連想Ⅰ -7-
師匠シリーズ
以前cicciさんが更新してくださっていましたが、更新が止まってしまってしまったので、続きを代わりにアップさせていただきます。
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| 順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | berry | 8358 | 神 | 8.4 | 98.4% | 347.3 | 2950 | 47 | 55 | 2026/02/21 |
| 2 | HAKU | 8002 | 神 | 8.3 | 96.2% | 360.4 | 3000 | 116 | 55 | 2026/02/21 |
| 3 | Jyo | 6286 | S | 6.3 | 98.3% | 462.4 | 2956 | 49 | 55 | 2026/02/21 |
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問題文
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(では、そのきゅうかのちかにのびるふるいすいどうでおきたできごとは、)
では、その旧家の地下に伸びる古い隧道で起きた出来事は、
(いったいなんだったのだろうね?)
いったいなんだったのだろうね?
(ししょうはひかりのうしなわれたがれーじのなかでそのいらいのてんまつをかたった。)
師匠は光の失われたガレージの中でその依頼の顛末を語った。
(まなみさんはそんなことがあったあと、ちかつうろでぶつかったのは)
真奈美さんはそんなことがあった後、地下通路でぶつかったのは
(しんだそふなのだとけつろんづけたほかのかぞくに、)
死んだ祖父なのだと結論付けた他の家族に、
(そふじしんもそれをたいけんしたらしいということをつげずにいた。)
祖父自身もそれを体験したらしいということを告げずにいた。
(そしてじぶんいがいのかぞくがりょこうなどでぜんいんいえからではらうひをえらんで、)
そして自分以外の家族が旅行などで全員家から出払う日を選んで、
(おがわちょうさじむしょの「おばけ」のせんもんかであるししょうをよんだのだ。)
小川調査事務所の「オバケ」の専門家である師匠を呼んだのだ。
(ここでいう「おばけ」とはこのかいわいのこうしんじょぎょうかいのいんごであり、)
ここで言う「オバケ」とはこの界隈の興信所業界の隠語であり、
(ふかかいでむちゃないらいないようをばかにしたひょうげんなのだが、)
不可解で無茶な依頼内容を馬鹿にした表現なのだが、
(ししょうはそのこしょうをたのしんでいるふうだった。)
師匠はその呼称を楽しんでいる風だった。
(まなみさんからも「おばけのせんもんかだとうかがいましたが」といわれ、)
真奈美さんからも「オバケの専門家だと伺いましたが」と言われ、
(くしょうしたという。)
苦笑したという。
(ともあれししょうはまなみさんのみちびきで、ほんたくのちかのものおきからちかつうろにはいり、)
ともあれ師匠は真奈美さんの導きで、本宅の地下の物置から地下通路に入り、
(そのおくのどぞうにせんにゅうした。そのあいだ、なにかいようなけはいをかんじたそうだが、)
その奥の土蔵に潜入した。その間、なにか異様な気配を感じたそうだが、
(なにものかのすがたをみることはなかった。)
何者かの姿を見ることはなかった。
(どぞうにはだいだいいえにつたわるこもんじょのたぐいや、まなみさんのそふが)
土蔵には代々家に伝わる古文書の類や、真奈美さんの祖父が
(それにかんしてつづったぶんしょがのこされていた。)
それに関して綴った文書が残されていた。
(いまのかぞくにはよめるものがいないというそのえどじだいのこもんじょを、)
今の家族には読める者がいないというその江戸時代の古文書を、
(ししょうはかたっぱしからよんでいった。)
師匠は片っ端から読んでいった。
など
(かつてそうしていたというまなみさんのそふにならい、)
かつてそうしていたという真奈美さんの祖父にならい、
(ひとりでどぞうにこもり、しょくだいのあかりだけをたよりにほんをひもといていったのだ。)
一人で土蔵に籠り、燭台の明かりだけを頼りに本を紐解いていったのだ。
(そしてそのさぎょうにまるひとばんをついやして、つぎのひまなみさんをよんだ。)
そしてその作業にまる一晩を費やして、次の日真奈美さんを呼んだ。
(「けつろんからいうと、わかりません」)
「結論から言うと、わかりません」
(「わからない、というと・・・・・」)
「わからない、というと・・・・・」
(「あなたがそのさきのちかつうろでぶつかったというだれかのことです」)
「あなたがその先の地下通路でぶつかったという誰かのことです」
(ふづくえのまえにすわったままむきなおったししょうがそうつげると、)
文机の前に座ったまま向き直った師匠がそう告げると、
(まなみさんはふみたそみぎなかおをした。れいのうりょくしゃというふれこみをきいて)
真奈美さんは不満そ右な顔をした。霊能力者という触れ込みを聞いて
(いらいをしたいのに、あっさりとさじをなげるなんて。)
依頼をしたいのに、あっさりと匙を投げるなんて。
(そういうことばをくちにしようとしたかのじょを、ししょうはおしとどめた。)
そういう言葉を口にしようとした彼女を、師匠は押しとどめた。
(「まあわかったぶぶんもあるので、まずそれをきいてください。)
「まあわかった部分もあるので、まずそれを聞いてください。
(これはえどこうき、てんぽうねんかんにしるされたとうじのこのいえのとうしゅのおぼえがきです」)
これは江戸後期、天保年間に記された当時のこの家の当主の覚え書きです」
(ししょうはしみだらけのきいろくへんしょくしたしょもつをあげてみせた。)
師匠はシミだらけの黄色く変色した書物を揚げて見せた。
(「これによると、かれのにだいまえのとうしゅであったそふにはむすこがさんにんおり、)
「これによると、彼の二代前の当主であった祖父には息子が三人おり、
(そのうちのじなんがかとくをついでいるのですが、それがせんだいでありかれのちちです。)
そのうちの次男が家督を継いでいるのですが、それが先代であり彼の父です。
(そしてちょうしそうぞくのじだいでありながらかとくをおとうとにゆずったかたちのちょうなんは、)
そして長子相続の時代でありながら家督を弟に譲った形の長男は、
(あるりゆうからこのどぞうにゆうへいされていたようなのです」)
ある理由からこの土蔵に幽閉されていたようなのです」
(「ゆうへい、ですか」)
「幽閉、ですか」
(まなみさんはまゆをしかめる。)
真奈美さんは眉をしかめる。
(「あなたじしんおっしゃっていたでしょう。かつてここにはざしきろうがあったと。)
「あなた自身おっしゃっていたでしょう。かつてここには座敷牢があったと。
(いえのうわさばなしのようなでんでしたが、それはしじつのようです。)
家の噂話のような伝でしたが、それは史実のようです。
(このちかのどぞう・・・・・いえ、そのころはちじょうぶぶんがあったので、)
この地下の土蔵・・・・・家、そのころは地上部分があったので、
(どぞうのちかというほうがせいかくかもしれません。ともかくどぞうのちかには)
土蔵の地下という方が正確かも知れません。ともかく土蔵の地下には
(そのちょうなんをゆうへいするためにつくられたざしきろうがありました。)
その長男を幽閉するために作られた座敷牢がありました。
(そのちかくうかんはざしきろうができるまえからそんざいしていましたが、)
その地下空間は座敷牢ができる前から存在していましたが、
(もともとなんのためのちかしつなのかはふめいなようです。)
もともとなんのための地下室なのかは不明なようです。
(このおぼえがきをしるしたとうしゅは、じぶんのおじにあたるじんぶつをひょうして、)
この覚え書きを記した当主は、自分の伯父にあたる人物を評して、
(「ものぐるいなりけり」としています。きがくるってしまったいちぞくのはじを)
「ものぐるいなりけり」としています。気が狂ってしまった一族の恥を
(せけんへですことをはばかった。ということでしょう。)
世間へ出すことをはばかった。ということでしょう。
(けっきょく、ざしきろうのじゅうにんはそとへでることもなく、ろうしします。)
結局、座敷牢の住人は外へ出ることもなく、牢死します。
(そのさいごはじぶんじしんのかおのかわをすべてつめでひきはがし、)
その最後は自分自身の顔の皮をすべて爪で引き剥がし、
(ちまみれになってこんとうしてはてたのだとつたえられています」)
血まみれになって昏倒して果てたのだと伝えられています」
(とおいせんぞのひさんなしにざまをしり、まなみさんはいきをのんだ。)
遠い先祖の悲惨な死に様を知り、真奈美さんは息を飲んだ。
(それも、じぶんはいまそのちのながれたばしょにいるのだ。)
それも、自分は今その血の流れた場所にいるのだ。
(ふあんげにしゅういをみまわしはじめる。)
不安げに周囲を見回し始める。