BLEACH ポエム 50-74
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問題文
(ときはつねにはいごからせまりうなりをあげてがんぜんにながれさる)
時は常に背後から迫り唸りを上げて眼前に流れ去る
(ふみとどまれときがおまえをうつくしいかこへおしながそうとどれほどきばをむこうとも)
踏み止まれ時がお前を美しい過去へ押し流そうとどれほど牙を剥こうとも
(まえをみるなおまえのきぼうははいごにせまるめいめいたるだくりゅうのなかにしかない)
前を見るなお前の希望は背後に迫る冥冥たる濁流の中にしかない
(あたしのこころにゆびをいれないで)
あたしの心に指を入れないで
(いっしょにかぞえてくれるかいきみについたぼくのはがたを)
一緒に数えてくれるかい 君についた僕の歯形を
(ぼくがこんなにもわかくこんなにもみじゅくであるということが)
僕がこんなにも若くこんなにも未熟であるということが
(おいさらばえかんぜんむけつであるおとなたちには)
老いさらばえ完全無欠である大人たちには
(どうにもゆるしがたいことのようなのだ)
どうにも許し難いことのようなのだ
(かわらぬものはこころだといえるのならばそれがつよさ)
変わらぬものは心だと 言えるのならばそれが強さ
(いっぽふみだすにどともどれぬさんぜんせかいのちのうみへ)
一歩踏み出す二度と戻れぬ 三千世界の血の海へ
(ぐんぜいゆきゆきてらっぱをふくみみなりやまずほしくずのごとくぐんかのとどろきらいめいのごとく)
軍勢ゆきゆきて喇叭を吹く耳鳴り止まず星屑のごとく軍靴の轟き雷鳴のごとく
(ちりてにどとはさかずともほのおのごとくにちるぞうつくし)
散りて二度とは咲かずとも 炎のごとくに散るぞ美し
(たましいもえたつてんのふるとも)
魂燃え立つ 天の降るとも
(たたかいこそすべて)
戦いこそ全て
(つみなきあなたはたいようのようつみぶかきあなたもたいようのよう)
罪無きあなたは太陽のよう 罪深きあなたも太陽のよう
(わたしがせかいにはきけんがみちているとしんじそのきけんからおまえをまもりたいとねがうのは)
私が世界には危険が満ちていると信じその危険からお前を護りたいと願うのは
(わたしのなかにそのきけんとどうしつのしょうどうがあるからにほかならない)
私の中にその危険と同質の衝動があるからにほかならない
(おのれのせいにあらがいつづけるおのれのこころにきばあるかぎり)
己の生に抗い続ける 己の心に牙ある限り
(いきることといかされることにちがいはない)
生きることと生かされることに違いはない
(しぬことところされることにちがいがないように)
死ぬことと殺されることに違いが無いように
(うつくしさとはそこになにもないこと)
美しさとは そこに何もないこと
(すきだよしぬほど)
すきだよ 死ぬほど
(たちきるものはいのちだけかい)
断ち斬るものは 命だけかい
(おさきまっくろまっさかさま)
御先 真黒 真逆様
(どくどくしくってくらくらするだろ)
毒々しくって 眩々するだろ
(じゅうだんかぎづめぐんきとうけんごほんゆびおりおまえをまつ)
銃弾、鉤爪、軍旗、刀剣 五本指折りお前を待つ
(いたみはないそのてんびんからめをそらせぬこといがいに)
痛みはないその天秤から目を逸らせぬ事以外に
(あこのてかわいやさまようてわれをもとめてさすらうて)
吾子の手かわいやさまよう手 吾をもとめて流離うて
(よらばはなれるてをとってひきてあゆもうさたのはて)
寄らば離れる手をとって 引きて歩もう沙汰の果て
(ことばにすがたがあったならくらやみにたつきみにとどきはしないだろう)
言葉に姿があったなら暗闇に立つきみに届きはしないだろう
(きばよりしたたるひはきえずやいばたつのをやきはらいとものすがたをあぶりだす)
牙より滴る火は消えず 刃立つ野を焼き払い 友の姿を炙り出す
(われらはすがたなくともあゆみはとめず)
我らは 姿無くとも 歩みは止めず