童話ってホントは残酷~白雪姫~前編
グロ注意
順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | kei | 4697 | C++ | 4.8 | 96.7% | 972.2 | 4727 | 160 | 80 | 2024/11/19 |
2 | みゆき | 3275 | D | 3.4 | 95.4% | 1374.1 | 4729 | 228 | 80 | 2024/11/09 |
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問題文
(かがみがまねいたおやこのあいぞうげき)
ー 鏡が招いた母娘の愛憎劇 ー
(あるくにのおきさきがゆきのようにはだがしろくちのようにほおがあかくこくたんのようにかみが)
ある国のお妃が、雪のように肌が白く、血のように頬が赤く、黒檀のように髪が
(くろいこどもがほしいとねがっているとまもなくのぞみどおりのおんなのこがうまれました)
黒い子供がほしいと願っていると、まもなく望みどおりの女の子が生まれました
(このこはしらゆきひめとなづけられました)
この子は白雪姫と名づけられました。
(このおきさきはふしぎなかがみをもっていていつもかがみにといかけました)
このお妃は、不思議な鏡を持っていて、いつも鏡に問いかけました。
(かがみよかがみせかいでいちばんうつくしいのはだあれ?するとかがみはこたえます)
「鏡よ、鏡、世界で一番美しいのはだあれ?」 すると鏡は答えます。
(おきさきさまあなたがせかいでいちばんうつくしい)
「お妃さま、あなたが世界で一番美しい」
(おきさきはこのこたえをきいてはまんぞくしていました)
お妃はこの答えを聞いては満足していました。
(しらゆきひめがすくすくとうつくしくせいちょうしてななさいになったあるひのことです)
白雪姫がすくすくと美しく成長して七歳になった、ある日のことです。
(いつものようにおきさきがかがみにといかけるとかがみがとつぜん)
いつものようにお妃が鏡に問いかけると、鏡が突然、
(それはしらゆきひめですとこたえたのです)
「それは、白雪姫です」 と答えたのです。
(おきさきはこのこたえをきいてまっさおになりましたたとえじつのむすめでも)
お妃はこの答えを聞いて、真っ青になりました。たとえ実の娘でも、
(じぶんよりうつくしいというのはゆるせないことでした)
自分より美しいというのは、許せないことでした。
(おとなしそうなかおをしてしらゆきもこころのなかではじぶんのほうがうつくしい)
「おとなしそうな顔をして、白雪も心のなかでは、自分のほうが美しい、
(とわたしをせせらわらっているにちがいない)
と私をせせら笑っているに違いない。
(おうさまのあいじょうをみすみすとられてたまるものか)
王様の愛情をみすみすとられてたまるものか」
(おきさきはくやしさのあまりりょうしにしらゆきひめをころすようにめいじましたそして)
お妃は、悔しさのあまり、猟師に白雪姫を殺すように命じました。そして、
(ころしたというあかしにはいときもをもってくるようにいいつけたのです)
殺したという証に肺と肝を持ってくるようにいいつけたのです。 ー
(かいせつ)
~解説~
(みなさんおきづきでしょうかいっぱんにしられている)
みなさん、お気づきでしょうか。一般に知られている
(しらゆきひめのなかでけいぼとされているおきさきはぐりむどうわのしょはんでは)
「白雪姫」のなかで「継母」とされているお妃は、グリム童話の初版では、
(じつのははおやだったのですあくやくといえばけいぼのいめーじがつよいものですが)
実の母親だったのです。悪役といえば継母のイメージが強いものですが、
(ぐりむどうわのしょはんではざんこくなじつぼがほかにもたすうとうじょうします)
グリム童話の初版では、残酷な実母が他にも多数登場します。
(けれどかいはんされるかていでけいぼにかえられていますとうじからじつのおやが)
けれど、改版される過程で継母に変えられています。当時から「実の親が
(こどもをころそうとするとはひどいというひはんがあったせいでしょう)
子供を殺そうとするとはひどい」という批判があったせいでしょう。
(しかしとうじのよーろっぱはぜんたいてきにまずしかったせいかじっさいにじつのおやによる)
しかし、当時のヨーロッパは全体的に貧しかったせいか、実際に実の親による
(こごろしやこすてというくちべらしがおこなわれていたのです)
子殺しや子捨てという「口べらし」がおこなわれていたのです。(解説終)
(むすめのびぼうをわがものに)
ー 娘の美貌をわがものに ー
(りょうしはいわれるままにしらゆきひめをもりのおくにつれていってころそうとしましたが)
猟師はいわれるままに、白雪姫を森の奥に連れて行って殺そうとしましたが、
(うつくしいしらゆきひめにないていのちごいをされるとかわいそうになりました)
美しい白雪姫に泣いて命乞いをされるとかわいそうになりました。
(そこでおしろへもどらないとやくそくさせてしらゆきひめをのがすとりょうしはかわりに)
そこで、お城へ戻らないと約束させて、白雪姫を逃すと、猟師は代わりに
(いのししをころしてそのはいときもをもちかえったのです)
いのししを殺してその肺と肝を持ち帰ったのです。
(おきさきはりょうしのもちかえったちがしたたるはいときもをみるとよろこんでりょうりばんをよびました)
お妃は、猟師の持ち帰った血が滴る肺と肝を見ると喜んで、料理番を呼びました
(すぐにちょうりにとりかかるんだよちをいってきでもこぼさないようにね)
「すぐに、調理にとりかかるんだよ。血を一滴でもこぼさないようにね」
(りょうりばんがはいときもをしおゆでにしてもってくるとおきさきはわれをわすれうつくしいかおが)
料理番が肺と肝を塩ゆでにして持ってくると、お妃は我を忘れ、美しい顔が、
(ゆがむのもかまわずかぶりつきましたそしてしらゆきひめへのにくしみを)
ゆがむのもかまわず、かぶりつきました。そして、白雪姫への憎しみを
(のみくだすようにしろいきれいなはでくいちぎりながらひとかけものこさず)
のみくだすように、白いきれいな歯で食いちぎりながら、ひとかけも残さず
(ぺろりとたいらげたのですしらゆきひめのびぼうはこれでわたしのもの)
ぺろりとたいらげたのです。「白雪姫の美貌はこれで私のもの…」
(こうしてきみょうなしょくじをおえたきさきのほおにはまんぞくそうにえみがうかびました)
こうして奇妙な食事を終えた妃の頬には、満足そうに笑みが浮かびました。 ー
(かいせつ)
~解説~
(じゅうきゅうせいきのどいつにはそのひとのにくをたべればそのひとのもつとくせいを)
十九世紀のドイツには「その人の肉を食べれば、その人の持つ特性を
(みにつけることができるというふるいみんぞくしんこうがありました)
身につけることができる」という古い民俗信仰がありました。
(そのためげんじつのしゃかいでもよごれをしらないわかいむすめのにくをたべれば)
そのため現実の社会でも、「汚れを知らない若い娘の肉を食べれば、
(このよでどんなことをしてもそのせきにんをとわれないとしんじておさないむすめを)
この世でどんなことをしてもその責任を問われない」としんじて、幼い娘を
(ころしてそのにくをたべたというじけんのきろくものこっているのです)
殺してその肉を食べたという事件の記録も残っているのです。
(おきさきもしらゆきひめのうつくしさをねたみそのうつくしさにあやかろうとしたのです)
お妃も、白雪姫の美しさをねたみ、その美しさにあやかろうとしたのです。
(それにしてもわがこをころしてくうというすさまじささて)
それにしても、我が子を殺して食うというすさまじさ…。さて、
(それではもりのなかにひとりのこされたしらゆきひめのそのごをみてみましょう)
それでは森の中に一人残された白雪姫のその後を見てみましょう。(解説終)
(しらゆきひめはさまよいあるくうちにいっけんのちいさないえをみつけましたはいってみると)
白雪姫は、さまよい歩くうちに一軒の小さな家を見つけました。入ってみると
(なかにはだれもいませんおなかのすいていたしらゆきひめはついがまんできずに)
なかには誰もいません。おなかの空いていた白雪姫はつい我慢できずに、
(ぱんをたべぶどうしゅをのむとつかれとあんどからべっとにはいって)
パンを食べ、ぶどう酒を飲むと、疲れと安堵からベットに入って
(ねむってしまいました)
眠ってしまいました。
(やがてひがしずむとやまでこうざんをほっていたこのいえのしちにんのこびとがかえってきました)
やがて日が沈むと、山で鉱山を掘っていたこの家の七人の小人が帰ってきました
(かれらはしらゆきひめをみつけておどろきましたがあまりにうつくしいこなので)
彼らは白雪姫を見つけて驚きましたが、あまりに美しい子なので、
(そっとしておきました)
そっとしておきました。
(つぎのあさしらゆきひめはめをさますとしちにんのこびとにわけをはなしてあやまりました)
次の朝、白雪姫は目を覚ますと、七人の小人にわけを話して謝りました。
(こびとたちはしんせつだったのでしらゆきひめがかじをすることをじょうけんに)
小人たちは親切だったので、白雪姫が家事をすることを条件に、
(このいえにすまわせてくれることになりました)
この家に住まわせてくれることになりました。
(いっぽうおきさきはしらゆきひめがいなくなったのでいまやじぶんがせかいでいちばんうつくしいのだと)
一方、お妃は白雪姫がいなくなったので、今や自分が世界で一番美しいのだと
(おもいましたそこでかがみにいつものようにたずねましたすると)
思いました。そこで、鏡にいつものように尋ねました。すると、
(おきさきさまここではあなたがいちばんうつくしいでももりのなかの)
「お妃様、ここではあなたが一番美しい。でも森のなかの
(こびとのいえにすむしらゆきひめはもっとうつくしいとこたえたのです)
小人の家に住む 白雪姫はもっと美しい」と答えたのです。
(しんでしまったはずのしらゆきひめがいきていたとは!さてはりょうしにだまされた)
死んでしまったはずの白雪姫が生きていたとは!「さては、猟師に騙された。
(それならわたしがころすしかないようだね)
それなら、私が殺すしかないようだね。」
(そこでおきさきはものうりのおばあさんにばけしらゆきひめをころしにいきました)
そこで、お妃は物売りのおばあさんに化け、白雪姫を殺しに行きました。
(いちどめはきれいなかざりひもでにどめはどくをぬったうつくしいくしでさつがいしたつもりに)
一度目はきれいな飾り紐で、二度目は毒をぬった美しい櫛で殺害したつもりに
(なりましたがにどともこびとたちがはやくはっけんしてじょうずにたいしょしたので)
なりましたが、二度とも小人たちが早く発見して、上手に対処したので、
(しらゆきひめはいきをふきかえしましたしかしかがみのこたえからそのことをしったおきさきは)
白雪姫は息を吹き返しました。しかし、鏡の答えからそのことを知ったお妃は
(まだあきらめませんこんどこそころしてやるからね)
まだあきらめません。「今度こそ殺してやるからね」
(ちかしつにおりるとまじゅつをつかってはんぶんだけどくのあるりんごをつくったのです)
地下室に降りると、魔術を使って半分だけ毒のあるリンゴを作ったのです。
(そしてりんごうりのおばあさんにばけしらゆきひめのもとへむかいました)
そして、リンゴ売りのおばあさんに化け、白雪姫の元へむかいました。
(おきさきはしらゆきひめをあんしんさせるためにりんごをはんぶんにわるとおいしそうに)
お妃は白雪姫を安心させるために、リンゴを半分に割ると、おいしそうに
(たべてみせましたしらゆきひめもついゆだんしてりんごをひとかけかじりました)
食べてみせました。白雪姫もつい油断して、リンゴをひとかけかじりました。
(しかししらゆきひめにわたしたほうのはんぶんにどくがふくまれていたので)
しかし、白雪姫に渡したほうの半分に毒が含まれていたので、
(しらゆきひめはとうとうしんでしまいました)
白雪姫はとうとう死んでしまいました。 ー
(かいせつ)
~解説~
(ぐりむどうわのしょはんではおきさきはじつのむすめであるしらゆきひめをなんとさんども)
グリム童話の初版では、お妃は実の娘である白雪姫をなんと三度も
(ころそうとしていますいちどめはむねのふくらみをきれいにみせるために)
殺そうとしています。一度目は、胸の膨らみをきれいにみせるために
(むねのしたをしぼるひもできりきりとしめあげてちっそくさせるいわばあっさつ)
胸の下を絞る紐で、きりきりと締め上げて窒息させる、いわば圧殺
(にどめはどくをぬったくしをあたまにさすどくさつで)
二度目は、毒をぬった櫛を頭にさす毒殺で…。(解説終) ~前編~おわり