひとよ こらえて空を見上げる

(きみのほほえみをいのるだけ)

君のほほえみを祈るだけ