太宰治 斜陽5

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投稿者投稿者藤村 彩愛いいね2お気に入り登録1
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超長文です
太宰治の中編小説です

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問題文

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(ああ、こうしてかいてみると、いかにもわたしたちは、いつかおかあさまの)

ああ、こうして書いてみると、いかにも私たちは、いつかお母さまの

(おっしゃったように、いちどしんで、ちがうわたしたちになってよみがえったようで)

おっしゃったように、いちど死んで、違う私たちになってよみがえったようで

(あるが、しかし、いえすさまのようなふっかつは、しょせん、にんげんにはできないのでは)

あるが、しかし、イエスさまのような復活は、所詮、人間には出来ないのでは

(なかろうか。おかあさまは、あんなふうにおっしゃったけれども、それでもやはり)

なかろうか。お母さまは、あんなふうにおっしゃったけれども、それでもやはり

(すうぷをひとさじすっては、なおじをおもい、あ、とおさけびになる。そうしてわたしの)

スウプを一さじ吸っては、直治を思い、あ、とお叫びになる。そうして私の

(かこのきずあとも、じつは、ちっともなおっていはしないのである。ああ、なにもひとつも)

過去の傷痕も、実は、ちっともなおっていはしないのである。ああ、何も一つも

(つつみかくさず、はっきりかきたい。このさんそうのあんのんは、ぜんぶいつわりの、)

包みかくさず、はっきり書きたい。この山荘の安穏は、全部いつわりの、

(みせかけにすぎないと、わたしはひそかにおもうときさえあるのだ。これがわたしたちおやこが)

見せかけに過ぎないと、私はひそかに思う時さえあるのだ。これが私たち親子が

(かみさまからいただいたみじかいきゅうそくのきかんであったとしても、もうすでに)

神さまからいただいた短い休息の期間であったとしても、もうすでに

(このへいわには、なにかふきつな、くらいかげがしのびよってきているようなきがして)

この平和には、何か不吉な、暗い影が忍び寄って来ているような気がして

(ならない。おかあさまは、こうふくをおよそおいになりながらも、ひにひにおとろえ、そうして)

ならない。お母さまは、幸福をお装いになりながらも、日に日に衰え、そうして

(わたしのむねにはまむしがやどり、おかあさまをぎせいにしてまでふとり、じぶんでおさえても)

私の胸には蝮が宿り、お母さまを犠牲にしてまで太り、自分でおさえても

(おさえてもふとり、ああ、これがただきせつのせいだけのものであってくれたら)

おさえても太り、ああ、これがただ季節のせいだけのものであってくれたら

(よい、わたしにはこのごろ、こんなせいかつが、とてもたまらなくなることがあるのだ。)

よい、私にはこの頃、こんな生活が、とてもたまらなくなる事があるのだ。

(へびのたまごをやくなどというはしたないことをしたのも、そのようなわたしのいらいらした)

蛇の卵を焼くなどというはしたない事をしたのも、そのような私のいらいらした

(おもいのあらわれのひとつだったのにちがいないのだ。そうしてただ、おかあさまの)

思いのあらわれの一つだったのに違いないのだ。そうしてただ、お母さまの

(かなしみをふかくさせ、すいじゃくさせるばかりなのだ。)

悲しみを深くさせ、衰弱させるばかりなのだ。

(こい、とかいたら、あと、かけなくなった。)

恋、と書いたら、あと、書けなくなった。

(へびのたまごのことがあってから、とおかほどたち、ふきつなことがつづいておこり、)

二 蛇の卵の事があってから、十日ほど経ち、不吉な事がつづいて起り、

(いよいよおかあさまのかなしみをふかくさせ、そのおいのちをうすくさせた。わたしが、かじを)

いよいよお母さまの悲しみを深くさせ、そのお命を薄くさせた。私が、火事を

など

(おこしかけたのだ。わたしがかじをおこす。わたしのしょうがいにそんなおそろしいことがあろうとは)

起しかけたのだ。私が火事を起す。私の生涯にそんなおそろしい事があろうとは

(おさないときからいままで、いちどもゆめにさえかんがえたことがなかったのに。)

幼い時から今まで、一度も夢にさえ考えた事が無かったのに。

(おひをそまつにすればかじがおこる、というきわめてとうぜんのことにも、きづかない)

お火を粗末にすれば火事が起る、というきわめて当然の事にも、気づかない

(ほどのわたしはあのいわゆる「おひめさま」だったのだろうか。よなかにおてあらいにおきて)

ほどの私はあの所謂「おひめさま」だったのだろうか。夜中にお手洗いに起きて

(おげんかんのついたてのそばまでいくと、おふろばのほうがあかるい。なにげなく)

お玄関の衝立《ついたて》の傍まで行くと、お風呂場のほうが明るい。何気なく

(のぞいてみると、おふろばのがらすどがまっかで、ぱちぱちというおとがきこえる。)

覗いてみると、お風呂場の硝子戸が真赤で、パチパチという音が聞える。

(こばしりにはしっていっておふろばのくぐりどをあけ、はだしでそとにでてみたら、)

小走りに走って行ってお風呂場のくぐり戸をあけ、はだしで外に出てみたら、

(おふろのかまどのそばにつみあげてあったまきのやまが、すごいかせいでもえている。)

お風呂のかまどの傍に積み上げてあった薪の山が、すごい火勢で燃えている。

(にわつづきのしたののうかにとんでいき、ちからいっぱいにとをたたいて、「なかいさん!)

庭つづきの下の農家に飛んで行き、力一ぱいに戸を叩いて、「中井さん!

(おきてください、かじです!」とさけんだ。なかいさんは、もう、ねていらっしゃった)

起きて下さい、火事です!」と叫んだ。中井さんは、もう、寝ていらっしゃった

(らしかったが、「はい、すぐいきます」とへんじして、わたしが、おねがいします、)

らしかったが、「はい、直ぐ行きます」と返事して、私が、おねがいします、

(はやくおねがいします、といっているうちに、ゆかたのねまきのままでおうちからとび)

早くおねがいします、と言っているうちに、浴衣の寝巻のままでお家から飛び

(でてこられた。ふたりでひのそばにかけもどり、ばけつでおいけのみずをくんでかけて)

出て来られた。二人で火の傍に駈け戻り、バケツでお池の水を汲んでかけて

(いると、おざしきのろうかのほうから、おかあさまの、ああっ、というさけびがきこえた。)

いると、お座敷の廊下のほうから、お母さまの、ああっ、という叫びが聞えた。

(わたしはばけつをなげすて、おにわからろうかにあがって、「おかあさま、しんぱいしないで、)

私はバケツを投げ捨て、お庭から廊下に上って、「お母さま、心配しないで、

(だいじょうぶ、やすんでいらして」と、たおれかかるおかあさまをだきとめ、おねどこにつれて)

大丈夫、休んでいらして」と、倒れかかるお母さまを抱きとめ、お寝床に連れて

(いってねかせ、またひのところにとんでかえって、こんどはおふろのみずを)

行って寝かせ、また火のところに飛んでかえって、こんどはお風呂の水を

(くんではなかいさんにてわたし、なかいさんはそれをまきのやまにかけたがかせいはつよく、)

汲んでは中井さんに手渡し、中井さんはそれを薪の山にかけたが火勢は強く、

(とてもそんなことではきえそうもなかった。「かじだ。かじだ。おべっそうがかじだ」)

とてもそんな事では消えそうもなかった。「火事だ。火事だ。お別荘が火事だ」

(というこえがしたのほうからきこえて、たちまちしごにんのむらのひとたちが、かきねを)

という声が下のほうから聞えて、たちまち四五人の村の人たちが、垣根を

(こわして、とびこんでいらした。そうして、かきねのしたの、ようすいのみずを、)

こわして、飛び込んでいらした。そうして、垣根の下の、用水の水を、

(りれーしきにばけつではこんで、に、さんぷんのあいだにけしとめてくださった。)

リレー式にバケツで運んで、二、三分のあいだに消しとめて下さった。

(もうすこしで、おふろばのやねにもえうつろうとするところであった。よかった、と)

もう少しで、お風呂場の屋根に燃え移ろうとするところであった。よかった、と

(おもったとたんに、わたしはこのかじのげんいんにきづいてぎょっとした。ほんとうに、わたしは)

思ったとたんに、私はこの火事の原因に気づいてぎょっとした。本当に、私は

(そのときはじめて、このかじさわぎは、わたしがゆうがた、おふろのかまどのもえのこりの)

その時はじめて、この火事騒ぎは、私が夕方、お風呂のかまどの燃え残りの

(まきを、かまどからひきだしてけしたつもりで、まきのやまのそばにおいたことから)

薪を、かまどから引き出して消したつもりで、薪の山の傍に置いた事から

(おこったのだ、ということにきづいたのだ。そうきづいて、なきだしたくなって)

起ったのだ、という事に気づいたのだ。そう気づいて、泣き出したくなって

(たちつくしていたら、まえのおうちのにしやまさんのおじょうさんがかきねのそとで、おふろばが)

立ちつくしていたら、前のお家の西山さんのお嬢さんが垣根の外で、お風呂場が

(まるやけだよ、かまどのひのふしまつだよ、とこわだかにはなすのがきこえた。)

丸焼けだよ、かまどの火の不始末だよ、と声高に話すのが聞えた。

(そんちょうのふじたさん、にのみやじゅんさ、けいぼうだんちょうのおおうちさんなどが、やってこられて、)

村長の藤田さん、二宮巡査、警防団長の大内さんなどが、やって来られて、

(ふじたさんは、いつものおやさしいえがおで、「おどろいたでしょう。どうしたの)

藤田さんは、いつものお優しい笑顔で、「おどろいたでしょう。どうしたの

(ですか?」とおたずねになる。「わたしが、いけなかったのです。けしたつもりの)

ですか?」とおたずねになる。「私が、いけなかったのです。消したつもりの

(まきを、・・・」といいかけて、じぶんがあんまりみじめで、なみだがわいてでて、)

薪を、・・・」と言いかけて、自分があんまりみじめで、涙がわいて出て、

(それっきりうつむいてだまった。けいさつにつれていかれて、ざいにんになるのかも)

それっきりうつむいて黙った。警察に連れて行かれて、罪人になるのかも

(しれない、とそのときおもった。はだしで、おねまきのままの、とりみだしたじぶんの)

知れない、とそのとき思った。はだしで、お寝巻のままの、取乱した自分の

(すがたがきゅうにはずかしくなり、つくづく、おちぶれたとおもった。)

姿が急にはずかしくなり、つくづく、落ちぶれたと思った。

(「わかりました。おかあさんは?」とふじたさんは、いたわるようなくちょうで、)

「わかりました。お母さんは?」と藤田さんは、いたわるような口調で、

(しずかにおっしゃる。「おざしきにやすませておりますの。ひどくおどろいて)

しずかにおっしゃる。「お座敷にやすませておりますの。ひどくおどろいて

(いらして、・・・」「しかし、まあ」とおわかいにのみやじゅんさも、「いえにひが)

いらして、・・・」「しかし、まあ」とお若い二宮巡査も、「家に火が

(つかなくて、よかった」となぐさめるようにおっしゃる。すると、そこへしたの)

つかなくて、よかった」となぐさめるようにおっしゃる。すると、そこへ下の

(のうかのなかいさんが、ふくそうをあらためてでなおしてこられて、「なにね、まきがちょっと)

農家の中井さんが、服装を改めて出直して来られて、「なにね、薪がちょっと

(もえただけなんです。ぼや、とまでもいきません」といきをはずませていい、)

燃えただけなんです。ボヤ、とまでも行きません」と息をはずませて言い、

(わたしのおろかなかしつをかばってくださる。「そうですか。よくわかりました」と)

私のおろかな過失をかばって下さる。「そうですか。よくわかりました」と

(そんちょうのふじたさんはにどもさんどもうなずいて、それからにのみやじゅんさとなにかこごえで)

村長の藤田さんは二度も三度もうなずいて、それから二宮巡査と何か小声で

(そうだんをなさっていらしたが、「では、かえりますから、どうぞ、おかあさんに)

相談をなさっていらしたが、「では、帰りますから、どうぞ、お母さんに

(よろしく」とおっしゃって、そのまま、けいぼうだんちょうのおおうちさんやそのほかのかたたちと)

よろしく」とおっしゃって、そのまま、警防団長の大内さんやその他の方たちと

(いっしょにおかえりになる。にのみやじゅんさだけ、おのこりになって、そうしてわたしのすぐまえまで)

一緒にお帰りになる。二宮巡査だけ、お残りになって、そうして私のすぐ前まで

(あゆみよってこられて、こきゅうだけのようなひくいこえで、「それではね、こんやのことは、)

歩み寄って来られて、呼吸だけのような低い声で、「それではね、今夜の事は、

(べつに、とどけないことにしますから」とおっしゃった。にのみやじゅんさがおかえりに)

べつに、とどけない事にしますから」とおっしゃった。二宮巡査がお帰りに

(なったら、したののうかのなかいさんが、「にのみやさんは、どういわれました?」と、)

なったら、下の農家の中井さんが、「二宮さんは、どう言われました?」と、

(じつにしんぱいそうな、きんちょうのおこえでたずねる。「とどけないって、おっしゃい)

実に心配そうな、緊張のお声でたずねる。「とどけないって、おっしゃい

(ました」とわたしがこたえると、かきねのほうにまだきんじょのおかたがいらして、そのわたしの)

ました」と私が答えると、垣根のほうにまだ近所のお方がいらして、その私の

(へんじをききとったようすで、そうか、よかった、よかった、といいながら、)

返事を聞きとった様子で、そうか、よかった、よかった、と言いながら、

(ぞろぞろひきあげていかれた。なかいさんも、おやすみなさい、をいっておかえりに)

ぞろぞろ引上げて行かれた。中井さんも、おやすみなさい、を言ってお帰りに

(なり、あとにはわたしひとり、ぼんやりやけたまきのやまのそばにたち、なみだぐんでそらを)

なり、あとには私ひとり、ぼんやり焼けた薪の山の傍に立ち、涙ぐんで空を

(みあげたら、もうそれはよあけちかいそらのけはいであった。ふろばで、てとあしを)

見上げたら、もうそれは夜明けちかい空の気配であった。風呂場で、手と足を

(あらい、おかあさまにあうのがなんだかおっかなくって、おふろばのさんじょうまでかみを)

洗い、お母さまに逢うのが何だかおっかなくって、お風呂場の三畳間で髪を

(なおしたりしてぐずぐずして、それからおかってにいき、よるのまったくあけ)

直したりしてぐずぐずして、それからお勝手に行き、夜のまったく明け

(はなれるまで、おかってのしょっきのようもないせいりなどしていた。よるがあけて、)

はなれるまで、お勝手の食器の用も無い整理などしていた。夜が明けて、

(おざしきのほうに、そっとあしおとをしのばせていってみると、おかあさまは、もう)

お座敷のほうに、そっと足音をしのばせて行って見ると、お母さまは、もう

(ちゃんとおきがえをすましておられて、そうしてしなまのおいすに、つかれきった)

ちゃんとお着換えをすましておられて、そうして支那間のお椅子に、疲れ切った

(ようにしてこしかけていらした。わたしをみて、にっこりおわらいになったが、)

ようにして腰かけていらした。私を見て、にっこりお笑いになったが、

(そのおかおは、びっくりするほどあおかった。わたしはわらわず、だまって、おかあさまの)

そのお顔は、びっくりするほど蒼かった。私は笑わず、黙って、お母さまの

(おいすのうしろにたった。しばらくしておかあさまが、「なんでもないこと)

お椅子のうしろに立った。しばらくしてお母さまが、「なんでもない事

(だったのね。もやすためのまきだもの」とおっしゃった。わたしはきゅうにたのしくなって、)

だったのね。燃やすための薪だもの」とおっしゃった。私は急に楽しくなって、

(ふふんとわらった。おりにかないてかたることばはぎんの)

ふふんと笑った。機《おり》にかないて語る言《ことば》は銀の

(ほりものにきんのりんごをはめたるがごとし、というせいしょの)

彫刻物《ほりもの》に金の林檎を嵌《は》めたるが如し、という聖書の

(しんげんをおもいだし、こんなやさしいおかあさまをもっているじぶんの)

箴言《しんげん》を思い出し、こんな優しいお母さまを持っている自分の

(こうふくを、つくづくかみさまにかんしゃした。ゆうべのことは、ゆうべのこと。もう)

幸福を、つくづく神さまに感謝した。ゆうべの事は、ゆうべの事。もう

(くよくよすまい、とおもって、わたしはしなまのがらすどごしに、あさのいずのうみをながめ、)

くよくよすまい、と思って、私は支那間の硝子戸越しに、朝の伊豆の海を眺め、

(いつまでもおかあさまのうしろにたっていて、おしまいにはおかあさまのしずかな)

いつまでもお母さまのうしろに立っていて、おしまいにはお母さまのしずかな

(こきゅうとわたしのこきゅうがぴったりあってしまった。あさのおしょくじをかるくすましてから、)

呼吸と私の呼吸がぴったり合ってしまった。朝のお食事を軽く済ましてから、

(わたしは、やけたまきのやまのせいりにとりかかっていると、このむらでたったいっけんの)

私は、焼けた薪の山の整理にとりかかっていると、この村でたった一軒の

(やどやのおかみさんであるおさきさんが、「どうしたのよ?どうしたのよ?いま、)

宿屋のおかみさんであるお咲さんが、「どうしたのよ?どうしたのよ?いま、

(わたし、はじめてきいて、まあ、ゆうべは、いったい、どうしたのよ?」と)

私、はじめて聞いて、まあ、ゆうべは、いったい、どうしたのよ?」と

(いいながらにわのしおりどからこばしりにはしってやってこられて、)

言いながら庭の枝折戸《しおりど》から小走りに走ってやって来られて、

(そうしてそのめには、なみだがひかっていた。「すみません」とわたしはこごえでわびた。)

そうしてその眼には、涙が光っていた。「すみません」と私は小声でわびた。

(「すみませんもなにも。それよりも、おじょうさん、けいさつのほうは?」)

「すみませんも何も。それよりも、お嬢さん、警察のほうは?」

(「いいんですって」「まあよかった」と、しんからうれしそうなかおをして)

「いいんですって」「まあよかった」と、しんから嬉しそうな顔をして

(くださった。)

下さった。

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