空を歩く男 -4-

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師匠シリーズ
以前cicciさんが更新してくださっていましたが、更新が止まってしまってしまったので、続きを代わりにアップさせていただきます。
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問題文

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(それからいっしゅうかん、しらべにしらべた。) それから一週間、調べに調べた。 (さいしょにはなしをきかせてくれたおなじいっかいせいのこにむりをいって、) 最初に話を聞かせてくれた同じ一回生の子に無理を言って、 (そのそらをあるくおとこをみたというどうきゅうせいにあわせてもらったり、) その空を歩く男を見たという同級生に合わせてもらったり、 (ほかのつてもそうどういんしてそのかいだんばなしをしっているひとにかたっぱしからはなしをきいた。) 他のつても総動員してその怪談話を知っている人に片っ端から話を聞いた。 (たしかにししょうのいうとおり、あのあたりではてんらくじこがおおいといううわさで、) 確かに師匠の言うとおり、あの辺りでは転落事故が多いという噂で、 (それがこのはなしのまえぶりとしてかたられるぱたーんがおおかった。) それがこの話の前振りとして語られるパターンが多かった。 (じっさいにじぶんがもくげきしたというひとは、そのさいしょのこのどうきゅうせいだけだったが、) 実際に自分が目撃したという人は、その最初の子の同級生だけだったが、 (あまりかんばしいじょうほうはえられなかった。) あまり芳しい情報は得られなかった。 (よるにそのとうざいのとおりでふとそらをみあげたときに、) 夜にその東西の通りでふと空を見上げた時に、 (そういうひとかげをみてしまってこわかった、というだけのはなしだ。) そういう人影を見てしまって怖かった、というだけの話だ。 (それがどうしておとこだとわかったのかときくと、) それがどうして男だと分かったのかと聞くと、 (「そらをあるくおとこ」のかいだんをしっていたからだという。) 「空を歩く男」の怪談を知っていたからだという。 (さいしょからおもいこみがあったということだ。) 最初から思い込みがあったということだ。 (くらくてとおいのでかおまではとうぜんみえないし、ふくそうもはっきりわからなかった。) 暗くて遠いので顔までは当然見えないし、服装もはっきり分からなかった。 (ただすかーとじゃなかったから・・・・・) ただスカートじゃなかったから・・・・・ (そんなていどだ。) そんな程度だ。 (みてしまったあとに、のろいによるけがもしていない。) 見てしまった後に、呪いによる怪我もしていない。 (ただきおくじたいはわりとはっきりしていて、) ただ記憶自体はわりとはっきりしていて、 (かのじょじしんがそうさくしたせんもなさそうだった。) 彼女自身が創作した線もなさそうだった。 (そのしょうたいがなんにせよ、かのじょはたしかになにかそういうものをみたのだろう。) その正体がなんにせよ、彼女は確かに何かそういうものを見たのだろう。
など
(これはいったいなんだろうか。) これはいったいなんだろうか。 (ほんもののゆうれいだとしたら、どうしてそんなでかたをするのだろう。) 本物の幽霊だとしたら、どうしてそんな出方をするのだろう。 (ちじょうではなく、そんなじょうくうにどうして?) 地上ではなく、そんな上空にどうして? (れいのみち。) 霊の道。 (そんなたんごがあたまにうかんだ。れいみちがあるというのだろうか。) そんな単語が頭に浮かんだ。霊道があるというのだろうか。 (なぜ、そんなばしょに?) なぜ、そんな場所に? (すこしぞくりとした。) 少しぞくりとした。 (みるしかない。じぶんのめで。かんがえてもこたえはでない。) 見るしかない。自分の目で。考えても答えは出ない。 (ぼくはそのとおりにはりついた。) 僕はその通りに張り付いた。 (ひぐれから、のみやがしまっていくいちじ、にじすぎまで。) 日暮れから、飲み屋がしまっていく一時、二時過ぎまで。 (しかしおなじばしょにはっていていも、しゅういをねりあるいても、) しかし同じ場所に張っていていも、周囲を練り歩いても、 (それらしいものはみえなかった。) それらしいものは見えなかった。 (あせりだけがつのった。) 焦りだけが募った。 (ししゃのきもちになろうともしてみた。) 死者の気持ちになろうともしてみた。 (あんなところをあるかないといけない、そのきもちを。) あんなところを歩かないといけない、その気持ちを。 (きもちよさそうだな。) 気持ちよさそうだな。 (おもったのはそれだけだった。) 思ったのはそれだけだった。 (めにみえないほそいほそいみちが、くらいそらにいっぽんだけのびていて、) 目に見えない細い細い道が、暗い空に一本だけ伸びていて、 (そのみちからおちないようにばらんすをとりながらあるく・・・・・) その道から落ちないようにバランスをとりながら歩く・・・・・ (おちればじごくだ。) 落ちれば地獄だ。 (かつてじぶんがしんだよごれたざっとうへきゅうらくくだし、) かつて自分が死んだ汚れた雑踏へ急落下し、 (そのしをふたたびくりかえすことになる。) その死を再び繰り返すことになる。 (おちてはいけない。) 落ちてはいけない。 (ではおちなければ?) では落ちなければ? (おちずにみちをすすむことができれば、そのさきには?) 落ちずに道を進むことができれば、その先には? (ひとのせかいからはなれ、ひがんへいくことができるということか。) 人の世界から離れ、彼岸へ行くことができるということか。 (そんなぐういがかいまみえたきがした。) そんな寓意が垣間見えた気がした。 (そのとおりにはりついてふつかめ。) その通りに張り付いて二日目。 (ぼくはすこしさくせんをかえて、のみやがいのばーにきゃくとしてはいった。) 僕は少し作戦を変えて、飲屋街のバーに客として入った。 (そこでみせをだしているひとたちならば、このそらをあるくおとこのうわさを) そこで店を出している人たちならば、この空を歩く男の噂を (もっとよくしっているかもしれないとおもったのだ。) もっとよく知っているかも知れないと思ったのだ。 (しおくりをしてもらっているがくせいのみぶんだったので、) 仕送りをしてもらっている学生の身分だったので、 (あまりたかいみせにはいけない。) あまり高い店には行けない。 (おんなのこがつくようなおみせではなく、かうんたーがあって、) 女の子がつくようなお店ではなく、カウンターがあって、 (そこにすわりながらかくてるなどをちゅうもんし、) そこに座りながらカクテルなどを注文し、 (のんでいるあいだかうんたーごしにますたーとせけんばなしができる。) 飲んでいるあいだカウンター越しにマスターと世間話ができる。 (そんなみせがいい。) そんな店がいい。 (このあたりではいざかやにしかはいったことがなかったので、) このあたりでは居酒屋にしか入ったことがなかったので、 (いきあたりばったりだ。) 行き当たりばったりだ。 (とにかくそれっぽいみせがまえのどあをあけてなかにはいった。) とにかくそれっぽい店構えのドアを開けて中に入った。
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